只今、台湾 その2

2010年3月6日 / 2010年 台湾

5日 
午前8時30分に、ホテル前にでSuchusさん夫妻と
合流。お二人と直接会うのは初めて。
知り合った経緯は、また後日。
とりあえず、奥さんは驚くほど完璧に日本語が、
Suchusさんもかなり英語が話せる事が分り、
言葉の心配の必要は無しに。



最初の見学先は「世界恐龍大展」
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内容は、日本の林原自然科学博物館による「恐竜ラボ」
とほぼ一緒。
昼食。

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お粥には砂糖を入れるののもアリ。
違和感なく美味しい。
午後は1月末に開館したばかりの国立台湾博物館・
土銀展館の古生物展示へ。

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タルボ、ファンヘティタン、
チョンユアンサウルス等の全身骨格が。
チョンユアンサウルスは、漢字表記だと
洛陽中原龍。中国史好きを熱くさせる学名です。

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見学者用ロッカー。
ドアの一つ一つに植物をあしらってあります。

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素晴らしい出来の、三葉虫脱皮連続模型。
夕方は私の希望で、台北の模型店&トイショップめぐり。
小規模のお店が集まった中野ブロードウェイの
ような場所に案内して貰いました。

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そのビルの地下で夕食。
この日は、Suchusさん宅に泊めて頂く事に。

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玄関のプレート。

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一晩、この方と一緒でした。
続く。
>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

只今、臺灣です(追記)。

2010年3月4日 / 2010年 台湾

台北にやって来ました。
初アジア海外旅行です。
半袖で丁度良いです。沖縄より南なんだから
当たり前なんだけど。
今回で海外一人旅は2回目なんですが、
前回のオクラホマの時は空港まで
博物館の方が迎えに来て下さったので、
宿泊先までソロ活動は初めて。
最初は空港最寄り駅までシャトルバスで移動して、
電車で台北まで移動するつもりだったのに、
シャトルバスが分らなくて、結局台北までの
有料バスに乗ることに(<それしか分らんかった)。
400円くらいだし。
でも電車に乗れないのが悔しかったので、
台北駅からホテルの最寄駅まで、十分歩ける距離なのに
無理に電車を使ってみたり。
切符がコイン状のプラスチック製のプレートで
一瞬戸惑う。
日本でお馴染みのコンビニ・ファーストフードは
一通り、というか「これでもか!」というくらい
揃ってるので、食事はそんなところで無難に
済ませても良いんですが、折角なんで
いかにも台湾な食堂に入ってみる。
注文の品が揃った処で気づく。ここ、水は出ないの?
水無しでチャーハンと豚肉の炒めものを食べろと。
店員ひっ捕まえて「水をくれぬか、、、、」と
横山三国志の袁術の最期のような懇願を英語でするも、
まったく分って貰えず。というか、水は出ないみたいなんで、
大人しくお茶を頼みました。
料理は大変美味しゅうございました。
夜9時を過ぎても、さすがは台北という事か
交通量が多い。とにかくスクーターが多い。
自転車のほうがずっと少ない。
バスもかなりの数がガンガン走ってて、
しかも行き先が電光掲示なので、
やたらと存在感が。

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*追記 時差の事、すっかり忘れてました。
という事で、上の画像は午後8時半くらいです。
それでも、やっぱりスクーター、バス、それに
タクシーの数の多さは目立ちます。
夕方は、2局で日本のアニメやってました。
NHKBSも入ります。今、ブラタモリが始まりました。
日本のバラエティー番組も字幕付きでやってます。
他の局では「大秦帝国」「笑傲江湖」とかやってて、
言葉分らないけど嬉しい。
さっきは、こちらの方が何故か京都の市電を
熱く語ってました。

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台北駅にいた鳥人
ちゃんとした作家さんの作品のよう。
せんとくんくらいでは勝てそうにありません。
ということで、また次回。

「俺の名はプリスキンだ」

2010年3月3日 / 恐竜・古生物

「恐竜パンテオン」「恐竜の楽園」でも報告済みの、
この復元模型を制作したTyler Keillor氏から頂いた
メールで紹介されていた動画がこちら
いろんな角度で模型が見られるのが嬉しい。
メインはやはりヘビなんでしょうけど、
ティタノサウルス類とされる恐竜の子供の
前肢第一指の爪をどう判断して
復元したのかが気になります。
化石の産出状態のイラストを見ると、
爪は無いようですが、末端の骨って見つかりにくい
部分でもありますからね。
今度、何かの機会に本人に聞いてみよう。

