カテゴリー「海外」の記事

台湾訪問2013 その6 国立自然科学博物館・特別展

2013年4月14日 / 2013年 台湾

●4月7日
台中・台湾国立自然科学博物館
台中駅からのバスの最寄駅から博物館へ。

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新生代から遡って行きます。

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水路(?)には、ちゃんと水棲動物が。
今回の目的は、特別展「從龍到獸-大滅絕與大演化」
私の台湾到着の1週間ほど前に始まったばかり。

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特別展会場に入る前に、博物館の中庭に
大型竜脚類の骨格が3体! 
レプリカとは言え思い切った展示です。

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ダシアティタン
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キャオワンロング
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ファンへティタン
ダシアティタンとキャオワンロングは日本の特別展で、
ファンへティタンは台北で見ていますが、
屋外のこの開放感で、またこれだけの引きで大型竜脚類を
一度に複数見れる事はあまりないでしょう。
心なしか、組み立てられた骨格も伸び伸びとしているように
見えます。2階から背中側を見下ろせるのも嬉しい!
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キャプションのデザインやイラストも良い雰囲気。
特別展会場は、恐竜パートと化石哺乳類パートに
分かれています。

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内容は基本的には日本で開催された「黄河大恐竜展」と一緒。
ただ、設置位置や照明が変われば撮れる構図も変わるので、
やはりこちらも資料になります。

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シンラプトル。
ちょっと古いタイプの復元での展示で見る事がほとんどなので、
このスタイルで見られたのは嬉しい。

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ディキノドン類・パラカンネメイエリア複数個体の産状。
恐竜パートの中庭の竜脚類を含め、結構な数の
全身骨格や実物化石の展示もあり、充実しているのですが、
今回の特別展はやはり、そのほとんどが実物化石の
甘粛省産の化石哺乳類パートです。

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大きいのは原始的なキリン類・サモテリウム
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奇蹄類頭骨
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化石種のハイエナ類。・イクティテリウム
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ディノクロクタ
(ハイエナに似てますが、ハイエナ科では無いらしい
 キャプションを撮り忘れてしまったのです)。

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一本角イノシシ・クバノコエルルスの頭骨が2つ!
どれも、一度見てみたかった動物ばかり。
そして、何といっても凄いのは
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プラティベロドン頭骨!
1歳から40歳までの頭骨がズラリ。
しかも実物! 世の中、凄いものもあるもんだ!
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全身骨格も!
今回展示の甘粛省産・化石哺乳類標本は
これまで国外に出たことのないものだそうです。
展示としての規模は大きくありませんが、
小さいものも含めて見事な標本ばかり。
この特別展の広報・宣伝も恐竜より哺乳類推しなのも納得。

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博物館、裏門側・やっぱり哺乳類推し。

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今回の特別展の企画・担当の張鈞翔先生とも再会。
お忙しい中、展示について解説して頂きました。
張先生に会う前に展示を見ていて守亜さん、Suchusさんの
3人で不思議に思った所があったので質問すると、
あっさり解決。いや、聞いて良かった。
うっかり間違った復元で造ったり描いたりするところでした。
これはまさに専門家でないと分からないポイント。
逆に、「そこを気づいて質問したのは皆さんが初めてですよ。
流石ですね!」と褒められたり。
もし、会期中に台湾に行かれる方が居られれば、
この特別展見学も是非!
台湾編続く
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台湾訪問2013 その5 台湾国立博物館・土銀展示館編

2013年4月13日 / 2013年 台湾

台湾国立博物館・土銀展示館
台湾国立博物館の向かいにある日本統治時代に
建てられた日本勸業銀行の建物を修復し、
古生物展示の別館としています。
前回の訪台の少し前に開館、見学もしましたが、
今回宿泊のホテルの近くという事もあり、
再度訪問>前回の見学記事
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メインの展示は、中国・モンゴルの恐竜達です。
大型竜脚類はファンヘティタン。

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タルボサウルス
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ゾンギュウアンサウルス
(チョンギュアンサウルス Zhongyuansaurus)
洛陽中原龍、という中国名が中国史好き的に熱いワードだ、
と前回も言いましたが。

