カテゴリー「造形・イラスト作品」の記事

メイ 塗装その2、のつもりが完成編

2010年1月18日 / 造形・イラスト作品

メイ、途中経過を記録し忘れて(面倒だったとも言う)
完成していまいました。

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メイ・ロン Mei long
画像クリックするとちょっと大きくなります。
作品の大きさは、尻尾を伸ばしたとして約40㎝。
発見されたメイは、全長約50cmと考えられているので、
小型の個体もしくは亜成体とすれば、実物大と
言い張れない事もない、、、、かな。

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大型獣脚類との比較はもちろん、小型獣脚類の中でも
メイを含むトロオドン科は歯が小さいように思います。
そこで、歯の縮小化と共に、それを補うように
唇の部分が角質状になっている、という表現にしています。
実際にそんな風な進化をしたかどうかは分かりませんが、
同じように獣脚類としては歯が小さいアベリサウルス科の
ルゴプスやラジャサウルスには、唇部分が角質化していたかも、
という説もあるので、それを参考にしました。
前肢の羽根については、こちらの記事を。
といっても、生態が判らない状態で
羽根の表現というのは、なかなか難しい所ですが。

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前回の段階では上手く纏まるか不安でしたが、
それなりにちゃんと纏まったんじゃないかな、と。
ギャプラン、ボリノーク・サマーン、ハンマ・ハンマ、
パラスアテネ、ザク3改と、何故か好きなMSは緑色ばかりなので、
今回のザク色塗装は楽しかったです
(好みのMHになると緑色は関係無いんだよな~)

メイ 塗装その1

2010年1月16日 / 造形・イラスト作品

造形は終了したものの、塗装しないまま
数か月放置のメイ(Mei long).
R00101430002[1]
忙しかった、ってのもありますが、
それよりも色が決まらなかったんですよね。
このブログを見てる方にも
「あのメイは、やっぱり白にするの?」
と言われるくらい、メイと言えば白。
確かに似合うし。
でも、だからこそ敢えて白は避けたい。
羽毛付恐竜で白色は、自分の作品でもすでに2回やってるし。
と言って、茶色系もな~。これも前にデイノニクスでやってるし、
メイの眼の色が赤だから、それに羽毛が茶色だと
せっかくの眼の色が目立ち難い。
と、先日、六甲昆虫館にて倉谷先生とお会いした時の事。
趣味で戦艦や戦闘機のプラモデルを造られて、これが結構な
腕前の倉谷先生とプラモデル用の塗料の話をしていて、
緑系の色が話題に。
で、家に帰って真白のメイを見て
「そうだ、緑! ウグイス! ザク!」
早速、ザク用のカラー(量産型の薄い緑色の方)
を購入。
何故わざわざザク用を選んだかというと、
今までの経験では、同系の色ならガンダムカラー
(クレオスのラッカー塗料の、ガンダムプラモデル
塗装用に調色されているシリーズ)のほうが
発色が綺麗な気がするから。
なので、希望に近い色がガンダムカラーにあるなら、
それを使う事にしています。

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まず下塗り。ザク色に染めてみました。
羽毛のフワッとした感じを出したかったんで、
珍しくエアブラシ使ってます。。

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次、表皮の出ている部分を筆塗り。
思い切った色にしております。
計算の上での色の選択のはずなんですが、
この状態をみてかなり不安になる。
まぁ、塗りきってみて、それでも変だったら
腹括って塗り直そう。
次回に続く。

変ワニ戦線

2010年1月13日 / 造形・イラスト作品

いざ、変ワニ戦線へ
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「変ワニって、普通のワニやん」と言われてしまいそうですが、
このワニ、背中の鱗板の配列と形状に特徴があるらしく、
十分に変ワニなのです。
今度の学会にこのワニの論文を書かれた研究者さんが
来られるようなので、学会中に機会があれば
直接この作品を見て頂いて、間違いがあれば
そこを修正して完成出来れば良いな、と。
という事で、右半分がほぼ完成したこの状態で
作業はストップ。全身完成させてしまうと、
修正も大変ですからね。
変ワニと言えば、やっぱりアルマジロスクス
面白そうですね。組立骨格見てみたい。

シモスクスも造りたいんですが、去年のSVPで
気になる発表があったので公式発表まで様子見中。

スピノサウルスその3(かな?)