『地球最古の恐竜展』

2010年2月24日 / 恐竜・古生物

『地球最古の恐竜展』s-RIMG0607.jpg
記者発表会に参加してきました。
会場は六本木ヒルズの40階!
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この恐竜展の監修をされている
北海道大学・小林快次さんによる展示内容の解説。
今回の展示は、研究調査の折に訪れた
アルゼンチン・サンファン国立大学での展示を見て、
小林さん自身が「凄い!」と驚かれた物、というだけあり、
解説にも力が入っていました。
受付開始前に会場に着いてしまったのですが、
そこで小林さんとバッタリ。打ち合わせ等で
お忙しいだろうし、挨拶くらい出来ればな、と
思っていたのですが、予想外に長い時間お話出来たのが
良かったです。

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会場は満員。
記者発表の後は、恐竜展の内容に合わせ
アルゼンチンワインが来場者に振舞われました。
飲んでみると美味しい。
「でも、俺、お酒の味、わかんねぇからな~」なんて
思っていたのですが、他の皆さんも美味しいと
言っておられたので、確かな味だったようです。

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なんか、いつもの面々が写っております。

RC GEARさん小田隆さん所十三さん
学会・シンポジウム出没組ですね。
スーツの方は恐竜展関係者の方です、
って言われなくても分かりますね(笑)。

恐竜パンテオンさんも来場されてました。
この恐竜展、例年の幕張等で開催の
恐竜博のように大きな規模ではありませんが、
骨格標本から復元模型まで、その展示物のほとんど
すべてがサンファン国立大学で準備された、
純アルゼンチン産と言って良い、他にあまり例のない内容・構成。
また、現在準備中のものもあり、それらは
世界に先駆けて日本で初公開になるという事です。
恐竜だけでなく、単弓類、ワニの祖先であるクルロタルシ類も
大きく取り上げられるのも嬉しいです。
一度、実際に標本や全身骨格を見てみたいと思ってたのが、
ゾロゾロいるんですよね。楽しみです。
しかし、恐竜絡みで初ヒルズ、そしてワイン、なんていう
経験が出来るとは思わなかったな~。

『ぼくは恐竜造形家』

2010年2月20日 / その他

荒木一成さんの『ぼくは恐竜造形家』が出版されました。
これまでの日本における恐竜造形の歩み=荒木さんの活動、
みたいなものですから、最近恐竜造形に興味を
持たれた方には是非お薦めしたい本です。
もちろん、昔から荒木さんのファンだった方でも、
裏話等満載で楽しめます。
個人的には、この本を読んでいて
「恐竜造るのって結構大変なんだな~」と
妙に客観的な視点になれたのが面白かったです。
分かってるつもりのことでも、印刷物になった物を
読むと感じ方が違うものです。
それと、私もちょこっと出てきます。
ここ数年、学会に参加したり、研究者に思い切って
コンタクト取ってみたりと、随分図々しく立ち回るようになったな~、
と思ってましたが、何だ最初からそういうトコロあったんだ、と
納得したり。
・・・・・・・・・・
カーリング面白いすよね。
イギリス戦は解説含めて熱かったです、
というか解説も重要な要素。
ショットのフォームがすんごいカッコイイ。
スパイダーマンの決めポーズ的なカッコ良さ?
、、、、、東映版のほうな。

梅ヶ丘>幕張>神保町>新宿

2010年2月10日 / その他

6日
東京着 梅ヶ丘の鳥の工房つばさへ。
以前、絶滅鳥類を製作した折にバードカービングを
参考にしようとお邪魔して、いろいろとアドバイスを頂きました。
今回も先日完成したメイの写真を見て貰い、
バードカーバーの視点からの感想を聞くことが出来、
勉強になりました。また、今後の作品制作のために探していた
素材、まさにそのものも材料として売られており、
纏めて購入出来たのも嬉しかったり。
7日
ワンフェス。
前回にも増して、ほぼ自分のブースにベタ付きだったので、
レポートするネタが何もないのです。
その甲斐あって、いつも以上にいろんな方と
会えたような気がします。恐竜・古生物以外の
造形関係の友人・知人にはほとんど会えなかったけど。
残念。