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ベロキラプトルの群れ
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中生代の翼竜、海棲爬虫類に、現生のイルカの骨格も
数多くあります。

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台湾産の化石の展示も。

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化石種のマレーガビアル類。
復元画の背中の装甲の並びが、ちゃんとマチカネワニと同じ&
キールの無い形状になっています。

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この建物の修復作業の解説・展示。

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ロッカー。一つ一つの扉に植物標本が。

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トイレに、フェバリット製スケルトンシリーズが。

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ミュージアムショップ。
2フロアに分かれており、画像はその1F部分。
展示は、基本的にメインのホールだけ。
規模は決して大きくありませんが、展示の見せ方、
建物の雰囲気と合わせて魅力的な施設だと思います。
台北駅から徒歩数分、という立地も良いですね。
近くには小~中規模の書店が集まる場所もありますし、
もちろん向かいは台湾国立博物館です。
いろいろ合わせて散策コースとしてもお薦めです。
台湾編・続く
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台湾訪問2013 その4

2013年4月11日 / 2013年 台湾

●4月7日 台湾4日目
台湾新幹線・台湾高鐵で台中へ移動。
台北からは1時間ほど。

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車両・内装は、ほぼ日本の新幹線と一緒(と思う)。
台湾高鐵・台中駅からバスで30分ほどで
台湾国立自然科学博物館。

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この日もSuchusさんと合流。

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ちょうど恐竜・化石哺乳類の特別展が開催中だったのです。
その様子は、また後日。

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博物館近くの植物園。
コスプレさんが撮影に来てました(左下)
博物館のあとは、守亜さんのリクエストで
ペットショップへ。

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犬猫・観賞魚メインという大型店。
マニアックは品揃えではありませんが、
日本と同じ部分も違う部分も面白い。

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夕食は、Suchusさんの叔父さんお薦めの
煮込み牛肉入りラーメン。
●4月8日 台湾5日目
またもやSuchusさんの案内で(いや、もうお世話になりっ放し)
有名な観光地・三峡へ。

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清水厳祖師廟。詳細はリンク先を見て頂くとして、
これが予想以上に凄い!
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もうとにかく彫刻で埋め尽くされております。

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カブトガニ!
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南方っぽい魚!
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そして、これはあのルルイエの方々!?(違う)。

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お昼は、近くのお洒落なギャラリーカフェ「甘樂文創」
昨日、動物園を案内してくださった張さんの
お知り合いでもある黄一峰さんが、
動物を題材にした作品展を開催されていたのです。
本人さんに会えなかったのは残念ですが、
また造形とは違った分野の台湾の作家さんの
作品を見ることが出来る良い機会になりました。

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ご本人がおられなかったので、作品展会場の
撮影はしていません。気になる方はfacebookのページを。

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昼食後は、これも有名な三峡老街。
平日なので人は少ないですが、やはり休日は
大変な人出だそう。

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前回の台湾訪問でやり残した事の一つの
台湾の作法で飲むお茶。
といっても、本格的な茶芸館ではなく
お店での試飲でしたが、十分雰囲気は味わえました。
三峡から台北に戻り、Suchusさんの友人・Chengさんが
代表を務める3Dプリンタ工房・貝特設計有限公司へ。

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ただ3Dプリント出力を請け負うだけでなく、
Chengさん自身も3DCGモデリングも行っています。
また、大学では動物学を専攻されていたそうで、
動物や恐竜の話もバッチリなのです。
3Dプリンタ出力工房を見るのは初めてだったので、
いろいろと勉強になる事ばかり。
そして、Suchusさんにホテルまで送って頂いた後、
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守亜さんと2人で台湾最後の夕食。

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別のお店で、旅の締めくくりのマンゴー。
翌日、帰国となりました。
いや、もうどれだけ感謝しても足りないくらい
台湾で出会った皆さんにはお世話になりっ放し。
また、ブログでは書いてませんが、ちょっとした買物の時の
お店の方とのやりとりでも皆さん親切で、毎回楽しかったのです。
そして、今回の旅の相方・守亜さんにも大変お世話になりました。
っていうか、放っておいても適当に何かしっかり収穫してくるから
こちらも気が楽で(笑)。さながら「自機より強いオプション」
といったところでしょうか。
故宮と足ツボマッサージは今回も逃してしまいましたが、
これ以上は欲張りにもほどがあります。
というか、次回へこれくらい楽しみを残しておかないと。
あと、メイド喫茶もな~。