2010年1月7日 / 造形・イラスト作品

年明け最初の造形日誌はスピノサウルス。
年内完成はやっぱり無理でした。

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縮尺1/25で全長60cm。
尻尾の向こう側はまだ未完成ですが、
作業が出来れば明日にでも本体は完成の予定。
ただ、他の作業の合間の時間に進めるので、
実際に完成は何日後になるやら。
それに、ベースもそれなりに造ってみたいので、
塗装も含めた完成になると春になるかも。
造形じゃないですが、こういうのも。

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ちょっと前にタニストロフェウスの論文
( Tanystropheus longobardicus(Reptilia, Protorosauria):
re-interpretations of the anatomy based on new specimens
from the Middle Triassic of Besano
(Lombardy, northern Italy)
Stefania Nosotti (2007)
Memorie della Società Italiana di Scienze Naturali e del Museo
Civico di Storia Naturale di Milano )

を入手しまして、それに掲載されていた
Massimo Demma氏による頭骨図が凄く良くて、
またタニストロフェウスの頭骨が
想像していたのと結構違う形だったので、
年末に衝動買いした安いペンタブで
ちょこちょこ描いてました。
頭骨図をスキャンして、その上にレイヤー掛けて
描いてます。つまり、いつも私がやっている
復元画ワークショップと同じ事やってる訳です。
絵は専門外で、陰影の表現とか出来ないし、
着色なんて以ての外。これくらいが限界ですね~。
これだって、頭骨図そのままトレースしてるから
まだマシなんであって、元ネタ無しで全身なんて事に
なったらデッサン狂いまくりなんで。

スピノ&ストラップ新作

2009年11月15日 / 造形・イラスト作品

スピノサウルス
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年内完成は厳しいかな。
体の各部で鱗の大きさや形状を変えたりと
微妙な工夫はしていますが、全体的にはいつものように
地味な作風です。

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根付風ストラップ新作原型
ドレパナスピスDrepanaspis(上)&
ゲロトラックスGerrothorax(下)。
ゲロトラックスは頭骨の眼窩が非常に大きいので、
眼も大きく表現される事がほとんどですが、
今回は敢えて小さめの眼の可能性を考慮してみました。

umrさんも同じような表現の作品を制作中で、
期せずして
「ゲロトラ、眼が小さいのもアリなんじゃないのキャンペーン」
な感じに。
21日土曜は豊橋です(日帰り)ので、宜しくです、
と業務(?)連絡。

ウタツサウルス完成

2009年10月31日 / 造形・イラスト作品

ウタツサウルス完成
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作品サイズ 全長35cm スケールは約1/10
体表はウロコ状なのを強調して、原始的な
雰囲気を出したかったのですが、魚竜としては原始的といっても、
水中生活への適応という点ではすでに完成している
デザインにも思えるので、ここまでのウロコの表現は
余計だったかもしれません。
あと、首もちょっと長過ぎかな。

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今回のオマケはサウリクチス(Saurichthys)
魚はやっぱり難しいです。
ちゃんと系統とか反映した表現が出来れば良いのですが、
なかなか大変で、、、。
製作にあたり使用した主な参考文献
・ウタツサウルス
「翼竜の謎」 金子隆一 他
「恐竜解剖」 クリストファー・マクガワン
「ジュラ紀の海の支配者-魚竜」藻谷亮介
(「地球を支配した恐竜と巨大生物たち」別冊日経サイエンス)
「Ichthyopterygia :Handbook of Paleoherpetology Part8」
 Christopher Mcgowan & Ryosuke Motani
「SEA DRAGONS」Richard Ellis
・サウリクチス
「古脊椎動物図鑑」鹿間時夫
「THE RISE OF FISHES」 JOHN A.LOMG
「DISCOVERING FOSSIL FISHES」 JOHN G.MAISEY
もちろん、ネット上での情報も随分参考にしています。
その他、魚竜・ウタツサウルスを研究題材にされている
東大・中島さん北大・相原さん
いろいろとお話を伺えた事も参考になりました。
上手くそれを作品に反映出来たかどうかは不安ですが、、、。

ウタツサウルス

2009年10月13日 / 造形・イラスト作品

長らく放置していたウタツサウルスの塗装開始
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ウタツサウルス(ウタツ魚竜)は、現在見つかっている魚竜の
中でも非常に原始的な特徴を持っている種で、
魚竜の進化に関する記事や論文では必ずと言っても
良いほど言及される、日本を代表する古脊椎動物の一つ。
このウタツサウルスのように、日本でも世界的に重要な
古生物の標本が結構いろいろ発見・研究されています。
そろそろ、長鼻類の勉強もちゃんとしないと
ダメかな~と。

