カテゴリー「博物館・特別展見学」の記事

葛生化石館・企画展「単弓類ってしってる?」

2014年7月23日 / 博物館・特別展見学

葛生化石館で開催中の
企画展・「単弓類ってしってる?」に
私の作品が展示されています。
展示の様子を化石館の学芸員さんが送って下さったので紹介。

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イノストランケビア
これは葛生化石館の常設展示。
国内では恐らく唯一の常設展示。
私は海外でも見た事が無かったりします。

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企画展展示のディメトロドン

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個人的にはこれが目玉の
コティロリンクス全身骨格レリーフ。
アメリカ自然史博物館で展示されているもののレプリカ。
そして、横の模型&頭骨レプリカは私の作品&所蔵品。
頭骨はオクラホマ・サムノーブル自然史博物館収蔵のものの
レプリカ
。この3点が並ぶ光景が見られるとは!
というか、まさか自分のコティロリンクスが
全身骨格展示と同じ舞台に立つ日が来るとは、、、、。
8月3日(日)には関連講演会
単弓類:恐竜以前に栄えた動物たち」 も開催。
 講師は平山廉先生。時間は14:00から(約1時間)。
単弓類を題材にした企画展、そして講演会は
なかなかあるものではありません。
単弓類好きは是非葛生へ!

単弓類を含むペルム紀の古生物に興味のある方には
オススメです。

神流町恐竜センター

2014年7月22日 / 博物館・特別展見学

7月12日
群馬県神流町・神流町恐竜センターへ。

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山中竜(サンチュウリュウ)のモニュメントがお出迎え。
開館当初は中里村恐竜センターでしたが、
今は町村合併で神流町恐竜センターに。
神流町で発見された恐竜化石はもちろん、
モンゴルの恐竜に関する常設展示の充実で有名な
施設です。
現在、ここにおられる学芸員・久保田さんには国内外の学会や
書籍の仕事等でお世話になっているので、行かなければならない
場所の一つだったのですが、今までなかなかその機会が無く。
今回やっと訪問出来ました。

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山中竜(サンチュウリュウ) 神流町の恐竜化石と言えば
やはりコレ。

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竜脚類の歯等も見つかっています。

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ちょっと予想外だったのが、このキムボスポンディルス。
魚竜の1種ですが、この種類を展示している施設はかなり珍しいような。
そして、神流町と言えば、やはりモンゴル産恐竜。

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タルボサウルス。パーツの追加や研究に合わせた変更等で、
一度リニューアル(?)されています。
リニューアル前後の解説が面白いです。

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ハルピミムス
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ガリミムス
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ガルディミムス
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グルジミムス
いわゆる「ダチョウ型恐竜」が、これだけ一度に見られる場所も
珍しいです。

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サイカニア
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ヴェロキラプトルとプロトケラトプスの「格闘化石」
ここの展示で嬉しいのは、4方向がガラスで覆われていて、
360°観察出来る物が多い事。
特に格闘化石をあらゆる角度からジックリ見れるのは
良いですね。

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いろいろと分類がややこしいが故の
「オビラプトル問題(と、勝手に呼んでますが)」についての解説シート。
獣脚類が専門の久保田先生が居られる
施設ならでは。改めて勉強になりました。
忘れては行けない博物館ご飯。

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ディメトロ丼。

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恐竜センター・オリジナルの恐竜フィギュアシリーズ。

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ショップには、この施設の学芸員・久保田先生と
私が関わった本(両端)も。
恐竜の骨格を間近でじっくりと観察するには
うってつけの施設。照明も明るめですし、
ガラスで囲われている分、柵等で囲われる場合よりも
安心して近づいて見れる部分も多いかと。
その他、子供から大人まで楽しめる工夫も多く、
決して交通の便が良い所では無いにも関わらず
県内だけでなく、県外からの来場者が多いと言われるのも
納得の施設でした。

神流町恐竜センターの久保田先生と
私が関わった書籍です。

「太古の哺乳類展」内覧会

2014年7月13日 / 博物館・特別展見学

●7月11日
東京・国立科学博物館で開催の特別展
「太古の哺乳類展」の内覧会に出席してきました。

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開会式の挨拶。

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デスモスチルス等の束柱類は日本を代表する
古生物の一つ。その束柱類の展示。
埼玉県立自然の博物館のパレオパラドキシアと
束柱類の展示では恐らく世界一の北海道・足寄化石動物博物館の
展示が科博に集合。科博には常設展示にも束柱類があるため、
この特別展期間中は科博の束柱類展示が世界一のはず。
古生物好きなら見逃せません。