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改めて、皆さん、ありがとうございました。
でも、台湾編、まだ続きます。

台湾訪問2013 その3 台北市立動物園編

2013年4月11日 / 2013年 台湾

●4月6日 台湾3日目
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台北市立動物園に、昨日集まったメンバーから
上海に戻られた周さんを除く全員が集合。
動物・科学普及活動や書籍・絵本の執筆・翻訳
(これまでに関わった書籍は80冊とか)をされている
張東君さん
((財)台北動物園保護教育基金会 、カエル研究者・通訳・翻訳家)
の案内で動物園見学。
張さんは、京都大学に留学、動物の研究をされていたので
日本語は完璧です。

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まずは守亜さんのリクエストでセンザンコウ。
ちょうどエサの時間で、動いているところを見ることが
出来ました。

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園内をコレで移動。
アトラクション的なものかと思いきや、コレがないと
ちょっと困るくらい広いのです。

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両生類・爬虫類館。

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お昼は、パンダ館のレストランで。

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この動物園の剥製士であるChanさんも一緒に。
張さん、Chanさんとはホネホネサミットで
お会いしたのが縁なのです。

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パンダ館の前にある親子像。

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サル山にいるのは、タイワンザル。ニホンザルとは
同じマカク属の別種。
尻尾が長いです。

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マレーガビアル(遠い、、、)
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カバの彫刻。よく出来てます。
人気の記念撮影スポットとか。

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ブチハイエナ
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アフリカゾウ
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予想外の恐竜展示。
ほぼ実物大&首や目玉が微妙に動く。
この微妙感が怖い。

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カルノタウルスがこんなところに。

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台湾では有名なアジアゾウ・林旺の剥製。
私にとっては、Suchusさんの作品の題材として馴染みがあります。

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張さんが企画したという昆虫占い。
昆虫館入り口にあります。
台北市立動物園は、東アジアでも最大級の規模。
見学ゾーンだけでも、日本国内の最大クラスの動物園の倍近い面積とか。
確かに広いですし、また見せ方の工夫もあり、緑も多く綺麗です。
ほぼ1日かけて回りましたが、それでも半分くらいしか
回れていないそうで。
ところで、昼食後ミュージアムショップに行くと
私が原型を担当したフェバリットの恐竜フィギュアが。
「これ、私が原型造ったんすよ~」と皆さんにちょっと自慢。
すると、それが店員さんに伝わり、、、、
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記念撮影やら
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サインやら、という事に。

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オマケに、そのお礼にとマンモスのヌイグルミと
恐竜Tシャツを頂いてしまいました。
・・・・・・・
どんな施設も、その分野に詳しい方と一緒に回れるかで
楽しさが随分と変わりますが、その点、今回の張さんの案内は
これ以上無いものでした。詳しい上にトークが楽しい。
さらに、動物好きの作家さん達と一緒の見学。
本当に良い機会を頂きました。

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皆さん、ありがとうございました&お疲れさま!
台湾編、続く。

台湾訪問2013 その2

2013年4月11日 / 2013年 台湾

●4月5日 台湾2日目
昼食後、3年前も訪問した造形作家・Skinkさんのアトリエへ。
さらに台湾の作家さんも合流し、総勢9人の集まりに。

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相変わらずカッコイイSkinkさんの作品キャビネット。

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テーブルの上に広げられた皆さんの作品。

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Skinkさんの作品
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お土産の守亜さん製作の動物ストラップを
皆さんで分配中。それぞれの好みが判り面白い。