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何か、他にお薦めの本・資料等あれば
お知らせ下さい。
相変わらずの記憶容量チョビットbitなので、
読んだ端から忘れますが。
まずは「そういや、あの本にそういう事書いてたな~」
くらいの事が頭に残るのが目標。

メイ&スピノ

2009年9月16日 / 造形・イラスト作品

メイ(Mei long
本体造形は終了。

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ベースと塗装はSVPから帰ってからに。
復元を一変させるような発表が無いことを
祈りましょう(笑)。
メイが属するトロオドン科は、
デイノニクスやヴェロキラプトルが属するドロマエオサウルス科の
棒状に固められた尻尾ではなく、しなやかさを持った尻尾を
持っていたようなので、作品でも尻尾は軽くカーブさせています。

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前肢の羽根は、指の動きを阻害しない程度の
長さにしました。
*参考
COMPARISON OF FORELIMB FUNCTION BETWEEN DEINONYCHUS
AND BAMBIRAPTOR (THEROPODA: DROMAEOSAURIDAE)
PHIL SENTER
Journal of Vertebrate Paleontology 26(4):897-906. 2006
羽毛や羽根のある恐竜の表現は、
幾つか作品を造ってみて少しは上達してるような
気はしますが、まだまだ修行も勉強も足りないですね。
こちらはスピノ。

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他の作業の合間に少しずつなので、なかなか進展しません。

プセフォデルマ 完成品

2009年9月12日 / 造形・イラスト作品

そう言えば、プセフォデルマの完成品を
紹介するの忘れてました。
アカ・デルマ
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アップ
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お腹
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箱入りアカ・デルマ
ミドリ・デルマ
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箱入りミドリ・デルマ
カフェ・デルマ
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正しくはCafe Del Mar。

3曲目4曲目の並び・選曲が良い。
このCDが出たころ、TK(ヒョードルと戦ったほうじゃなくて、桜庭の
入場曲のアレンジのほう
)の「今年はraveが来る」
という発言を、電気グルーヴがネタにしてました。
まさか、TKやraveが今、こんな形でほぼ同時期に話題になるとは、、、。
そして、そんな電気グルーヴも結成20周年。
ああ、プセフォデルマの話でした。
箱入りアカ・デルマは只今、神戸・三宮の六甲昆虫館で展示中です。

スピノ頭部(追記)

2009年9月3日 / 造形・イラスト作品

スピノの頭部の表現にあたり、他の獣脚類以上に
悩み所なのが、上下の歯の噛み合わせ。
いかにもワニっぽい口なので、上下の歯がワニ(クロコダイル)
のように露出して噛み合った表現もありますし、
下顎の外側に上顎の歯が被さる獣脚類として
一般的なものも多いです。
とりあえず、幕張の恐竜博で展示されている、
より保存状態の良い小さいほうのスピノサウルス
頭部を参考に簡単に頭骨を造ってみたのですが、
長い歯が何本かあり、上手く噛み合わない。
そこで、恐竜博の図録に掲載のマット・ラマンナ氏監修の
骨格図や、発見されているスピノサウルスの各顎骨を参考に。
これだと歯が短めになります。
さらに、それぞれの表現手法に関する話をいろいろと
伺って、結局歯が露出しない表現にする事に。
クロコダイルタイプの噛み合わせもカッコ良いので
捨てがたい所ではありますが。

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噛み合わせはこれくらい。
これ以上深く噛みこむとなると、上顎内に
下顎の歯が入って行く事になりますが、
“New Information on the Skull of the Enigmatic Theropod Spinosaurus, With Remarks on its Size and Affinities.”Dal Sasso, C.; Maganuco, S.; Buffetaut, E.; Mendez, M.A. (2005)
Journal of Vertebrate Paleontology, Vol. 25 (4)
に掲載の上顎の画像を見る限り、上顎内に
下顎の歯を納めるスペースは無いように見えます。
これに唇のベースを付けると
R00100320004.jpg
R00100310003.jpg
この夏の幕張の恐竜博図録以外に
スピノサウルス類に関して日本語で纏めて読めるものとしては、
ディノプレスVol.4があります。
アマゾンでの購入が出来るようですので
(発送まで1~2ヶ月というのが不安ですが)、
未購入の方はお早めに。
※追記
頭骨の噛み合わせに関しては、ズバリな画像がこちらに。
口の先のほうは、ワニっぽくても良いかな、とも
思いましたが、今回は上の画像のまま進めることに。

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