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ベヘモトプス!
これを見るためだけに足寄に行っても良いかも、と
思っていたのに、まさか東京で見る事になるとは、、、。

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ナウマン象の成体オス・メス、そして子供。
この組み合わせもまず他では見られません。
今回、私が製作した復元模型3体も展示されています。

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ヒゴテリウム(下は納品前に撮った画像。以下同じ)。

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クシロムカシバク。

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ザイサンアミノドン
(下の画像は仕上げ直前の目の塗装前)。
ヒゴテリウム、クシロムカシバクは見つかった化石が
アゴの部分という事、またザイサンアミノドンは資料として
歯の化石も見せて頂いたという事で、完成後&展示時には
あまり見えなくなる可能性もある奥歯も簡易ではありますが、
製作しました。結果的には、展示でもよく見れば見えるように
なっており、造っておいて良かったです。

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ムカシバクとヒサクニヒコ先生

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真鍋真先生と。

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そして、今回の特別展の監修・冨田幸光先生と。
冨田先生の著書「絶滅哺乳類図鑑」は、化石哺乳類を
扱った本としては洋書にも類書が無い、古生物好きなら
必携の一冊と言って良いでしょう。

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特別展ショップでは、私が原型を製作した
スミロドン、ケナガマンモスフィギュア(フェバリット社)
販売されています。
日本では世界的にも貴重な哺乳類化石は数多く発見されていますが、
それがコレだけ一同に会する機会は今回は初めてかと。
普段、まず外へ出ない展示物が元の場所を離れ
東京に集まったのも、今回の企画主旨だからこそでしょう。
日本でしか出来ない&見れない展示内容となっています。
この夏は科博に是非!
(恐竜展示室が9月からしばらく閉鎖・リニューアルだそうなので、
 リニューアル前の展示見学もお忘れなく)
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海洋堂製・頭骨ストラップに挑戦するも
3回連続でデスモスチルスが出て凹む某化石哺乳類研究中の
学生さん&それを冷ややかに見下ろす(?)デスモ頭骨。

トリケラトプス展・内覧会

2014年3月25日 / 博物館・特別展見学

●3月20日
大阪市立自然史博物館にて開催の特別展
「恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプス
  ~知られざる大陸ララミディアでの攻防~」

内覧会に参加。

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目玉展示の一つは、この頭骨展示でしょう。
このうち5つは日本初公開。他の頭骨も質の高いものです。

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ズニケラトプス
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トリケラトプスのライバル(?)
ティラノサウルスもいます。

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今回の特別展の監修者・藤原慎一さんのお奨め展示の一つ、
トリケラトプス・愛称レイモンドの前足・実物化石。
レイモンドは東京・国立科学博物館が所蔵する
世界でもトップクラスの保存状態のトリケラトプス。
トリケラトプスの前足復元では世界的権威で、
この数年、その研究は世界中でのトリケラトプス復元骨格組み立てに
取り入れられている藤原さんの解説と共にこの標本を
見る事が出来るというのが素晴らしい。

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そして、仕事柄的に個人的に目玉なのが
藤原さんが自ら描いたトリケラトプス骨格復元図。
現時点では、トリケラトプスとしては当然ながら、
恐竜骨格図としても世界で一番精度の高いものの一つでしょう。

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こちらは藤原さんが、内覧会にも来られていた
河部壮一郎さん(岐阜県博物館)と一緒に描かれたという
復元図。1年ほど前の作品で、河部さんもその頃の事を
懐かしそうにしておられました。

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兵庫県・篠山市で発見された化石も。
(全身骨格は参考比較用のアーケオケラトプス)
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オマケ(?)にトゥオジアンゴサウルス。
この骨格、尻尾のスパイクの順番が間違っていたそうで、
それに気づいた今回の特別展の監修者の一人・林昭次さん
修正したのだとか。
さすがはステゴサウルス類のスペシャリスト!
いや、とにかく良くぞここまで見事に集まった、
と言うくらいケラトプシア類の展示が揃っています。
また、レイアウトやキャプションのデザインも工夫されており、
規模もあまり大きくない事もあり、最後までしっかり集中して展示を
「見せられて」しまいます。