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記念撮影。作家さんにSuchusさんの奥様、そして+1(笑)
この日集まったのは作家さんは
Skinkさん(台湾を代表する造形師の一人と言って良いでしょう)
Suchusさん
JさんSunさん
盧楓山さん
そして上海から周世懿さん(<ブログ開くと音楽流れるので注意)。
最初の4人は、私たちと合同で作品展を行ったり、
ワンフェスの際に私のブースで作品展示・販売をした事もあるので
ご存知の方も居られるかと。それぞれがしっかりとした造形力の上に、
個々の作風を持っておられ、見ていて気持ち良い作品ばかりです。
上海の周さんは、当初の台湾滞在日程はまさに私たちと入れ違いだったのですが、
私たちの訪台を知って急遽日程を1日延長したとか。
ブログを見て頂ければ判りますが、素晴らしい造形作品です。
会えて良かった!
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皆さんに頂いたもの。
シロサイは盧楓山さんの作品。
哺乳類が好きだそうで、作品も現生哺乳類がメインです。
とにかく、人数だけでも日本でもあまり機会が無いくらい
動物造形作家が一同集まり、しかもそれが台・中・日の3カ国から!
でも、初対面、2度目とは思えない、そして言葉の壁があるとは
思えないほどの意気投合ぶりでした。
守亜さんを誘ったのも大正解。前回の訪問時は、私は造形の凄さは
判るのですが、現生動物の知識がいまひとつで、皆さんの作品の
こだわりが細かく拾えないのが申し訳無かったのです。
その点、守亜さんは完璧に対応。
何気にそこそこ英語も出来るんだよね。
逆に、私は皆さんは古生物の知識はそれほどでも無いはずだから、
それなら徹底的に煙に巻いてやろうとドレパノサウルス
持って行ったのでした(<卑怯)
でも、やっぱりMVPは、これだけの人数の会話の
日本語・中国語通訳を一人でこなしたSuchusさんの奥様でしょう! 
ただ通訳するだけでなく、それぞれが判り易いように
情報の補足までアドリブで出来るんですから、お見事。
最高の通訳でした。
続く

台湾訪問2013 その1

2013年4月10日 / 2013年 台湾

4月4日~9日、台湾に行ってきました。
台湾は2度目。
今回は造形作家の守亜さん(アクアプラント)も一緒。

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空港にあった台湾のカエルの紹介。
●4日
夕方、台北着。
ホテルへチェックイン後、地下鉄で数駅の誠品書店へ。
前回の台北訪問の際に来て、中国語圏だけでなく日本・欧米の
書籍・雑誌までカバーした品揃え、店内のデザインの良さに圧倒、
今回も是非来ようと決めていました。
日本国内でもこの雰囲気を持つ書店はなかなか
無いでしょう。
其の後、台北駅付近をうろついていると、偶然
「その手の店」が密集している地下街へ。

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結構な数のお店が集まってます。

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店名が、、、
秋葉原や日本橋よりも店の密集度が高い&地下街なので
天候に左右されないので便利。日本のアニメ関係のものは、
ほぼ揃うのでは?
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当然のように、この手の店も。
店の前でメニューを見ていたら、店内からメガネのメイドさんが
出てきて「ニイハオ! 宜しかったら、またお願いしますね!」
的な中国語と共に店のカードを貰ったり。
ネットによると、なかなか良いお店らしい。

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その近所にはコレも。
●5日
台北の台湾国立博物館・土銀展示館へ。
ここも前回も来ましたが、もう一度しっかり画像を撮り直したかったのです。

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詳細な紹介は、また後日。
正午、前回の台湾訪問の際にも本当にお世話になった
Suchusさん夫妻他、台湾・中国の造形作家さん達と合流、
国立台北芸術大学構内のレストランで昼食。

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レストランからの眺め。
構内を散策
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続く

シカゴ・フィールド博物館 その2

2012年11月1日 / 2012年 シカゴ

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今回、シカゴで宿泊した
ハリソン・ホテル・トラべロッジ・シカゴ
フィールド博物館へは徒歩約15分。
一階にはハンバーガー屋(?)があり、近くにも
レストランが結構あります。
スタッフの対応も良く、立地からすれば宿泊費もリーズナブル。
ただ、日本語対応は出来ないので、英語に自信のない方は
近くのヒルトン等のほうが良いかも(あくまで博物館中心での
宿泊地選びでの話ですが)
・・・
22日 
この日は1日フィールド博物館で過ごす事に。

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2階にあるスーの各パーツのブロンズ製レプリカ。

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尻尾。その視線の先に、まさのそのスーの
尻尾が来るのが憎い配置。

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肋骨 怪我の治癒跡がしっかり確認できます。

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フィールド博物館で、スーと握手!


