カテゴリー「博物館・特別展見学」の記事

札幌市博物館活動センター

2013年9月22日 / 博物館・特別展見学

17日
穂別より札幌へ。
まずは札幌市博物館活動センターへ。
お世話になっている先生が居られるので御挨拶に。

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入り口ホールにサッポロカイギュウ、デスモスチルスの
全身骨格。

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展示スペース。
小規模ですが、センス良く纏められてます。
規模が小さいことを上手く活かして、見学者や
博物館活動に興味のある方に、より博物館活動が
身近に感じる事が出来る、居心地の良い空間になるような
工夫がされています。
これくらいの規模だと、普段は興味のあまり無い分野でも、
ちょっと時間を掛けて見てみようとも思いますし。
北海道編、続く

穂別博物館

2013年9月21日 / 博物館・特別展見学

●16日
むかわ町穂別博物館へ。

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「遠い」というイメージがあったのですが、
新千歳空港から午前中発のバスさえ押さえれば、あとは
バスで約1時間20分、最寄りのバス停から歩いてすぐなので
むしろ「近い」という印象。とはいえ、バスは事前予約が必要なので、
そこは注意しなければいけませんが。
今回は、札幌から電車で新千歳空港へ移動し、そこから穂別へのバスに
乗り換え、という行程でした。
博物館は、見事な白亜紀後期の海棲爬虫類化石と
アンモナイトの宝庫。小規模ながら濃い展示です。

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入り口ホールのホベツアラキリュウ・愛称ホッピー復元骨格。

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ちょっと時代を感じさせるも、丁寧な造りの
モササウルス模型の周りには、
穂別で発見されたモササウルス類化石が。数種のモササウルス類が
発見されています。

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見事なモササウルス類頭骨。歪みがなく、バラバラなので
各パーツが詳細に観察出来る貴重な標本。
世界でもトップクラスのモササウルス頭骨だとか。

メソダーモケリス
白亜紀後期のオサガメ、メソダーモケリス
(奥は現生のアオウミガメ骨格)。
これが個人的にはお目当ての一つ。
現生のオサガメとは甲羅の作りもプロポーションもかなり違います。
記載・命名は化石カメ研究で著名な平山先生
日本が世界に誇る化石カメの一つ。

アノマロケリス
日本産の化石カメと言えば忘れてならないのが
アノマロケリス。こちらも命名は平山先生。
復元画は小田隆さんが平山先生の著書『カメのきた道』に描いたもの。

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イノセラムス&博物館のマスコットキャラクター・いのせらたん。

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コウモリダコがクビナガリュウに食べられていたと
推測される化石。

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先日発表された穂別で発見された恐竜化石
現在発掘が続けられています。
発掘の様子の報告はこちら

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いのせらたん。各地の各種類が作り分けられているのが芸細。
この中の穂別産イノセラムスを元にした「ほべつたん」が
販売されています。
冒頭でも書いたとおり、とにかく穂別産の化石の見事さに
圧倒されます。展示もシンプルですが効果的に纏まっており、
また追加の展示やキャプションも丁寧に更新、製作、
管理されていると感じました。
一つ一つがじっくり見る価値のある展示だけに、
これくらいの規模が逆にちょうど良いのかも、とも。

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この日は穂別に一泊。
画像は朝食のご飯の共ズラリ。
奇麗な民宿で食事も美味しく、博物館見学と合わせ
良い旅になりました。

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穂別のメインストリートの街灯。
翌日朝のバスで新千歳空港に。そこから札幌へ戻りました。
北海道編、続く。

メソダーモケリス、アノマロケリスの記載・命名者の
平山先生の著作です。

北海道大学総合博物館

2013年9月20日 / 博物館・特別展見学

15-18日、
ちょっと遅めの夏休みという事で、
北海道へ行って来ました。
15日、北海道大学総合博物館へ。

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小林快次先生の講演『恐竜の最新研究』聴講と、
特別展「巨大ワニ vs 恐竜」&常設展示見学。
小林先生の講演は、タイトル通りの恐竜最新研究を
これでもかと盛り込んだ内容。アラスカ、モンゴルでの
発掘の様子の画像も多く、あっというまの1時間。

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特別展は、基本的には去年、大阪大学博物館で開催された物と
同じですが、大型の恐竜の展示は入れ替わっています。

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アフロベナトル。大阪開催との違いの一つ。

この特別展の図録にもなっている本。
内容は、ほぼ化石種ワニメイン。
化石種ワニについて、これだけの情報量、そして
図板が豊富な本は洋書でも無いかと思います。
こちらは常設展示。

