カテゴリー「恐竜・古生物」の記事

「大恐竜展」内覧会

2009年3月13日 / 恐竜・古生物

3/14から開催の「大恐竜展」
招待状を頂いたので、初日前日の内覧会へ
行って来ました。
開会式のテープカット。

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ポール・セレノ氏や、ギガノトサウルスの記載等で知られる
ロドルフォ・コリア氏等等
、、、、、、文部科学省副大臣も出席されていたんですが。

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ニジェールサウルス
(クリックすると画像大きくなります)
この骨格と頭骨復元と生体復元模型を
友人であるシカゴ大学タイラー・ケイラーさん
手掛けています。

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アンガトラマ
これの展示は知らなかったので、
不意打ちでビックリ。
スピノ系全身骨格としては久々の新ネタ(なのかな)。

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マジュンガサウルス頭骨~頸椎
レプリカではなく実物です!
マジュンガサウルスは非常に保存状態の
良い全身骨格が発見されていますが、
それとはまた別に、こんなにスゴい標本が
あったんですねぇ。
頭骨の保存状態に加えて、頸椎の関節状態が
本当に見事。
たまたま居合わせた北九州自然史博物館の
薮本先生と「すっごいねぇ~~~」と
感嘆しながら画像撮ってました。

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左の小さいのはメガラプトル。
大きいのは今回の恐竜展の目玉のマプサウルス。
さらに右はマプサウルス幼体。
ちなみに画像左を歩いているのは
奥から所十三さんboropinさん、右腕骨折にも
関わらず取材中の恐竜パンテオンさん
もちろん、まだまだ展示物はあるんですが、
そこはやはり出来るだけ会場で多くの人に
見て頂きたいと思いますので。
会場の科博は常設展示の恐竜・古生物も
素晴らしいので、そちらもお忘れなく!
そうそう、科博のミュージアムショップで
販売中の「milsil」最新号、恐竜特集に
私のティラノサウルスが掲載されています。

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こちらも是非宜しく。
最後に、
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タッチボーンコーナーで盛り上がる
平山廉先生三枝春生先生等、研究者の皆さん。
今まで膨大な数の貴重な実物化石を手にされている
はずなのに、こういう所でもとっても楽しそうなのです。

骨ゼミ

2009年2月26日 / 恐竜・古生物

2/24
近畿古脊椎動物学ゼミ・通称「骨ゼミ」参加のため、
京都大学へ。ちょっと早めに京大に着けたら、疋田努先生
研究室にちょっと挨拶でも(アポなしなのが図々しい)、と
思っていたら、結局そんな時間の余裕無し。
また次回にでも、と思っていたら当の疋田先生が骨ゼミ会場へ。
今年11月、天理大学で開催の爬虫両棲類学会についてお話を。
都合があえば行って見たいな、と思い
「私のような素人が行っても大丈夫ですか?」と聞くと
「某研究者さんは中学生くらいの頃にすでに学会に来てた、っていうよ」
、、、、、、、そんな超別格な人物を引き合いに出されても(笑)。
今回のゼミは、骨ゼミ主催の京大・松岡廣繁先生による
「琉球列島の地史と古生物相概論」。先日の沖縄での
古生物学会のシンポジウムとの関連もある内容なので、
ちょうど良い復習になった感じです。
発表の後のディスカッションで、どんどん研究対象が
広がっていくのも聞いていて面白い。
研究・発表=ゴールではない事が実感できます。
ゼミの後は恒例の飲み会。
今回参加されていた琵琶湖博物館・高橋啓一先生
長鼻類(つまり象ですね)等の哺乳類の研究をされている
という事で、最近絶滅哺乳類の骨格を見ていて疑問に
思っていた事を質問すると一発解決。
なぜそうなってしまうか、の理由も明快に説明して下さいました。

「ホネホネワークショップ・きしわだ」

2009年2月17日 / 恐竜・古生物

2/15
「ホネホネワークショップ・きしわだ」
参加してきました。
講師の西澤さんは、なにわホネホネ団団長として、
その道では有名人なのです。

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まず最初に、骨に関する基礎知識解説。
非常に判りやすく楽しい話なのですが、
何気に相当な専門用語がちりばめられています。

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きしわだ自然資料館展示のナウマン象の
全身骨格をみんなで観察した後は、
バラバラの鹿の骨格を、参加者皆で協力して復元!
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子供達が骨並べに奮闘中。