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会場で唯一撮ったのがコレ。
先日の琵琶湖博物館での古生物学会にも参加されていた、
ヤマモト生物模型・ヤマモトさんによるトリケラ。
てっきりキットで販売するのかと思っていたら、
完成品、しかも塗装パターン複数。
完成品としては価格は控えめですし、
塗装も丁寧。造形もしっかりしているので、
なかなかお買い得な作品だったと思います。
とりあえず、この群れ状態を見て笑いましたが。
8日
メリベニさんと神保町で合流。
動物・自然科学系に強い古書店を梯子。
メリベニさんは哺乳類が得意分野なので、同じ書店で
物色しても微妙に私と見ているものが違いますし、
私が見落としていた本も気づいていたり。
9日
まず、某研究室へ取材、、、、なのかな。
いろいろとお話を伺っていると、疑問に思っていたことが
あっさり解決。いや~、やっぱり専門家・研究者って半端ないです。
その後は新宿に移動、昭和な喫茶店を梯子しつつ
打ち合わせ、というか雑談。
東京への出発前は
「しばらく造形から離れられるぞ~」なんて思ってましたが、
帰る頃には「早く粘土触りたい~!」となるくらい、
ヒントやネタを頂いた東京行きでした。
と、やけにあっさりなのは、帰宅に合わせて届くように
注文していたPCのセットアップで力尽きてるからです。
デスクトップマシンは約7年ぶりの購入で、
XP>7への移行でしたが、特に高度な事をパソコンでやらない
私には、あまり変わった印象がないですね~。

日本古生物学会 第159回例会 その2

2010年2月5日 / 日本古生物学会

      kanban_big_20100213090034.jpg
今回の琵琶湖博物館での展示の
垂れ幕・看板に使われたデータ
(クリックで大きくなります)。
博物館のスタッフが製作下さったものです。
カッコイイのでデータを頂いてしまいました。
上の絵は小田さん、下のズンガリプテルスは
私の作品。
●2日目 夜間小集会
「古生物アーティストの活動
 ~アートが紡ぐパレオ・コミュニケーション~」
このタイトルをつけたのは私なのですが、
終わった今でも何が「パレオコミュニケーション」なのか
判っておりません(笑)。というか、そういう今までに無い
何か面白いこと始めようよ的なところが目的、、、、だったの?
まず、荻野慎太郎さんから研究とアートの相互関係と
これからの展望などを簡潔かつシャープな切れ味で。
その次が私で、最後が小田さん。
小田さんはアケボノゾウの復元作業をスライドで。
やはり小田さんらしく無駄なく要所を抑えつつ、説得力のある
ビジュアルで話を展開。
そんな2人に挟まれて、さぁ何が出来ますか?
発表たって、こちとらつい先日パワーポイント買ったばかりの
発表初心者。
なら、いっそいつもの子供向けワークショップで行こう、と。

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という事で、いつも通りやりました。
相棒のディプロドクスも一緒(撮影 京都大学博士課程 黒須さん)

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会場は予想外の満席&立ち見。
これほどの参加者は予想しておらず、
多めに持って来たつもりが素材が足りない事態に。
折角参加して下さったのに、実際の作業が
出来ない方も多く、申し訳なかったです。

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みんなでお絵かきタイム。

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最前列真ん中で作業中の平山廉先生
一番奥は小田さんですね。
絵の事となると、大人しくしてられないようです。
最初にヌイグルミ持ち出した時は、ほんの一瞬の戸惑いが
会場にありましたが、次の瞬間には皆さん主旨を理解してくださり、
クイズの部分では、わざと間違いの答えで手を挙げて
場を盛り上げて下さる研究者多数。
参加者の皆さんに随分助けられました。
質疑応答では、研究者だけでなく、出版社の方等から
かなり突っ込んだ意見も出され、こちらの思っていた以上の
展開になったと思っています。これも参加者の皆さんに
助けられた部分です。
で、その後はやっぱり飲み会。
前日が少人数でこじんまりと、だった一方で、
この日は総勢20人の大所帯。
さらには、2次会も。お店に入って席に通されたら、
隣も古生物学会組だったというオチ付き。
●3日目
午前中に一般発表があるので、それを聴講して
学会は終了。この日は、犬塚先生によるバシロサウルスに
関する発表があり、こんな動物でもこれだけ復元が変わる
可能性があるんだな、という興味深い内容でした。
今回の学会、初発表という事でいろいろと思う所も、
得た物の多い学会でしたが、その一方で学会に参加していた
古生物イラストや模型に挑戦中の友人達の存在が
印象深いものになりました。
今回が学会初参加の方も多かったのですが、
それぞれが自分の聞きたいこと、お目当ての研究者を
きっちり認識していて、事前に随分勉強して来たんだな、
という事が伝わってきました。彼らが研究者の方と
話しているのを横で聞く事もありましたが、
とても学会経験が浅いとは思えない高度な内容の会話に
なっていて、私の方が随分勉強になりました。
4年前に私が学会初参加した時と比べれば、
皆さん優秀過ぎます。
プロだけでなく、アマチュア、趣味としてでも
学会レベルでの知識を楽しめる人が
これだけいる、という事を実感。
もちろん、こちらもプロとしてアマチュアに
負ける訳には行きませんので、
よりいっそう頑張ろうと思った次第。
また、ポスター発表、夜間小集会では
いままであまり前例の無い事をお願いした部分もあり、
関係者の皆さんには何かと大変お世話になりました。
ありがとうございました。