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パラサウロロフス、ニッポノサウルス、
デスモスチルス長尾復元、マチカネワニ等。

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束柱類・アショロア

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北大博物館オリジナルグッズ・
デスモスチルス長尾復元ペーパークラフト。
2個買っちゃいました。
長尾復元は、復元としては古いものですが、
日本の古脊椎動物研究の歴史の中では
記念碑的なもの。その長尾復元が組み立てられたのが
この北海道大学なのです。
北海道編、続く

福井県立恐竜博物館>スーパーカミオカンデ

2013年8月29日 / 博物館・特別展見学

●8月25~26日
サイエンスカフェ・はりま主催の
ツアーにゲストスピーカーとして参加。
初日は福井県立恐竜博物館
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この約9割が実物化石で組み立てられた
カマラサウルス
を見るのは今回初めて。
といっても、今回はガイドとしての参加ですので、
ツアー参加者への解説のお仕事優先です
(とは言いつつ、結構画像撮ったりさせて
 貰えましたが)
この日は富山市で一泊。ホテルの夕食が美味しかった!
翌26日。
あのスーパーカミオカンデ見学。

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今回のゲストスピーカーの要請に飛びついたのも、
このスーパーカミオカンデ見学があったから、、、のような?
実験内容については、ほぼ知識が無かったりなんですが、
実験施設としてのスーパーカミオカンデは知っています。
その施設内を見学出来る機会なんて、そう滅多にありません!
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研究棟にあった縮尺模型。
研究棟からバスで約10分ほどで到着。

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画像は撮影自由だったのですが、
このブログでの紹介は一応ここまでにしておきます。
もちろん、稼働中のスーパーカミオカンデのタンク内は
見ることが出来ませんが、タンクの上の施設まで見学。
また、スーパーカミオカンデの基となった
カミオカンデの跡地に作られたカムランド
近くに作られたキャンドルズ実験施設も見学。
それぞれ解説して下さった研究者の皆さんが
楽しそうに、そして世界の最先端の施設である事を
誇らしくお話されるのが印象的でした。
道中のバスの中では、参加者との質疑応答の時間も。
日頃からサイエンスカフェ・はりまの企画に参加されている方が
多いとあってか、質問の内容も本格的。
研究者では無い私では力不足の面もありましたが、
答えるうちに私も随分と勉強になりました。
また、もう一人のゲストスピーカーで素粒子研究の
神戸大・竹内先生には、全く門外漢の私の
(恐らく相当トンチンカンな)質問・疑問にも
丁寧に解説して頂き、楽しく、かつ貴重な経験となりました。
恐竜と宇宙という、人気の点では自然科学でもトップクラスの
分野での、それぞれさらに日本を代表する施設を一度に
回ってしまうという、なかなかに濃い内容のツアーでした。

姫路科学館

2013年6月9日 / 博物館・特別展見学

●6月7日
姫路科学館へ。

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古生物展示のメインはアロサウルス&ステゴサウルスかと
思いますが、、、、
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個人的にはコレです。
ショサンベツカイギュウの実物化石。
沼田化石館の仕事で化石種カイギュウの模型を
制作した折に、ショサンベツカイギュウの研究報告も
資料にしたので、興味深い展示です。
繋がった脊椎に肋骨が見えています。
まだ研究が進んでいない標本との事なので、
クリーニング作業などを行い、すでに報告されている
ショサンベツカイギュウの研究や標本と合わせれば
面白い展開になりそうなのです。
と、常設展示は駆け足で見学。
今回のメインは収蔵庫。
この科学館には、知る人ぞ知る小林平一コレクション
収蔵されており、今回それを見学させて頂ける事になったのです。

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まず、そのコレクションの代表と言って良い鳥類剥製。
(収蔵庫画像は、許可を頂いた上で掲載しています)
私は現生鳥類には詳しくないのですが、案内して下さった
学芸員さんの解説を聞くと、その内容のトンでもない事に
鳥肌が立ちます。
また、このコレクションの収蔵状態を再構築・再整理されたという
学芸員さんの手腕が見事。
丁寧に、かつセンス良く剥製が並べられたこの収蔵状態が
一つの作品とも言えます。

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フウチョウの尾羽のフワフワ感が良いです。

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こちらは仮剥製。
本剥製・仮剥製あわせた標本点数は、
2位以下に圧倒的な差で日本一の山階鳥類研究所、
2位の兵庫県立人と自然の博物館に次いで国内3番目だとか。
昆虫標本も膨大な量。

