プシッタコサウルス

2012年10月10日 / 恐竜・古生物

前回、自作のパラサウロロフスの画像を送って下さった
中学生の方が、また新作・プシッタコサウルスの画像を送って
下さいました。

__-2.jpg
今回も、全身のシルエットだけでなく、各部分のライン、
色も奇麗な作品です。
全身のシルエットにガタツキが無く、奇麗なラインに
なっているのは、骨格が間違っていない&関節に大きな脱臼が
無い事の一つの目安になります。
後肢の筋肉のメリハリや指の表情も良いですね。
今回は芯に針金が入っているので、片足立ちのポーズも
見事に決まっています。

__.jpg
パステル調の色使い・配色が造形の作風とも良く合っています。
痕跡が残っている化石の発表で話題になった尻尾の
繊維状組織も再現されています。材料は魚の骨!
確かに細さも強度も兼ね備えた材料です。
これにはビックリ&感心しました。
これだけ骨格や筋肉をちゃんと意識して
造形出来ているのは凄いですし、また作品としての
個性と魅力がしっかりあるのも楽しいです。
こういう作品を見せて貰えるのは、私のほうも
いろいろと勉強になり嬉しいですね。

第5回「恐竜・古生物トークatハンズカフェ」

2012年10月7日 / イベント・教室・講演

10月4日の第5回「恐竜・古生物トークatハンズカフェ」
の様子を。

s-A4WhabUCYAEsM_w.jpg
準備中。毎回、このテーブルが会場です。
まず1時間で骨格組み立て、その後30分ほど
竜脚類復元の歴史をスライドでお話、という構成です。

as-aCIMG0477.jpg
参加者さん、作業中。付箋紙シートに印刷した
アパトサウルスの骨を台紙の上に貼付けて組み立てて行きます。

s-aCIMG0478.jpg
胴体、尻尾が終わり、首〜頭の工程中。
竜脚類の首の角度、可動範囲には諸説あります。
今回は大きく脱臼していない限り、各参加者の好みで決めて貰いました。

s-CIMG0479.jpg
参加者の1人、小田隆さんの作品。
そもそも、今回の教材は小田さんのアパトサウルス骨格図を
素材に製作したものです。
ワークショップの内容は骨格組み立てまでですが、
小田さんは即興で生態図まで描き加えました。

s-aCIMG0481.jpg
その作品のアップ。以前、アパトサウルスの絵本
出版されているだけに、これくらいはお手の物、
という感じでしょうか。
ホワイトのペンが、カフェを出てすぐの所で入手出来るのが、
会場が東急ハンズの良い所。
二次元とは言え、骨格を組み立てると
「肩甲骨の傾き」「肩の位置」「軟骨は?」
「関節の可動範囲は?」と様々な疑問が自然と湧いて来るようで、
その辺の研究等のお話をしながらの作業に。
今後も機会があれば、このワークショップは
他の場所でも開催する予定です。

第3回「サロン・ド・六甲昆虫館」のお知らせ

2012年10月5日 / お知らせ

第3回「サロン・ド・六甲昆虫館」のお知らせ
s-83T838D839383h98Z8Db108C8E.jpg
と、なっております。
平日ですが、仕事帰り等にフラッと寄って頂ければ。

恐竜・古生物関連いろいろ

2012年9月28日 / 恐竜・古生物

主にツイッターで紹介した恐竜・古生物関連のネタのまとめです。

州立シュトゥットガルト・レーヴェントール自然史博物館
個人的に一押しの古生物博物館。

ローゼンステイン博物館紹介動画。上のレーヴェントール博物館と同じ公園内にある(といっても、徒歩10分くらい)、現生動物メインの自然史博物館。すぐ近くにはヴィルヘルマ動物園も。

ケノーシャ・ダイノソア・ディスカバリーミュージアム。獣脚類の研究で著名なトーマス・カー氏が展示プランを担当したとの事。規模は大きくなさそうですが、獣脚類の充実度が凄いです。お座りアロサウルス骨格は珍しいですね。

友人のパレオアーティスト・タイラー・ケイラーさんの動画。シカゴ大学で恐竜・古生物の骨格&生体復元模型製作をしています。上のケノーシャ・ダイノソア・ディスカバリーミュージアムの情報は、ケイラーさんに教えてもらいました。