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この博物館のチーフプリパレータ
(化石クリーニング部門主任)の新谷さんと合流。
ガラス張りの化石クリーニングルーム
新谷さん言うところの「手打ちうどんコーナー」。
何気に凄い標本があります(でも、説明されないと
分からないかったり)
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いろいろお話中。
ちなみに、新谷さんは和田さんを「先生」と呼びます。
フィールド博物館のチーフプリパレーターから「先生」って、、、。
そして、今度はバックヤードの新谷さんの作業部屋へ。
普段はバックヤードの画像は一切ブログには載せないのですが、
今回は許可を頂いているので、ある程度は載せることが出来ます
(化石の詳細な画像はアウトですし、そもそも撮影もしませんでした)

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流石はアメリカで3番目の規模と言われる
博物館。当然バックヤードも広い。

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化石クリーニングルームの一つ。
現在、この部屋は新谷さん一人で使っているとか。


和田さんが化石クリーニング作業中。

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その大事な作業に横から邪魔をする余計な奴。

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遅めの昼食は、ティラノサウルス”スー”の直ぐ傍にある
レストラン。5年前来たときは、時間が無くてここで
食事が出来なかったのが心残りだったので、
今回ついにリベンジ。

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新谷さんおススメのメニューで。

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空いていれば、このスーの真後ろのテーブルで食事も。
スーを眺めながらですから、特等席ですね。

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メインのミュージアムショップ。
広いです。ちなみに、ここは入館料払わなくても
入れますし、当然買い物も出来ます。

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お箸訓練用グッズ。
さて、先ほど紹介した「手打ちうどんコーナー」の前には
現在、スーの頭骨の実物化石が展示されています。
恐竜界の至宝と言って良いものですが、、、、
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画像を撮ると、どうしても手打ちうどんコーナーが
写りこんでしまいます。
まぁ、それは仕方ないかと諦めていたのですが、、、
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撮れたんです! この画像、閉館後に手打ちうどんコーナーの
照明を落とした状態だからこそ撮れるのです。

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そしてこちらも閉館後の画像。
この落ち着いた雰囲気の照明で観るスーはまた格別。

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池田さん、和田さんと記念撮影。
今回のアメリカ旅行で一緒に行動する事も多く、
また学会発表でも大きな成果を上げたお二人
この閉館後のスーの前で記念写真が撮る事が出来て
感無量でした。
でも、結局今回もフィールド博物館の隣の水族館はおろか、
博物館内も古生物展示以外はほとんど見れませんでしたとさ
(やっぱり広い!)。

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パンダ。
閉館間際になんとか、ざっと通り抜けは出来た剥製展示で
一番印象的だったので。
・・・・・・
今回のアメリカ旅行最後の夜は、池田さん&和田さんとは
別行動。シカゴ大学で恐竜・古生物の頭骨復元や復元模型を
担当しているタイラー・ケイラーさん夫妻との夕食。

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スシ! 日本との違い無し&美味しい。
ワサビも生わさび、日本茶も出ます。
タイラーさんとはSVP等で1~2年毎に合っていますが、
奥さんとは5年ぶりの再会。
前回お会いした時は、アメリカ版スペクトルマンの
主題歌
を歌ってくれましたが、今回はガメラ・マーチ!。
奥さんはエンターテイナーなので、ガメラ・マーチもキュート。

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この日は、ハロウィンに向けてご夫妻と息子さん用に
スペクトルマン・ゴリ・ラーの衣装とマスクを
製作しておられたとか。本物の怪獣&特撮好きだ、、、、。
タイラーさんは、近々博物館での作品展が予定されているそう。
行けるもんなら行きたいなぁ、、、。
と、これでアメリカでの日程は終了。
翌日の飛行機で帰国しました。
次回は、毎回恒例の戦利品編です。
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シカゴ・フィールド博物館 その1

