カテゴリー「2013年 ロサンゼルス」の記事

ペイジ博物館

2013年11月11日 / 2013年 ロサンゼルス

ペイジ博物館
s-CIMG2704_20131109214720868.jpg
s-R1010325_20131109214723a40.jpg
s-R1010331.jpg
ランチョ・ラ・ブレアのタールピットから発見された
化石を研究、展示する博物館。
化石・古生物の施設としては世界的にも有名な場所です。
特に、スミロドン、ダイアウルフに関しては見つかった標本の数、
保存状態から言って聖地といっていい場所でしょう。

s-R1010340.jpg
展示室の最初は地上性大型ナマケモノの1種、
グロッソテリウムがお出迎え。

s-R1010719.jpg
s-R1010345.jpg
s-R1010698.jpg
s-R1010392.jpg
スミロドン
俗に「サーベルタイガー」=「剣歯トラ」と言われる事が多いのですが、
ネコ科ではあるものの、トラやライオンなどの属する
パンテラ属とは別属。なので、専門書等では
「セイバートゥース”キャット”」つまり「剣歯猫」
と呼ばれるのが一般的。
この博物館でも「セイバートゥースキャット」表記でした。

s-R1010371.jpg
アメリカマストドン親子
s-R1010462.jpg
コロンビアマンモス。
マンモスの仲間では最大種。
マンモスというと一般的にイメージされる
ケマンモスよりも大型で、恐らく毛もあまり長くは
無かったとされます。

s-R1010605.jpg
パンテラ・アトロックス(アメリカライオン) 
個人的にここの博物館のお気に入り。
博物館の表記にはジャイアント・ジャガーと
ありましたが、一般的にはアメリカライオンと
呼ばれています。
ジャガーもライオンも同じパンテラ属。
現生で北米に生息するパンテラ属がジャガーなので、
それでジャイアント・ジャガーとされたのかも?
最初に眼に入った時の印象は「デカイ!」
後ろにいるスミロドンと比べてもずっと大きい。
凛々しい組み立てポーズも相まって、存在感があります。

s-R1010649.jpg
プレパレータールーム。
いわゆる「手打ちうどん」コーナー
s-R1010642.jpg
マンモス&スミロドン折り紙
s-R1010556.jpg
ダイアウルフ全身骨格&復元模型
s-R1010603.jpg
そして、この博物館の象徴とも言うべき
ダイアウルフ頭骨×400!
ダイアウルフだけで3000体以上の標本が見つかっている
この地ならではの展示。

s-R1010346.jpg
チャールズ R.ナイト氏の壁画
s-R1010518.jpg
こちらは、マーク・ハレット氏のイラスト
鳥類化石
s-R1010520.jpg
s-R1010528.jpg
骨格の後ろに、ほぼ同じポーズのイラストが配置されています。

s-R1010708.jpg
博物館の中庭(?)
この庭を囲むように展示室があり、緑を通しての採光による
展示室内は、落ち着いた明るさ。
建物としての造りと魅力は、今まで訪れた博物館の中でも
一番かも。

s-R1010715.jpg
ミュージアムショップ。

s-R1010790.jpg
s-R1010768.jpg
s-R1010784.jpg
ロス郡立自然史博には無かったマンモスクッションが!
s-R1010789_20131111135823a61.jpg
モーラー現役。
前日に訪れたロス郡立自然史博と同様に、こちらも品揃え豊富。
こちらでもかなりの買物をしてしまい、ロス滞在序盤にして
帰りの荷物が心配に、、、、。
流石は世界に聞こえたランチョ・ラ・ブレア・タールピットと
驚かずにはおれない見事な保存状態の標本の数々。
同種の動物の標本が多いというのは、
研究の上では非常に大きな価値になりますし、それがこの
保存状態というのは、実際に見てもピンとこない感覚さえあります。
それがまた、大都市のど真ん中にあるのですから。

s-R1010447.jpg
でも、一番驚いたのは「犬」がいた事。
>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