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特別展監修の皆さんで記念撮影
左から塚越実さん(大阪市立自然史博物館)、
藤原慎一さん(名古屋大学博物館)、
林昭次さん(大阪市立自然史博物館)。
塚越さんは化石植物が専門。植物食の恐竜の特別展に
植物化石のスペシャリストがメインの監修者の一人として
関わっている、というバランスの良さも、
この特別展の重要なポイントの一つかと。
忘れていけないのは図録!
展示キャプションを纏めたものではありますが、
これだけケラトプシア類の情報が集められた一般向け書籍は
洋書でもありません。
ケラトプシア類以外の情報も、その分野の専門家が執筆されており
2014年3月時点での、間違いなく最新の恐竜本です。
見学の際にはお買い逃しの無いよう!
・・・・・・・
ついでに、
特別展に合わせ、大阪市立自然史博物館の
ミュージアムショップには、
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当社が監修を担当したパイライトスマイル製
トートバッグや
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私が原型製作の丹波竜フィギュアの取り扱いも
始まっています。
特別展のショップではなく、1Fの博物館ミュージアムショップでの
取り扱いです。
宜しくです。

国立科学博物館「大恐竜展」見学

2013年12月19日 / 博物館・特別展見学

●12月11日
アメリカからの恐竜・怪獣ファンのお客さんを
案内するため、国立科学博物館で開催中の
「大恐竜展」へ。
会場入り口で集合して、まずは直前に
公開された来年のハリウッド版「ゴジラ」予告が
話題に。
アメリカ人のガチ昭和ゴジラ好き勢からは
「いや、アレじゃないんだよな~(笑)」という意見も出つつ、
皆さん楽しみにしているようで。
大阪開催の時には無く、この科博会場で追加されたものを
幾つか。

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テリジノサウルス前肢・実物化石&デイノケイルス前肢・模式標本。
謎の恐竜2種の貴重な実物化石(しかも片方は模式標本)という
凄い光景。

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トロオドン類全身骨格。
大阪のときは頭骨&尻尾の一部のみでしたが、
こちらは全身骨格。
尻尾が大きくウネっている所が、トロオドン類らしいです。

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オピストコエリカウディア。
実物化石を組み立てたもの。見つかっていない首~頭部は
シルエットのみ、という展示手法も面白いですし、
化石ですべての部分が見つかることの難しさも
伝わるのではないかと。
お客さんの案内もあり、画像をジックリ撮る事が出来なかったので、
また会期中にゆっくりと時間を取って来なければならないな、と。
そのほか、この特別展に関してはこちらのブログ
様々なトピックを紹介していますので、そちらも是非!。
私が原型制作したタルボサウルス、サウロロフスフィギュア
会場限定で販売中。

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3つずつ購入。
アメリカからのお客さんに「自分で(原型を)造ったのを
自分で買ってるよ〜」と笑われました。

札幌市博物館活動センター

2013年9月22日 / 博物館・特別展見学

17日
穂別より札幌へ。
まずは札幌市博物館活動センターへ。
お世話になっている先生が居られるので御挨拶に。

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入り口ホールにサッポロカイギュウ、デスモスチルスの
全身骨格。

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展示スペース。
小規模ですが、センス良く纏められてます。
規模が小さいことを上手く活かして、見学者や
博物館活動に興味のある方に、より博物館活動が
身近に感じる事が出来る、居心地の良い空間になるような
工夫がされています。
これくらいの規模だと、普段は興味のあまり無い分野でも、
ちょっと時間を掛けて見てみようとも思いますし。
北海道編、続く

穂別博物館

2013年9月21日 / 博物館・特別展見学

●16日
むかわ町穂別博物館へ。

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「遠い」というイメージがあったのですが、
新千歳空港から午前中発のバスさえ押さえれば、あとは
バスで約1時間20分、最寄りのバス停から歩いてすぐなので
むしろ「近い」という印象。とはいえ、バスは事前予約が必要なので、
そこは注意しなければいけませんが。
今回は、札幌から電車で新千歳空港へ移動し、そこから穂別へのバスに
乗り換え、という行程でした。
博物館は、見事な白亜紀後期の海棲爬虫類化石と
アンモナイトの宝庫。小規模ながら濃い展示です。

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入り口ホールのホベツアラキリュウ・愛称ホッピー復元骨格。