2012年10月31日 / 2012年 シカゴ

21日
早朝にノースカロライナを出て、午前9時にはシカゴ着。
ホテルに荷物を預け、早速歩いて15分ほどのシカゴ・フィールド博物館へ。

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ブラキオサウルスが分かりますか?
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5年前に来たときは画像が撮れなかったブラキオサウルス。
博物館の外に設置されています。ちなみにこれを同じものが
オヘア空港にも。
アフリカ産のブラキオサウルス・ブランカイは、最近の
研究ではブラキオサウルスではなくギラッファティタンである、
という説が有力になっていますが、こちらの北米産の
ブラキオサウルス・アルティソラックスは、
ブラキオサウルスのままです。

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フィールド博物館と言えばティラノサウルス・スー。
頭部はレプリカですが、胴体は実物化石を使った
素晴らしい組み立て骨格。

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ですが、こういうのも忘れてはいけない。
オフィアコドン、スフェナコドン、ディメトロドンのトリオ。

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ティクタアリク復元模型。
タイラー・ケイラー氏の作品。

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20世紀前半に活躍したアーティスト、チャールズ・R・ナイトの
壁画がかなり大きく使われています。
もちろん、今となっては古い復元になってしまっていますが、
その辺りもきちんと説明を入れた上で展示されています。
私はナイトの絵が好きですし、特にこのフィールド博物館の
ために描かれた作品が好きなので、この壁画を展示を見ていると
美術館に来たような気持ちにもなります。

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チャールズ・ナイトの解説
その他の展示物は、5年前に来た時の記事を

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古生物展示室にあるザ・スー・ストア。
恐竜・古生物関連のグッズのみのミュージアムショップ。

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スー・グッズ。

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犬用のグッズ。
昼過ぎに、池田さん、和田さん一行とホテルで合流。

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シカゴピザの老舗店で昼食。
フィールド博物館のプリパレーター・新谷さんお勧めの
お店とか。
その後、近所のスーパーマーケットへ。
実は、アメリカのスーパーマーケットは初めて。
冷凍食品のコーナーで「もやしもん」10巻のエピソードと
同じリアクションしてましたが。
夕方はホテルで一休み。

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そして夕食。
シカゴ・フィールド博物館編 続く
フィールド博物館監修のティラノサウルス・スーの
発見から研究、展示までを紹介した本

チャールズ・R・ナイトの画集

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ベルギー&ドイツ 戦利品編

2012年6月21日 / カメ進化シンポジウム・2012, 学会, 2012年 ベルギー・ドイツ

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テュービンゲンで滞在したホテル HOTEL HOSPIZ。
去年のテュービンゲン訪問の際に
「もう一度ここに来る時は、街の中心の宿に泊まりたいな」
と思ったのですが、今回その希望通りの場所に泊まることが
出来ました。
すぐ傍が街の中心の広場、すこし歩けばホーエンテュービンゲン城
という立地。
部屋も綺麗で、朝食も充実、スタッフも親切です。
駅からは徒歩10分ほど。途中、石畳の緩い上り坂があるので、
大きなスーツケース引っ張っての移動はちょっと大変かも。
また、ほんの少し入り組んだ場所にあるので、
事前の地図のチェックと、駅の案内所や街のお店で道を
聞ける準備をしておくと良いかと。
勿論、テュービンゲンには、他にも駅に近いホテルや、
もっと価格の安いホテルもあります。
今回、シンポジウム参加者の方に伺いましたが、
それぞれ快適に過ごせたとの事。
テュービンゲンは大きな町では無いので、
シュトゥットガルトからの日帰りでも
大学の古生物学博物館と街の観光は十分楽しめるでしょう。
ただ、ゆったりと取る夕食や早朝の雰囲気は泊りがけならではの
魅力です。
・・・・・・・・・
戦利品、と言っても、単に博物館で
購入して来た物の紹介なだけですが、、、
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ベルギー王立自然科学博物館で購入。
左側3冊は、博物館の図録や恐竜ホール改装の様子を
纏めた物。右下の2冊はイグアノドン本。
左がフランス語版、右が英語版。フランス語は全く判らないの
ですが、表紙が綺麗なのでフランス語版も購入。