ロサンゼルス郡立自然史博物館 その4

2013年11月9日 / 2013年 ロサンゼルス

ロサンゼルス郡立自然史博物館紹介 最終回
前回はこちら

s-R1011301_201311091227405bd.jpg
体験コーナー(?)入り口で、
毛皮を手に待ち受けるスタッフ。

s-R1011306.jpg
こういうの、どっかで見たなぁと思ったら
タイガーマスクの「虎の穴」だ。
ここは自然科学体験地獄!(<そんな危険なところじゃないです)
ミュージアムショップ。ここはメインのショップ。
この他に館内に2箇所、小規模のショップがあるのですが、
微妙に品揃えが違うので油断出来ない。

s-R1010240_201311091227398a0.jpg
s-R1010301.jpg
s-R1010300_201311091228279df.jpg
s-R1010297.jpg
入り口の目立つところにフェバリット社の
商品が並んでいます。

s-R1010277_20131109122822444.jpg
スミロドン(サーベルタイガー)クッションの購入を迷う
某古生物研究者。



ティラノサウルス孫の手!
2本の指の長さの違いが再現されています。

s-R1010288.jpg
s-R1010290.jpg
オリジナルTシャツのバリエーションが
結構多かったような、、、。

s-R1010283.jpg
頭部、背中に背負って着用のプテラノドン、
パジャマ、スリッパなどなど。

s-R1010279.jpg
そして、フル武装!
戦隊モノのロボットを彷彿。

s-R1011519.jpg
こちらは、恐竜ホールにある恐竜グッズ専門のショップ。
今まで訪れたアメリカの博物館のショップの中でも
品揃えのバラエティと面白さではトップクラスかも。
普段はあまり買物しないのですが、今回は結構な量を購入。
ニューヨークのアメリカ自然史博やフィールド博物館等に
比べれば規模は小さめ(とはいえ大きいけど)ではありますが、
展示物のレベルの高さと見せ方の上手さ、キャプションの量と
内容の充実度もあり、恐竜・古生物関係だけでも1日では見終わらない、
というか、じっくり見ようとすると体力と集中力がもちません。
結局、画像撮影と展示を見ることに時間と体力を費やし、
キャプションは全部は見れなかったです(英語ですしね)。

s-CIMG2655.jpg
s-CIMG2650.jpg
メトロの駅と博物館の間のバラ園が綺麗でした。
(ロス編、続く)
>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

ロサンゼルス郡立自然史博物館 その3

2013年11月9日 / 2013年 ロサンゼルス

前回前々回に続きロス郡立自然史博物館の紹介
s-R1009601.jpg
剥製ホール。この大きさのホールが2つあります。

s-R1010264.jpg
アフリカのジオラマ
s-CIMG3027.jpg
ライオン。仰向けポーズは人気があるようで、
ポストカードにもなってました。

s-CIMG3036.jpg
オカピ
s-R1010235.jpg
顔が向こう向いてる(笑)
s-R1010232.jpg
ピューマ。親の尻尾で遊んでます。

s-R1010209.jpg
コヨーテの子供。
全体的に子供の描写が細かいような気が。
古生物ホールに戻って、
ここの展示で個人的ツボだったのが
s-R1010157.jpg
プロトサウルス。
最初に遠目で見たときは
「大型モササウルスか。やっぱティロサウルスかなぁ」
と思って近づくと、頭部形状が違う。もしやと思って
キャプションみて「うおー! プロトだー!」
妙に気になるモササウルス類で、
一度全身骨格が見てみたかったんですよね。
そして、ここの古生物展示といえばすでに紹介した
ティラノサウルス親子3世代展示が一般的には目玉かと
思いますが、ならばこの2つは裏目玉、というか
むしろこちらが表目玉と言って良いかと思われます。

s-R1009605.jpg
一つ目は、この首長竜・ポリコティルス。
頭部~首は復元ですが、他の部位はほぼ実物化石。
お腹の部分に赤ちゃんと思われる化石があり
首長竜胎生説を実証した歴史的な標本です。
まさか、その実物を展示にしてしまうとは!
s-R1011269_20131107133420f8f.jpg
もう一つは、このプラテカルプス
これも実物化石を展示!
モササウルス類の復元を大きく変えた、これも
歴史的な標本の一つと言って良いでしょう。
オビレのある復元の元になったシッポの保存状態だけでなく、
鱗の痕やノドの気管の痕まで判る、見事な保存状態。

s-R1009679.jpg
この2つの標本だけでも、海棲爬虫類好きなら
この博物館を訪れる価値は十分でしょう。
もちろん他の展示も素晴らしいですし、
恐竜に関しては、それまで所蔵していた大物標本の
相当数をリニューアル時に展示に回したとか。
また、キャプション、映像展示の情報の新しさ&量は
圧倒的。解説をしっかり読めば、それだけで現時点での
最新情報がほぼ把握出来てしまうかと。
その4に続く)
>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