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ちょっと時代を感じさせるも、丁寧な造りの
モササウルス模型の周りには、
穂別で発見されたモササウルス類化石が。数種のモササウルス類が
発見されています。

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見事なモササウルス類頭骨。歪みがなく、バラバラなので
各パーツが詳細に観察出来る貴重な標本。
世界でもトップクラスのモササウルス頭骨だとか。

メソダーモケリス
白亜紀後期のオサガメ、メソダーモケリス
(奥は現生のアオウミガメ骨格)。
これが個人的にはお目当ての一つ。
現生のオサガメとは甲羅の作りもプロポーションもかなり違います。
記載・命名は化石カメ研究で著名な平山先生
日本が世界に誇る化石カメの一つ。

アノマロケリス
日本産の化石カメと言えば忘れてならないのが
アノマロケリス。こちらも命名は平山先生。
復元画は小田隆さんが平山先生の著書『カメのきた道』に描いたもの。

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イノセラムス&博物館のマスコットキャラクター・いのせらたん。

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コウモリダコがクビナガリュウに食べられていたと
推測される化石。

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先日発表された穂別で発見された恐竜化石
現在発掘が続けられています。
発掘の様子の報告はこちら

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いのせらたん。各地の各種類が作り分けられているのが芸細。
この中の穂別産イノセラムスを元にした「ほべつたん」が
販売されています。
冒頭でも書いたとおり、とにかく穂別産の化石の見事さに
圧倒されます。展示もシンプルですが効果的に纏まっており、
また追加の展示やキャプションも丁寧に更新、製作、
管理されていると感じました。
一つ一つがじっくり見る価値のある展示だけに、
これくらいの規模が逆にちょうど良いのかも、とも。

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この日は穂別に一泊。
画像は朝食のご飯の共ズラリ。
奇麗な民宿で食事も美味しく、博物館見学と合わせ
良い旅になりました。

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穂別のメインストリートの街灯。
翌日朝のバスで新千歳空港に。そこから札幌へ戻りました。
北海道編、続く。

メソダーモケリス、アノマロケリスの記載・命名者の
平山先生の著作です。

北海道大学総合博物館

2013年9月20日 / 博物館・特別展見学

15-18日、
ちょっと遅めの夏休みという事で、
北海道へ行って来ました。
15日、北海道大学総合博物館へ。

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小林快次先生の講演『恐竜の最新研究』聴講と、
特別展「巨大ワニ vs 恐竜」&常設展示見学。
小林先生の講演は、タイトル通りの恐竜最新研究を
これでもかと盛り込んだ内容。アラスカ、モンゴルでの
発掘の様子の画像も多く、あっというまの1時間。

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特別展は、基本的には去年、大阪大学博物館で開催された物と
同じですが、大型の恐竜の展示は入れ替わっています。

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アフロベナトル。大阪開催との違いの一つ。

この特別展の図録にもなっている本。
内容は、ほぼ化石種ワニメイン。
化石種ワニについて、これだけの情報量、そして
図板が豊富な本は洋書でも無いかと思います。
こちらは常設展示。

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パラサウロロフス、ニッポノサウルス、
デスモスチルス長尾復元、マチカネワニ等。

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束柱類・アショロア

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北大博物館オリジナルグッズ・
デスモスチルス長尾復元ペーパークラフト。
2個買っちゃいました。
長尾復元は、復元としては古いものですが、
日本の古脊椎動物研究の歴史の中では
記念碑的なもの。その長尾復元が組み立てられたのが
この北海道大学なのです。
北海道編、続く

福井県立恐竜博物館>スーパーカミオカンデ

2013年8月29日 / 博物館・特別展見学

●8月25~26日
サイエンスカフェ・はりま主催の
ツアーにゲストスピーカーとして参加。
初日は福井県立恐竜博物館
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この約9割が実物化石で組み立てられた
カマラサウルス
を見るのは今回初めて。
といっても、今回はガイドとしての参加ですので、
ツアー参加者への解説のお仕事優先です
(とは言いつつ、結構画像撮ったりさせて
 貰えましたが)
この日は富山市で一泊。ホテルの夕食が美味しかった!
翌26日。
あのスーパーカミオカンデ見学。

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今回のゲストスピーカーの要請に飛びついたのも、
このスーパーカミオカンデ見学があったから、、、のような?
実験内容については、ほぼ知識が無かったりなんですが、
実験施設としてのスーパーカミオカンデは知っています。
その施設内を見学出来る機会なんて、そう滅多にありません!
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研究棟にあった縮尺模型。
研究棟からバスで約10分ほどで到着。