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出来上がった鹿の開き状態の骨格と
同じポーズを男の子ににとってもらい、
さらに骨の各パーツを説明。
死体役(?)の男の子が、ちょっと自慢げなのが
大変宜しい。
最後は、哺乳類の下顎の簡単なレプリカ製作。

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サルとテンの下顎です。
2時間半という、ちょっと長い時間でしたが、
参加型で飽きさせない内容と、西澤さんの話術で
いつの間にか終了時間になってしまったという感じ。

西澤さんの著書にサインをお願いしましたところ
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説明しますと、ホネホネ団入団試験は
タヌキ一体の皮むきを一人でやること。
なかなかハードルが高そうですが、
小学生でこれをクリアして入団した方もいるのです。
という事が前提でのイラストな訳。
西澤さんや、お手伝いに来られていたホネホネ団団員の
皆さんは楽しい方ばかり。恒例のイベント後の飲み会も
盛り上がりました。
ホネホネ団とは、いつかはきちんとコンタクトを取りたいと
思っていたので、こういう機会を、私にとっては
ホームと言って良いきしわだ自然資料館で持てた事は
とても嬉かったです。
また、団員の皆さんとの話の中で、今後の自分の
活動の方向性について、いろいろとヒントを頂きました。
何よりも、純粋にワークショップが面白かった!
8月に大阪市立自然史博物館で開催予定の
「ホネホネサミット2009」、楽しみです。
おまけ
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同日、きしわだ自然資料館見学に来られていた
益富地学会館の方からの差し入れ。
資料館関係者、大盛り上がりなのでした。

しゃべります・聴きます

2009年2月13日 / 恐竜・古生物

きしわだ自然資料館でのイベントのお知らせ
2/22
メランジェゼミにて短い発表をします。
古生物だけではなく、自然史系全般について
館の館長・学芸員・友の会会員による発表です。
一般の方でも参加出来ますので是非。
今回、私は新ネタで
「尻尾が上がった」「首が真っ直ぐに」等の大きな変化の他にも、
地味で目立たない部分でも学説と共に復元は変化してるんですよ、
って話をする予定、、、、まだ素材とか全然集めてないけど。
   
3/1
先日、神戸大丸でのワークショップをお手伝い頂いた
黒須さんによるお話し会「目指せ恐竜マスター!」が開催です。
こちらも是非!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
買うだけ買って置きっぱの『安徳天皇漂流記』。
気がついたら文庫落ち。悔しいので読みました。
いいモン、ハードカバーのほうが装丁が素敵やもん。
っていうか、続編『廃帝綺譚』から先に読んで、
あまりに印象強すぎて、『安徳~』まで一気に
読んでしまうのが勿体無くて。
こういうのの感想書くの苦手なんで、なんとも言えませんが
こういう作品読むと素直に「作家ってスゲーなぁ」と思います。
ガチの歴史物とはとても言えない、
というかファンタジーと言ってしまって良いくらいなのだろうけど、
それが相当な資料・知識と考察の上に成り立っているのが
伝わって来ます。
決して難解ではない、むしろ平易な文章なのに
読むと何かやたらに疲れます。
2冊一気に読まなかったのは正解かも知れない。

丹波竜第3次発掘

2009年2月8日 / 恐竜・古生物

去年に続き、丹波竜発掘現場見学へ。
去年は最寄り駅からシャトルバスが出ていたのですが、
今年はそれが無いようなので、徒歩で現場へ。
と言っても20分ほどですし、天気も良かったので
気持ちの良い散歩に。

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現場近くにある丹波竜実物大シルエット。
大きさはあくまで推測ですけれど。

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一般見学場所から。
私はヘルメットを貸して貰ってさらに下へ。
今、まさに発掘されている化石の真ん前まで
入らせて頂きました。
現場の写真は、まだ発掘中・研究中という事で
ここでは紹介出来ませんので。
発掘の指揮、丹波竜の研究をされている
兵庫県立人と自然の博物館・三枝春生先生より
発掘状況を説明して頂きました。

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音声解説機。
この他にも、一般見学場所にはボランティアの方が
おられて、見学者に丁寧に解説をされています。