日本古生物学会 第159回例会 その1

2010年2月4日 / 日本古生物学会

●まずはシンポジウム「古脊椎動物の復元方法」
発表者は、古脊椎動物復元に関する研究では
最前線にいると言って良い面々。
若手とベテランが偏り無く選ばれている感もあり、
その点でも現在の古脊椎動物学研究の雰囲気を
実感出来るように思いました。
また、今回は一人当たり40分間という時間配分のため、
各発表者の今までの一般発表・ポスター発表の総集編
といった内容で、とにかく濃い内容。
夜は恒例の懇親会、さらにその後は少人数で2次会。
2日目
この日は一般(口頭)&ポスター発表なのですが、
私にとっては初の学会発表と夜間小集会世話人の日。

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ポスター発表、、、、、の完成一つ前バージョン。
実際には、画像を幾つか差し替えた物を使いました。
基本の構成とデザインは共同発表者の荻野慎太郎さん

犬塚則久先生監修で製作したデスモスチルスを中心に
構成しています。

画像 1292
(撮影 メリベニさん)
発表の様子。今回はアーティスト発表枠として
小田隆さん新村龍也さん、私の発表を
一か所に纏めて頂きました。
ポスター足元には台も用意して頂き、
それぞれ作品等を置いて、実際に手に取って貰ったり。

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(撮影 ヤマモトさん
犬塚先生とデスモスチルスの遊泳時の前肢の動きを
検討中。2人で同じような動きをしているようですが、
やはり犬塚先生の動きは違うのです。
肘の入る角度とかが絶妙。
まだまだデスモは白帯だ、俺、、、、。
ちなみに、この日のポスター発表会場は
一般の見学者にも開放されていました。
学会初の試みだそうです。

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という事で、ポスター発表を熱心に見る子供さんという、
いつもの学会では見られない光景も。
一般の方の「このデスモスチルスって、どんな動物なんですか?」
という質問には、たまたま傍に居られた犬塚先生に
解説を丸振りしてしまったり。
専門用語を使わず、判り易く丁寧に説明して
おられました。
この学会には、現在北海道大学に来られている
サウザン・メソジスト大学教授Louis L.Jacobs氏も参加。
Jacobs氏と言えばマラウィサウルスの記載者。
私も自作のマラウィサウルスの写真を見て頂き、
後でそのデータを送る約束が出来たのが嬉しかったです。
さて、ポスター発表会場では荻野さんの発案で、
復元模型で見てみたい古生物を学会参加者に
伺ってみました。その一部を紹介
・スピノサウルス(まさか過ぎる直球)
・ウインタテリウム(至って普通かなと思ったら、
  そこには、やはり研究者ならではの拘りが、、、、)
・ポリコティルス科
(そろそろ難易度が上がってきました。海棲爬虫類好きなら
  外せない種類なのですが、まだ造れていないのです)
・ケトテリウム(なんとなくクジラ、とその場で見当は付いた)
・コルンワリウス
  (何それ?って感じでしたが、、、勉強不足でした)
・アエティオケトゥス(、、、その場ですぐには判りませんでした)
こんなお遊びの質問にも関わらず、学生さんから
ベテラン研究者まで、皆さん真剣に答えてくださり
ありがとうございました。
また機会があったらやってみたいなと。
今度は無脊椎方面にも積極的に聞いてみたいです
(無脊椎になると、全然種類が判らないんだけど)。
続く