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ベルギー王立博の記念メダル。2ユーロ。
500円硬貨よりも大きく、デザインや造りもしっかりしています。

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左上はベルギー王立博で購入の古生物の描き方本。
モスコプスやエオギリヌスEogyrinusが載ってます、、、、
って、どういうチョイスなんだか。
その下はハウフ博物館で購入の化石種サメ・ヒポドゥスの小冊子。
右2冊もハウフ博物館で購入。博物館のコレクションが紹介されています。

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ハウフ博物館のポストカード。
見事な魚竜や海ユリの展示があるにも関わらず、要所要所で海ワニを
推してきます。もちろん、魚竜等のポストカードもありましたが。

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ゾルンホーフェン・ジュラ博物館のTシャツ。
左が始祖鳥・アイヒシュタット標本、右がジュラベナトル。

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左はジュラ博物館の始祖鳥バッグ、左は今回のカメ進化シンポジウムの
記念バッグ。

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カメ進化シンポジウム記念のビアマグ。
受け付けでコレを渡された時は驚きましたが、
決して大規模な集まりでは無いにも関わらず、
こういうものを用意してしまう主催者の意気込み&
楽しもう感が伝わりました。
というか、プロガノケリスがデザインされたビアマグなんて
もう二度と造られないんじゃないだろうか。
・・・・・・・・
これで今回のベルギー・ドイツ編のレポートは終了。
本当はもっと紹介したい展示物も多いのですが、
やりはじめるとキリが無いのでこの辺で。

ゾルンホーフェン・ジュラ博物館

2012年6月18日 / カメ進化シンポジウム・2012, 学会, 2012年 ベルギー・ドイツ

6月4日
カメ進化シンポジウムのツアーで、ゾルンホーフェンへ。
テュービンゲンからはバスで約3時間。

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ゾルンホーフェンは、何といっても始祖鳥が発見された場所として
数ある有名な化石産地の中でもトップクラスの知名度でしょう。
今回訪れたのは、その中でも始祖鳥・ロンドン標本が見つかった
場所だそう。
ゾルンホーフェンは石版画用の石材の産地として有名。
最初に発見された羽毛化石に付けられた
始祖鳥の学名・Archaeopteryx lithographica
(アルカエオプテリュクス・リトグラフィカ)の種小名は、
石版画=リトグラフィが語源になっています。

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採石場の一部が開放されていて、化石採集をする事が出来ます。
とはいえ、ホルツマーデンの時と違って、こちらはなかなか化石は
出ません。
研究者さんが集まっているので、何か見つかったのか?と
行ってみると、、、、
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「カメの甲羅の化石見つけました!
 皆さんで学名付けて下さい!」
この集まりならではのジョークです。
1時間ほどの化石探し(化石はほとんど見つからなかったようです)の後、
アイヒシュタットの街中に移動して昼食。

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街中を散策中に見つけた、建物の壁にあった画。
始祖鳥の翼です。

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昼食後は、ゾルンホーフェン産の化石を展示する
ジュラ博物館へ。丘の上にあるお城の内部の一部が
博物館になっています。

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入り口すぐ傍にあるオリジナルグッズ紹介。
そこで「あ、ジュラベナトルってココだったんだ!」
と、やっと気付く。

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その、ジュラベナトル。見事な保存状態。

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始祖鳥・アイヒシュタット標本。

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でも、一番人だかりが出来ているのはカメ化石展示。
こういう風景も、今回の集まりならではかと。

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確かに、見事な化石です。

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翼竜標本。

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ランフォリンクス。書籍等でお馴染みの標本。

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化石種との比較のため、オウムガイ等の現生の動物の展示水槽も。
綺麗に管理されています。

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丘の上のお城にゾルンホーフェンの見事な化石。
それが美しく展示されているという、その雰囲気だけでも
十分な上に、始祖鳥まであるという、小規模ながら贅沢な
博物館です。ここも私一人では自力で来るのは難しかったはず。
そこに研究者の皆さんと一緒に、バスでの快適な移動で来れたのは、
素晴らしい経験になりました。
ベルギー・ドイツ編、もう少し続きます。
次回は戦利品紹介編。
・・・・・・・

 
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