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図鑑(右側)に載っているものと同じ個体があります
(標本箱・上段中央)。
トリバネアゲハ属に関しては、所蔵標本数だけなら
世界一だとか。

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これは、ヤンバルテナガコガネのパラタイプ標本!
標本に何かあっては怖いので、ちょっと離れたところから撮影。
小林コレクションの一部は常設展示もされています。

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昆虫標本コレクション・4万点分の画像を
並べたもの。
もう一つ、この科学館で驚いたのが
自然系ジュニア学芸員という取り組み。
小学高学年~中学生を対象に、自然科学の研究や
博物館の仕事を実践してもらう、という内容ですが、
その雰囲気や活動方針は部活というより大学院の研究室。
ここまでやる学芸員さんも凄いですが、それに付いていく
参加メンバーも凄い。新聞に載るような発見をした
メンバー
もいます。
今回、姫路科学館を訪れる事になったきっかけになったのが、
案内して下さった学芸員・相楽さんと知り合った事です。
他の施設の学芸員さんからも相楽さんの名前は伺っており、
是非一度、お話を聞いてみたいと思っていたのですが、
そこに姫路科学館の絶句もののコレクションに、相楽さんが
始められた自然系ジュニア学芸員の話し等も加わり、
驚くことばかりの見学でした。

佐野市・葛生化石館

2013年6月4日 / 博物館・特別展見学

●5月30日
佐野市葛生化石館へ。

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東京からは電車を乗り継いで3時間。
最寄駅からは徒歩10分程度。
個人的には、それほど遠いという感じも無く到着
(東京から、という前提付きですが)。

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念願のイノストランケビア全身骨格!
ペルム紀の大型捕食動物。
これは恐らく日本でもココだけでしょう。
そもそもゴルゴノプス類の全身骨格自体が
かなり珍しいのです。

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イノストランケビア、スクトサウルス(幼体)、
エンナトサウルスのペルム紀3人衆。
どれも国内では珍しい展示。
ペルム紀好きにはたまりません。

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こちらは、化石館一押しのニッポンサイ(幼獣)。
全身の8割が残っていたという保存状態の良さに加え、
化石サイの幼獣の標本はアジアでもかなり珍しいのだとか。

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大きな施設ではありませんが、骨格展示も結構充実。
レプリカ展示も、他の施設にあまり無いものが多い印象。
展示物を選んだ学芸員さんのセンスの良さが光ります。

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特別展示のクーペリナ(腕足動物)。
世界でも4例目の発見だとか。また葛生で見つかった事は
研究的にも大変意義のある事だそうです。
その他、もう終了しましたが世界最小のナウマンゾウ化石の展示や、
タイリクオオカミの頭骨化石の発見など、最近話題の多い博物館です。
この博物館の学芸員さんに学会でお会いした折に、イノストランケビアの
展示があると伺って以来、是非行かなければ!と思いながら数年。
やっと伺う事が出来ました。
新発見や独自性のある展示も続き、これからの活動も
楽しみな博物館です。

「恐竜王国2012」&「特撮博物館」

2012年9月20日 / 博物館・特別展見学

この恐竜博に合わせてアメリカから
恐竜繋がりの友人が来日されるという事で、
一緒に恐竜博へ。
その友人は研究者ではありませんが、SVP・古脊椎動物学会にも
趣味で参加されるくらいの、筋金入りの恐竜好き。
お互いに、またそれぞれの友人も誘って
アメリカ組、日本組合計8人の混成チームに。

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ユティランヌス。コレは本当に凄い。
水平に置かれているので、全体像が見え難い、という
感想もありますが、これを多少でも斜めにするのは
怖くて出来ないでしょう。
実物をガラス越しでなく、この距離で見れただけでも
満足です。

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個人的にツボだったのが、このディロフォサウルス。
どれくらいが復元されたレプリカかは判りませんが、
北米産のディロフォサウルス・ウェテリリの全身骨格を
見た事は無かったので、結構嬉しい。

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グアンロン。この復元骨格に合わせると、先日更新した
私の作品
は、やっぱり脚が細すぎます。これを見てから
造るべきだったかな。

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組み立てが奇麗で気に入ったトリケラトプス

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大きな空間に様々な恐竜骨格が並んでいるのは、
幕張の恐竜博ならでは。特に今回はコーナー分けの為の
壁等が少なかったので、恐竜の群れを一度に見渡せる迫力があります。
また、ほとんどの恐竜骨格が台の上でなく、見学者と同じフロアの高さに
設置されているので、より恐竜の大きさを実感し易い展示。
一方で、今回の恐竜博の主題といって良い羽毛恐竜の
復元ですが、可能性の一つのビジュアルイメージを
こうやって一度にガッツリ見てしまうのも、これはこれで
面白いのでは、と。