ゲロトラックス

2010年1月26日 / 造形・イラスト作品

ちょっと前フリしてたゲロトラックスの話。

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今回、根付風ストラップとして製作したものです。
ゲロトラックスを造ろうと思って、集めた資料を
見ていた時に気になったのが、
「ゲロトラックスって、いつも眼がデカく表現される
 んだけど、これって何が根拠?」
と言うのも、確かにゲロトラックスの頭骨の眼の穴は
非常に大きいのですが、現生のオオサンショウウオも
眼の穴は大きいんですよね。
さらに、論文に掲載されている頭骨の側面図を
見ると、上下の厚みが薄く、とてもそんなに大きい
目玉が収まる様には思えない。
そこで、さらにいろいろと調べたところ、
眼の大きさが推測出来る証拠は無いらしい。
哺乳類以外の脊椎動物の眼には強膜輪・強膜骨という
骨があり、これが見つかれば眼の大きさも推測出来るんですが、
これがゲロトラおよび近縁種では未発見ぽい。

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09年大恐竜展のアンガトラマの強膜輪。この強膜輪が
実際に発見されたモノなのかは判らないのですが。
という事で、今回はオオサンショウウオほどでは無いものの、
一般的な復元より小さめの眼で造形しました。
何故、大きな眼のゲロトラが定着しているか、理由は
定かではありませんが、記載論文に掲載された、
もしくは発表後すぐに眼の穴の大きさを反映させて
描かれた復元図が参考にされる事が多かったのでは、
と推測。
記載論文は見れなかったので、ハッキリした事は判りません。
また、既存の復元図に頼らず、自身で骨格を検討して
やはり眼が大きいと判断したアーティストも居ると思います。
ゲロトラのもう1つの特徴である外鰓も、
ちょっと不思議に思っているのですが、眼を小さくした上に
外鰓も無しとなるとゲロトラだか何だか判りませんし、
また記載論文に鰓の構造の記述があるようなので、
それっぽく造ってみました。
面白いアプローチが出来たんじゃないかな、と
思っていたんですが、完成後にあのダグラス・ヘンダーソンが
眼小さめ、外鰓無しゲロトラ復元イラストを描いていたのを発見。
世の中、そう上手くは行かないものです。
外鰓無し表現は思い切り良いなぁ~。
もしかして何か新発見があったとか?、、、
ドキドキしますねぇ、、、。

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こちら、眼の部分をイエローのアクリル球に
置き換えたもの。光の加減によっては、
いい感じに光ります。
黒眼版、アクリル球版、それぞれ今度の
ワンフェスで販売予定です。
今回の作品制作で参考にした主なサイト・資料
Hairy Museum of Natural History・Jenkins, Farish A. Jr., Neil H. Shubin, Stephen M. Gatesy,
and Anne Warren. 2008. Gerrothorax pulcherrimus from the upper
Triassic Fleming Fjord formation of East Greenland and
a reassessment of head lifting in temnospondyl feeding.
Journal of Vertebrate Paleontology 28(4): 935-950.
・「DAWN OF THE DINOSAURS LIFE IN THE TRIASSIC」
・「THE RISE OF AMPHIBIANS」
・「La Terre avant les dinosaures」
・「古脊椎動物図鑑」(朝倉書店)
・「両生類の進化」(東京大学出版会)
・「大山椒魚」(BIBLOS)

メイ 塗装その2、のつもりが完成編

2010年1月18日 / 造形・イラスト作品

メイ、途中経過を記録し忘れて(面倒だったとも言う)
完成していまいました。

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メイ・ロン Mei long
画像クリックするとちょっと大きくなります。
作品の大きさは、尻尾を伸ばしたとして約40㎝。
発見されたメイは、全長約50cmと考えられているので、
小型の個体もしくは亜成体とすれば、実物大と
言い張れない事もない、、、、かな。

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大型獣脚類との比較はもちろん、小型獣脚類の中でも
メイを含むトロオドン科は歯が小さいように思います。
そこで、歯の縮小化と共に、それを補うように
唇の部分が角質状になっている、という表現にしています。
実際にそんな風な進化をしたかどうかは分かりませんが、
同じように獣脚類としては歯が小さいアベリサウルス科の
ルゴプスやラジャサウルスには、唇部分が角質化していたかも、
という説もあるので、それを参考にしました。
前肢の羽根については、こちらの記事を。
といっても、生態が判らない状態で
羽根の表現というのは、なかなか難しい所ですが。

s-R0010573.jpg
前回の段階では上手く纏まるか不安でしたが、
それなりにちゃんと纏まったんじゃないかな、と。
ギャプラン、ボリノーク・サマーン、ハンマ・ハンマ、
パラスアテネ、ザク3改と、何故か好きなMSは緑色ばかりなので、
今回のザク色塗装は楽しかったです
(好みのMHになると緑色は関係無いんだよな~)

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