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地元ボランティアによる食事のサービス。
地元産のお米や丹波豆等を使った料理が
美味しいと現場で評判、、、、、
スケジュールの都合で食べ損ないました(泣)。
帰りの電車で隣に座っていたオバサマ達が
ここで食事を振舞われたそうで、
「美味しかった~!」と盛り上がっているのが
悔しいったら。
このサービス、いつも行われている訳では無いそうです。
念のため。
去年も思いましたが、駅から徒歩圏内で
あれだけの恐竜の化石が出ているというのは
凄いというか不思議な感覚というか。
しかも、丹波竜は時代的にもティタノサウルス形類と
されている事からも、竜脚類の進化を研究する上で
非常に重要な標本になる可能性が高いのです。
丹波竜以外に見つかっている化石や地層自体の研究も
含めて、じっくりと時間を掛けた発掘・研究が行われると
良いなと思っています。
そのためにも、関西近辺の方にはもっと丹波竜に
興味を持って欲しいですね。
発掘は毎回冬場ですし、
冬の丹波篠山と言えばボタン鍋(笑)。
発掘現場見て、美味しい物食べて、も
なかなか良いもんじゃないでしょうか。
来年はそういうオフ会もやってみたいですね~。

骨ゼミ・古生物本

2008年11月28日 / 恐竜・古生物

●27日は、近畿古脊椎動物学ゼミ、通称「骨ゼミ」参加のため
京都大学へ。この日は京大院生お二人の発表。
時間制限のある学会発表と違って、発表内容に対して
じっくりと質疑応答。こちらは外野なもんで、
そのやりとりを気楽に楽しめるのが役得と言えば役得?
で、その後は京大生行きつけの居酒屋で飲み会。
飲み会だと、本当に素人質問でも個人的に出来るので、
これはこれで良い勉強の出来る機会なのです。
●最近、恐竜だけでなく、恐竜以外の古生物も多く
取り上げた本が出ているのですが、情報の鮮度、質、
復元画の精度等の点で断然オススメなのがコチラ
ドラえもん絡みという事で、児童書のコーナーに
置かれていることがほとんどなのが勿体無いです。

近畿古脊椎動物学ゼミ(+追記)

2008年9月20日 / 恐竜・古生物

以前からお誘い頂いていたのですが、
なかなか時間が合わず、やっと今回から
参加させて頂く事に。
通常は京都大学で開催ですが、
現在校舎工事中という事で、
今回は滋賀県立琵琶湖博物館が会場。

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琵琶湖博物館。私の知人の間では非常に評判の良い
博物館。規模や展示内容に、シンプルでいて
センスの良い展示の見せ方、琵琶湖に臨む
ロケーション等、確かに評判の良さにも
うなずけます。オススメですよ。

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古生物展示。昔の研究室というイメージの
展示が嬉しいです。

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黄河象。

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約1/10のミエゾウ全身骨格模型。
骨自体の造形が非常にシャープですし、
また組み立て方も自然。欲しい!
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サンバージカ。欲しい!!
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マチカネワニ。欲しいーーーーーー!!
この3点は、模型製作作家の近洋二さんによるもの。
琵琶博の見所の一つは水族展示。
琵琶湖に生息する淡水魚を中心に展示されています。

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通り抜け水槽。こんな立派な水槽なのに、
泳いでいる魚はコイ(笑)。でも、その地味さが
逆に味がありますし、この博物館の展示方針が
しっかり現れていると思います。

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チョウザメ水槽。ヘラチョウザメもいます。
毎日一回の餌やりの時間には、あのヘラチョウザメの
採食シーンがバッチリ見られます。
さて、本題の近畿古脊椎動物学ゼミ。 
今回の題は「アジアゾウの足跡を読む」
(岡本喜明氏・滋賀県足跡化石研究会)
古脊椎と言いながら、現生の象の事?
と思われるかも知れませんが、ご存知の通り
象だけではなく恐竜等でも足跡化石は多く出ます。
その足跡化石の観察のためにも、現生動物の
足跡の読み方を学ぶのは重要な事なのです。
ゼミ終了後は、草津駅に戻って懇親会。
これもまた楽しかったです。
月一回のペースで、古生物学の中でも
古脊椎に絞った内容の講演が聴けるのは
嬉しいですね。
是非、次回以降も参加させて頂こうと思っています。
*追記
今回のゼミの幹事さんから懇親会の時の
画像を送って頂きました。

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研究者、学生さんだけでなく、博物館関係者や
化石愛好家の方等、まさに老若男女
いろんな方が参加されています。
古脊椎動物学ゼミ、といっても
決して堅苦しい場ではありませんね。

審査通りました。

2008年9月9日 / 恐竜・古生物

10/15~18に開催のSVP・古脊椎動物学会の
歓迎パーティー会場にて設置される
恐竜・古生物ア−ティストポスター発表コーナー。
参加のためには、発表内容の事前審査を受ける必要が
あったのですが、その審査を通りまして、
どうやら無事発表出来そうです。
会場はクリーブランド自然史博物館。
まぁ、まだまだ当日まで何が起るか判りませんが。