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トリケラの形のパンケーキ。
●翌日
アメリカ組と東京都現代美術館で開催中の「特撮博物館」へ。
アメリカ組の皆さんは、恐竜以上に筋金入りの日本特撮好き。
「マイティジャック、って判ります?」と聴いたら
「もちろん!」と答えた後、主題歌を軽く歌ってくれたり、という(笑)
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で、記念写真。
ヒサマサマン、登場!」(BGMは、新マン登場時ので)
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アメリカからのお土産。まだ購入していなくて、東京から
帰宅後にアマゾンに注文しようと思っていたら、
アメリカから直送されて来たと。
これは嬉しかったです。
両日とも、会場や食事の場での、日本語英語入り乱れつの
「今まで行った博物館で、何処が良かったです?」や
「ゴジラは、どのバリエーションが好き?」な会話が
本当に楽しかったです。また、こういう機会が日本であれば
良いなぁ。

瑞浪市化石博物館>恐竜展in名古屋見学

2011年8月30日 / イベント・教室・講演, 博物館・特別展見学

●8月27日
瑞浪市化石博物館にてミニ講座を担当。
ティラノサウルス頭部復元ワークショップ>ミニ講演
>特別展ギャラリートーク>バックヤードツアー、という
プログラム。
当日の様子はこちらを
ティラノサウルス頭部復元ワークショップの作品。

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地元の小学高学年くらいの男の子の参加が
多かったので、全体的に強そうな造形が多いです。

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大人も頑張った!
でも、思い切りのよさと迫力では子供に負けてる感。
●28日
前夜は名古屋市内に一泊。
この日は名古屋市科学館の「黄河大恐竜展」を見学。
事前に誘ったり、瑞浪で誘ったり、会場で合流したりで
総勢8人での見学に。

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目玉のダッシーことダシアティタン。
全体的に組み立て復元はちょっと前のスタイルな感じですが、
中には結構新しいスタイルのもあったり。
まぁ、こういうのは骨格を組み立てた時期も
影響しますからね。ともかく、今まで見た事のない
恐竜・骨格ばかりでした。

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今回の裏目玉?と思うシオングアンロング。
頭部(上顎)と脊椎、後肢の一部が見つかっているそうです。
頭の形状について、変形なのか、破損はどのくらいなのか、
気になります。

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その上顎の実骨を引っ繰り返した状態での展示。
これは凄い。普通、こんな向きで展示しませんし、
しかも実骨です。
で、恐竜展の後は、ヨネダコーヒーに案内され、
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が、ほぼ強制的に運ばれて来ました(ウソ)。
小倉トースト、なんでイマイチ全国区に
なりきれないんだろう。美味しいのに。
瑞浪市化石博物館は、化石の博物館という
専門性の高さと、学芸員さんやスタッフの皆さんの
尽力もあり、近隣だけでなく遠方の化石好き・古生物好きが
多く集う場所になっています。
博物館のキャラクター、瑞浪mioも、まだまだ
展開がありそうですよ。

豊橋市立自然史博物館&化石研究会例会

2009年11月22日 / 化石研究会, 博物館・特別展見学, 学会, 恐竜・古生物

21日
豊橋市立自然史博物館へ。
2003~2008年に掛けて行われたリニューアル展示を
見るのは初めて。
見学&画像撮影に時間が必要なのを考えて、
開館時間直後に入館。

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ティラノ・トリケラ
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バージェス動物群・三葉虫
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単弓類(哺乳類型爬虫類)コーナー
左端の全身骨格はリストロサウルス、
右端はスクトサウルス幼体
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中生代ホール
プテラノドン、ステゴサウルス、ユアンモサウルス、
タラソメドン、ドリコリンコプス等など
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プシッタコサウルス、アーケオケラトプス、
プロトケラトプス
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孔子鳥・始祖鳥
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ドリコリンコプス
海棲爬虫類はこうして天井から吊るされて
展示されている場合が多く、なかなか全身を真横から
撮影するのが難しかったりするのですが、
ここはちょうど良い所に階段があるので、その点
助かりました。