福井県立恐竜博物館特別展「翼竜の謎」

2012年9月25日 / その他

今回の目的は特別展「翼竜の謎」と、その関連特別講演です。

R0023215 のコピー
R0023218.jpg
今回のメイン、ダーウィノプテルス。
翼竜の中でも原始的なランフォリンクス類と進化型である
プテロダクティルス類の間を繋ぐ存在だけでなく、
卵を持った状態の化石や、頭部形状の違いから
雌雄がはっきり判るという事で、大きな話題になった標本。
今回は、その実物が展示されています。

sR0023629.jpg
プテロダウストロ。
小さめの個体の骨格模型。

R0023498.jpg
イスティオダクティルス骨格模型。
大型翼竜としては吻部が独特な形状。
ちょっと論文等もチェックしてみたいです。

R0023481 のコピー
ニクトサウルス離陸シーン。
ニクトサウルスって、前肢の翼を支える第4指以外の指、
一番目から三番目(親指から中指)が見つかって無いんですね。
今回、初めて知ったんですが、2003年の論文ですでに
報告されているようで、2007年の「世界最大の翼竜展」図録収録の
トッド・マーシャル氏のイラストもちゃんと指無しで描かれてました。
自分の勉強不足を痛感。

 sR0023542 のコピー
世界中で発見された翼竜が数多く展示されています。
また、ダーウィノプテルスを軸とした翼竜の進化の謎から、翼竜の
形態の不思議さへの流れ、翼竜の離陸方法等の最新研究の紹介は、
多くの方の興味を引く様で、熱心にキャプションや映像を見る方も
多かったように感じます。
翼竜以外にも個人的にツボな展示が。

R0023462 のコピー
イクチオルニス。

sR0023464.jpg
ヘスペロルニス
名前と存在は昔から有名で、恐竜・古生物図鑑の
常連と行ってもよいくらいですが、実際に展示を見る事は
少ない白亜紀の歯を持つ鳥類コンビ。
特にイクチオルニスの復元骨格は初めて見ました。

R0023286 のコピー
ヨロイ竜・リャオニンゴサウルスの赤ちゃん。
これがほぼ関節した状態であれば、肩幅の狭さが面白いです。
恐竜の復元において、肩幅をどう表現するかは重要な部分の一つ。
模型やイラスト等でも、ここを見るとその作品の制作者の復元に対する
考え方が判るポイントでもあります。
午後2時からは、 イ・ユンナム博士(韓国地質資源研究院地質博物館長)
による講演。翼竜の足跡とされるものは、結構不思議に思う所が
多かったので、今回の講演でその研究史から現在の研究まで、
一通り聴けたのは良い勉強になりました。

CsIMG0432.jpg
特別展の図録。
今回の特別展を担当された研究者さんによる執筆・編集。
特別展の展示物・キャプションはほぼ完全に収録されています。
翼竜について纏めて日本語で読める書籍は多くはありません。
「翼竜」(平凡社)、「世界最大の翼竜展」図録と合わせて
翼竜好きなら必携です。3冊読み比べると、翼竜研究の変化や
流れも良くわかります。
これだけ翼竜の標本、展示物と最新情報が
詰まった展示は、現時点では世界でも恐らく類が
無いと思います。
会期は残り少ないですが、機会があれば是非!

「恐竜王国2012」&「特撮博物館」

2012年9月20日 / 博物館・特別展見学

この恐竜博に合わせてアメリカから
恐竜繋がりの友人が来日されるという事で、
一緒に恐竜博へ。
その友人は研究者ではありませんが、SVP・古脊椎動物学会にも
趣味で参加されるくらいの、筋金入りの恐竜好き。
お互いに、またそれぞれの友人も誘って
アメリカ組、日本組合計8人の混成チームに。

sR0022965 のコピー
ユティランヌス。コレは本当に凄い。
水平に置かれているので、全体像が見え難い、という
感想もありますが、これを多少でも斜めにするのは
怖くて出来ないでしょう。
実物をガラス越しでなく、この距離で見れただけでも
満足です。

sR0023099.jpg
個人的にツボだったのが、このディロフォサウルス。
どれくらいが復元されたレプリカかは判りませんが、
北米産のディロフォサウルス・ウェテリリの全身骨格を
見た事は無かったので、結構嬉しい。