ロサンゼルス郡立自然史博物館 その2

2013年11月8日 / 2013年 ロサンゼルス

前回に続き、ロサンゼルス郡立自然史博物館
s-R1009651.jpg
この博物館専属のアーティスト、ドイル・V・トランキナさん制作の
フルイタデンス。

s-R1011402.jpg
角竜頭骨。手前からトリケラトプス、スティラコサウルス、
エイニオサウルス
s-R1010062.jpg
哺乳類ホール。

s-R1009875.jpg
ネオパレオパラドキシア。以前はパレオパラドキシアでしたが、
最近の論文にあわせネオ~になったようです。
後肢の復元&組み方を見ると「アメリカだな~」と感慨深い。

s-R1009830.jpg
s-R1009868.jpg
海牛・ドシシーレン。
生体時のイメージの見せ方が面白い。

s-R1009859.jpg
アロデスムス
s-R1009962.jpg
メノケラス
s-R1010021.jpg
ロスといえば、タールピット、そしてスミロドン
タールピットからの化石は、ラ・ブレア・ペイジ博物館が
メインですが、こちらにも展示はあります。

s-R1010037.jpg
そして、やはりロスと言えばのダイアウルフ、そして
追いかけられるストクコケロス。

s-R1009857.jpg
2階から。大きな骨格はアメリカマストドン。
その3に続く)
>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

ロサンゼルス郡立自然史博物館 その1

2013年11月6日 / 2013年 ロサンゼルス

●10月28日
s-R1011073.jpg
s-CIMG2656_20131106160640faa.jpg
平山さんと共にロス郡立自然史博物館へ。
2011年に恐竜ホールが大規模リニューアル。
恐らくアメリカ合衆国西海岸では最大の恐竜・古脊椎動物展示施設。

s-R1009580.jpg
エントランスホールには、屋外の復元像と同じポーズの
ティラノサウルスvsトリケラトプス。
さぁ、展示を見るぞとテンションが上がりますが
ここで思わぬハプニング。
標本調査が目的の平山さんと一緒にバックヤードに
入れる事に。バックヤードはもちろん、研究者の調査の様子も
見れるとあっては、逃すわけには行きません。
展示見学はちょっと先送りに。
といっても、バックヤードの画像は載せられませんので。
バックヤードには、この博物館のスタッフは勿論、
他国からの研究者さんも。
そんな皆さんと一緒に昼食。
博物館のレストランで食事を購入、バックヤードで食べる事に。
テーブルの上にも凄い標本がのっていて、汚してはいけないと
緊張しつつの食事。




昼食後は、常設展示へ。

s-R1009630.jpg
トリケラトプス。
前肢の復元がいわゆる「藤原復元」風になっているのが
分かります(細部が違うのですが)。
実はこの骨格、2010年のSVPの折に組立途中を見ていました。
ここで再会出来て感慨深いです。

s-CIMG2668.jpg
マメンチサウルス。
今までみたマメンチの骨格では、一番の精度かと。

s-R1011344.jpg
マメンチの頭骨復元の新旧の解説。

s-R1011333.jpg
Julius Csotonyiさんの手掛ける壁画。
Csotonyさんは、今一番勢いのある恐竜アーティストでしょう。
メインホール。

s-R1009765.jpg
ここの目玉は、やはりティラノサウルス成体、子供、赤ちゃんの
3世代骨格展示。
3世代が揃っているのも凄いですが、歩いている成体、赤ちゃんは
左右歩幅が狭く、足先が少し内向きと獣脚類の足跡に見られるパターンを
踏襲。立ち止まっている子供は左右脚幅広め、つま先も微妙に外向き、
という描写の違いが細かい。
この日は、SVPに備えてかティラノは掃除&メンテナンス中。
と、その作業スタッフから「お、日本のスカルプターじゃないか!」と
声を掛けられる。先のトリケラトプスを始めここの恐竜骨格の組立を
手掛けたphilfraleyproductionsの社長さんじゃないですか!
SVPで何度も会い、工房まで伺ったので顔見知りなのですが、
展示を見ることに夢中で気がつかず。

s-R1011386.jpg
こちらは、ティラノ3世代全身骨格の頭骨のベースになった
実物化石の展示。

s-R1011109.jpg
アグレッシブでカッコイイポーズのカルノタウルス。

s-R1011165.jpg
アロサウルスvsステゴサウルス
s-R1011151.jpg
2階から。
各骨格の背中側が見れて嬉しい。
その2に続く)

■プロフィール

■カテゴリー

■アーカイブ

TOPへ戻る