恐竜シンポジウムin篠山&三田 その1

2011年10月26日 / 恐竜・古生物


10月22,23日に行われた恐竜シンポジウム
「恐竜の世界をよみがえらせる」のレポートを。
●22日
会場は四季の森生涯学習センター(篠山市)。
講演に加え、化石発掘体験や、ジェラシックパー君による恐竜復元画製作ワークショップも開催。
発掘体験では、早速カエルの一部と思われる化石を見つける人も。カエルは比較的良く見つかる、という事なのですが、そもそもこの手の発掘体験で脊椎動物が出るというのは、まずありません。見つけた化石は持ち帰れませんが、代わりに記念品が貰えるとの事。

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まずは對比地孝亘さん(国立科学博物館・客員研究員)の講演「恐竜の生物学~軟組織の復元から成長と進化まで~」。對比地さんのタルボサウルス幼体化石の論文は、古脊椎動物学の学会としては最大のSVPの学会誌の表紙を飾っています。その内容も含め、まさに現在の恐竜研究の最先端を知る事の出来る講演でした。しかも会場にはタルボサウルス幼体の実物化石も展示されていたのです。なんとも贅沢な組み合わせ!
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次は新谷明子さん(シカゴ・フィールド博物館)。
チーフプレパレーターとして化石のクリーニングや発掘等にあたられている新谷さんによる、これまた世界最先端のお仕事の話を聞ける貴重な機会。ニュース等に話題になった恐竜のアレやコレも新谷さんが発見もしくはクリーニングをされていてビックリ。

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最後はパネルディスカッション。
先の講演者2人に、丹波竜を始め篠山層群の化石の発掘・研究の指揮を取る三枝春生さん(兵庫県立人と自然の博物館)、小田隆さん、私、そこにコーディネーターとして渡部真人さん(林原生物化学研究所)が加わり、皆さんの意見を取り入れながら、白亜紀前期の丹波の様子を小田さんがその場でホワイトボードに描くという、まず前例のない試み。
各専門家から次々とリクエスト、ダメ出しが出ます。

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パネリスト以外にも、スタッフとして会場にいた研究者さんも急遽それぞれの専門分野で参加したり。画像はカエル化石の担当の池田忠広さん(兵庫県立人と自然の博物館)からのダメ出し中。

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講演終了後、記念撮影(怪しい人達付き)
 
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仔タルボサウルス化石解説中の對比地孝亘さん、渡部真人さん。実物化石を目の前に、その論文を発表された研究者さん本人の解説が聞けるなんて、そうそうある事ではありません。

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で、この日は焼き肉で懇親会。
午後6時から始まり、途中離脱組もありつつも、結局午後11時過ぎまで。これだけの面子が揃うと、それでもまだまだ話足りないのです。
今回の画像は私の他、LOKI:さん、渡部さんの撮った物も
使わせて頂きました。ありがとうございます。
続く

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