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個人的にヒットはこの化石カメ・
タクソケリス Toxochelys
化石カメの全身立体骨格って国内では結構珍しいんです。
真下と真正面の2か所から見られる配置が嬉しい。
おまけに、この日、化石カメと言えばアノ先生、の
平山廉先生が来られていたので、この展示を前に
いろいろと解説して頂けるオプション付き。
平山先生ももう心得たモノで(?)、私の知識に合わせて
本当に基本的な解説に加えて、模型にすると
面白そうなポイントまで指導。
こういう話聞いちゃうと、造りたくなるんですよね~。
あと、是非見逃さないようにして頂きたいのが
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コレ。化石二枚貝、シカマイアの新旧復元模型。
恐竜だけではなく、他の古生物も当然研究の進展と共に
復元が変わっていく、というのが良く分かります。
さて、この博物館のリニューアルされた
古生代・中生代の展示には小田隆さんの作品が
多数使われている、というのは聞いていたのですが、
実際に見てみると、多数どころか何所見ても
これでもか!と小田作品状態。

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そのほんの一部。
やはり一番目立つのはエドモントサウルスホールの壁画
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このホールには、エドモントサウルスのミイラと全身骨格が
展示されています。全身骨格は実物の化石が使用されている
非常に貴重なモノ。
この博物館はスペースのほとんどを古生物に
充てた展示構成で、展示標本数も質も相当なものです。
また、極力他の博物館と被らない標本が選ばれていたり、
展示の見せ方にも様々な工夫がされています。
交通の便も良いですし、遠方からの見学でも
十分にその価値があると思います。
午後からは、館内で開催の
化石研究会例会シンポジウム「古生物の復元」
今回は古無脊椎動物と古植物の復元に関する内容。
どちらも私にとってはほとんど知識の無い分野だけに、
研究の最前線ではどういう流れになっていて、
どういった復元が行われているかを知る事が出来る
良い機会になりました。
で、もちろん夜は懇親会。
シンポジウムで講演された方とも、ゆっくりお話が出来て
楽しかったです。
これで今年の遠出は終わりかな?

ブリストル市立博物館 その2

2009年10月5日 / 博物館・特別展見学, SVP2009・ブリストル

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プラテオサウルス。
三畳紀の大型陸上動物ということで
有名な恐竜ですが、日本ではなかなか全身骨格に
御目にかかれません。
スケリドサウルスファミリーコーナー
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スケリドサウルスは、初期の装盾亜目に属する恐竜、
つまりステゴサウルスやアンキロサウルスのご先祖様の
系統になります。
イギリスでしか見つかっていません。
成体が1体、若い個体(亜成体?)が2体展示されています。

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成体の標本。
上から上半身~胴体~後肢からしっぽ。
ほぼ全身の骨格が完全な上に、体全体を
びっしり覆う装甲も保存されており、
さらには一部皮膚の痕もあるという
至れり尽くせりの(?)標本。

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頭部。植物食ですが悪そうな顔です。
骨格が悪そうでも肉付けたらそうでも無いかも、
とも思いますが。

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亜成体 その1
頭は見つからなかったそうですが、
それ以外はかなりの保存状態。

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亜成体 その2
こちらは頭も一部見つかっているようです。

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復元模型。
足もとに
「私は壊れやすいから、さわらないでね」と。
このスケリドサウルスコーナーや、先ほどのプラテオサウルスは、
比較的最近新設されたと思われます。

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地質コーナーは、小規模ながら各年代一通り
展示があります。画像はその一部。
復元模型はレトロ風味。
でも、明らかに骨格と違う適当な形になっていたり、
関節が外れているようなものが無いのは流石。
それに、画像のような模型と標本を組み合わせた
パノラマな展示は、模型を造る者としては
かなり羨ましい。こういう仕事、やってみたいですね。

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ブロントサウルス! トラコドンもいました。
(現在、ブロントサウルスはアパトサウルスに、
 トラコドンはエドモントサウルスになっています)
模型や、標本のキャプションに古さは感じられますが、
その当時としては非常にしっかり作られたものと思いますし、
全体の統一感、雰囲気が魅力的なので、
見る側が「分かって」いるのであれば、これはこれで良しかな、と。
ヨーロッパの歴史を感じさせる建物の、人もまばらな
展示室で聞こえるのは自分の足音だけ、というシチュエーションは、
それだけでなんとなくその場所に長く留まってしまいます。

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3階にプラテオサウルスが見えます。
その下が、前回紹介した海棲爬虫類コーナー。
魚竜を見て、
「ダイナソー!」と叫ぶ子供に
「そうね~、恐竜よ~、大きいわね~」とお母さん、
というのは世界共通ですな。
そのすぐ隣では、そんな間違いを絶対にしない
専門家が世界中からワンサカ集まってる訳ですが。
次回は、今年のSVPレポートのまとめです。
>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

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