sR0022998.jpg
グアンロン。この復元骨格に合わせると、先日更新した
私の作品
は、やっぱり脚が細すぎます。これを見てから
造るべきだったかな。

sR0023054.jpg
組み立てが奇麗で気に入ったトリケラトプス

R0023040 のコピー
大きな空間に様々な恐竜骨格が並んでいるのは、
幕張の恐竜博ならでは。特に今回はコーナー分けの為の
壁等が少なかったので、恐竜の群れを一度に見渡せる迫力があります。
また、ほとんどの恐竜骨格が台の上でなく、見学者と同じフロアの高さに
設置されているので、より恐竜の大きさを実感し易い展示。
一方で、今回の恐竜博の主題といって良い羽毛恐竜の
復元ですが、可能性の一つのビジュアルイメージを
こうやって一度にガッツリ見てしまうのも、これはこれで
面白いのでは、と。

sR0023056.jpg
トリケラの形のパンケーキ。
●翌日
アメリカ組と東京都現代美術館で開催中の「特撮博物館」へ。
アメリカ組の皆さんは、恐竜以上に筋金入りの日本特撮好き。
「マイティジャック、って判ります?」と聴いたら
「もちろん!」と答えた後、主題歌を軽く歌ってくれたり、という(笑)
sP1000013.jpg
で、記念写真。
ヒサマサマン、登場!」(BGMは、新マン登場時ので)
sR0023119.jpg
アメリカからのお土産。まだ購入していなくて、東京から
帰宅後にアマゾンに注文しようと思っていたら、
アメリカから直送されて来たと。
これは嬉しかったです。
両日とも、会場や食事の場での、日本語英語入り乱れつの
「今まで行った博物館で、何処が良かったです?」や
「ゴジラは、どのバリエーションが好き?」な会話が
本当に楽しかったです。また、こういう機会が日本であれば
良いなぁ。

新作更新

2012年9月16日 / 恐竜・古生物

●造形作品ギャラリーに、新作・グアンロンを更新>こちら
●イラストブログ「Extinct Creatures」も更新。
今回は
「マンテッリサウルス&イグアノドン&ムッタブラサウルス」
前回に続きデフォルメ風のイラストです。

第5回「恐竜・古生物トークatハンズカフェ」のお知らせ

2012年9月14日 / その他

83n839383Y83t838983C8384815B5-31.jpg
●第五回「恐竜・古生物トークatハンズカフェ」
今回は「大人のための恐竜骨格組み立て講座」です。
場所 東急ハンズ大阪梅田店10F ハンズカフェ
日時 10月4日 午後7時~8時30分
参加費 1500円(1ドリンク付き)
講師  徳川広和(パレオアーティスト・恐竜造形作家)
    荻野慎太郎(古生物学者)
申込み メールにて actow@actow.jp まで。
    定員10名 先着順です。
バラバラのアパトサウルスの骨を皆さんに組み立ててもらう、
という内容です。骨は付箋紙に印刷、切り抜きもされているので、
それを台紙の上に張り付けていきます。
今回は、開始時間が遅い事(夜7時開始)、お話の内容を
少し専門的にする予定なので、大人向けとしています。
また、会場となる東急ハンズ・大阪梅田店の
テラダモケイコーナーには、当社・ACTOWがテラダモケイと
共同企画しました1/100添景シリーズ・古生物編も各種&各色販売中です。
こちらも宜しくです。

イラストブログ更新・「サロン・ド・六甲昆虫館」のお知らせ

2012年9月6日 / その他

こちらのページで紹介しているブログ、
「肉食の系譜」「Extinct Creatures」共に更新されています。
「Extinct Creatures」は、今まではとはちょっと変わった
雰囲気のイラストになっています。
●第3回「サロン・ド・六甲昆虫館」
次回は9月15日 午後8時ー10時開催の予定です。

83T838D839383h98Z8Db98C8E.jpg
六甲昆虫館の場所等、詳細はこちらを。

グアンロン&ストルティオミムス

2012年9月4日 / 造形・イラスト作品

●作品ギャラリーサイトにストルティオミムスを更新。
作品自体は3年前のものですが、ギャラリーのアップは今頃に
なってしまいました。
●こちらは、先日完成したばかりのグアンロン
恐竜模型・フィギュア・グアンロン2021.9
ギャラリーへのアップ、作品の解説はまた後日。
脚がちょっと細すぎるかと思います。
羽毛については、もっと全身にあるのが今の
主流の表現かと思いますが、敢えて今回は
背中だけに羽毛がある表現にしました。
特に何か根拠が、という訳でもないのですが、、。

■プロフィール

■カテゴリー

■アーカイブ

TOPへ戻る