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画像は撮影自由だったのですが、
このブログでの紹介は一応ここまでにしておきます。
もちろん、稼働中のスーパーカミオカンデのタンク内は
見ることが出来ませんが、タンクの上の施設まで見学。
また、スーパーカミオカンデの基となった
カミオカンデの跡地に作られたカムランド
近くに作られたキャンドルズ実験施設も見学。
それぞれ解説して下さった研究者の皆さんが
楽しそうに、そして世界の最先端の施設である事を
誇らしくお話されるのが印象的でした。
道中のバスの中では、参加者との質疑応答の時間も。
日頃からサイエンスカフェ・はりまの企画に参加されている方が
多いとあってか、質問の内容も本格的。
研究者では無い私では力不足の面もありましたが、
答えるうちに私も随分と勉強になりました。
また、もう一人のゲストスピーカーで素粒子研究の
神戸大・竹内先生には、全く門外漢の私の
(恐らく相当トンチンカンな)質問・疑問にも
丁寧に解説して頂き、楽しく、かつ貴重な経験となりました。
恐竜と宇宙という、人気の点では自然科学でもトップクラスの
分野での、それぞれさらに日本を代表する施設を一度に
回ってしまうという、なかなかに濃い内容のツアーでした。

姫路科学館

2013年6月9日 / 博物館・特別展見学

●6月7日
姫路科学館へ。

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古生物展示のメインはアロサウルス&ステゴサウルスかと
思いますが、、、、
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個人的にはコレです。
ショサンベツカイギュウの実物化石。
沼田化石館の仕事で化石種カイギュウの模型を
制作した折に、ショサンベツカイギュウの研究報告も
資料にしたので、興味深い展示です。
繋がった脊椎に肋骨が見えています。
まだ研究が進んでいない標本との事なので、
クリーニング作業などを行い、すでに報告されている
ショサンベツカイギュウの研究や標本と合わせれば
面白い展開になりそうなのです。
と、常設展示は駆け足で見学。
今回のメインは収蔵庫。
この科学館には、知る人ぞ知る小林平一コレクション
収蔵されており、今回それを見学させて頂ける事になったのです。

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まず、そのコレクションの代表と言って良い鳥類剥製。
(収蔵庫画像は、許可を頂いた上で掲載しています)
私は現生鳥類には詳しくないのですが、案内して下さった
学芸員さんの解説を聞くと、その内容のトンでもない事に
鳥肌が立ちます。
また、このコレクションの収蔵状態を再構築・再整理されたという
学芸員さんの手腕が見事。
丁寧に、かつセンス良く剥製が並べられたこの収蔵状態が
一つの作品とも言えます。

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フウチョウの尾羽のフワフワ感が良いです。

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こちらは仮剥製。
本剥製・仮剥製あわせた標本点数は、
2位以下に圧倒的な差で日本一の山階鳥類研究所、
2位の兵庫県立人と自然の博物館に次いで国内3番目だとか。
昆虫標本も膨大な量。

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図鑑(右側)に載っているものと同じ個体があります
(標本箱・上段中央)。
トリバネアゲハ属に関しては、所蔵標本数だけなら
世界一だとか。

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これは、ヤンバルテナガコガネのパラタイプ標本!
標本に何かあっては怖いので、ちょっと離れたところから撮影。
小林コレクションの一部は常設展示もされています。

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昆虫標本コレクション・4万点分の画像を
並べたもの。
もう一つ、この科学館で驚いたのが
自然系ジュニア学芸員という取り組み。
小学高学年~中学生を対象に、自然科学の研究や
博物館の仕事を実践してもらう、という内容ですが、
その雰囲気や活動方針は部活というより大学院の研究室。
ここまでやる学芸員さんも凄いですが、それに付いていく
参加メンバーも凄い。新聞に載るような発見をした
メンバー
もいます。
今回、姫路科学館を訪れる事になったきっかけになったのが、
案内して下さった学芸員・相楽さんと知り合った事です。
他の施設の学芸員さんからも相楽さんの名前は伺っており、
是非一度、お話を聞いてみたいと思っていたのですが、
そこに姫路科学館の絶句もののコレクションに、相楽さんが
始められた自然系ジュニア学芸員の話し等も加わり、
驚くことばかりの見学でした。

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