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で、これが製作したポスター。
あまり詳細な説明文を書いても、質問されたら
私の英語力ではその場で臨機応変の対応が
出来る自信が無いので、文章はあっさりめ。
学会に来る方なら、作品見たら良いとこ悪いとこ、
判ってくれるでしょうし。
という事で、来月はアメリカ行き。
また付け焼き刃の英語の勉強しないとな~。

改めて「恐竜の復元」紹介

2008年9月1日 / 恐竜・古生物

「恐竜の復元」無事に発売となりました。
大型書店を2店見たところ、高額な本にも
関わらずどちらも平積み。
てっきり棚差しだと思ってたんですが。
この本ではアメリカでは有名でも、日本では
それほど名前が知られていないであろう
アーティストが紹介されています。
個人的な感想も含めて、ちょっと紹介。
是非、「恐竜の復元」をお手元に置いてお読み下さい(笑)
数々の博物館の復元画を担当しているカレン・カー。
オクラホマ・サムノーブル博物館の壁画は
実際に見ましたが、色使いと照明のせいか
展示標本の背景に溶け込むようで、それでいて
存在感もある作品でした。
このブログでは緒馴染みのタイラー・ケイラー。
今回参加の外国人勢の中では、唯一面識のあるアーティスト。
この本の記事のための新作のネタに
ヘレラサウルスを選ぶのがタイラーらしい(笑)。
芯に頭骨レプリカ使うって卑怯だよな~~~~。
といっても、彼が今まで手がけた頭部復元の多くは、
基となる頭骨自体の復元も彼自身が製作している訳で、
そういう意味では卑怯でもなんでも無い訳ですが。
なんなら、いたって正攻法と言うべきか。
トッド・マーシャルは、アメリカの恐竜・古生物出版物では
人気アーティストの一人。
あの名誉あるランツェンドルフ賞受賞者でもあります。
仲間内で「トゲトゲ」とか「ジャキジャキ」なんて呼んでる
トッド風恐竜は文句無しにカッコイイので、日本でも
もっと人気があっても良いんじゃないかな、と思ったり。
ゲイリー・スターブは、ランツェンドルフ賞4回受賞という
現在の古生物業界最強の造形師。縮小模型だけでなく
実物大模型もこなすので、彼が何回受賞しても文句の
言いようが無い。サルコスクス実物大は圧巻。
全身骨格とセットで展示したら、日本でも注目されると
思うんですけどねぇ。
「世界最大の絶滅ワニ展」なんてどうかなぁ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この本のもう一方の見所は、各古生物・恐竜の
研究者による解説文。
研究者の方々は、恐竜や古生物全般に
関しても相当な知識をお持ちですが、
当然ながら、それぞれに専門に研究されている
分野があります。
今回の本では、アーティストの各作品と、
その専門分野に合うように解説文を
書いて頂いている訳で、公式に発表出来るレベルとしては、
まさにその世界の最新情報が詰め込まれていると
言っていいでしょう(もちろん、各研究者の方は
まだまだネタはお持ちなんでしょうけれど)。
学会での発表や、個人的にお会いした時に伺って
「面白い! こんな限られた場所で
 限られた相手だけに話すのは勿体ないな~」
と思っていたネタも紹介されています。
(学会発表というのは、まだ研究途中という物も
多いですし、また個人的に伺った話も、
私がすべてをキチンと理解出来ているか
自信が無いですので、ブログではあまり詳しく
書かないようにしています。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
画集・作品集としても、専門書としても
見応え読み応え十分だと思います。
これで売れてくれて、第2巻なんて事になれば
本当に嬉しいんですが。紹介して欲しいアーティストは他にも
いますし、興味深い話、解説を書いて頂きたい研究者も
まだまだおられます。
第2巻の時は、自分は完全に読者側でも良いし。
皆さん、是非宜しくお願い致します。

「恐竜の復元」、間もなく発売

2008年8月23日 / 恐竜・古生物

また後日、改めて紹介しようと思いますが、
私が参加した本が出ます。

「恐竜の復元」さらに詳細はこちら
複数の研究者の成果を纏めた本や、
また様々なアーティストの作品を纏めた本は今までもありましたが、
内外のアーティストの作品を軸に、恐竜・古生物研究のまさに
最前線に立っている研究者がそれぞれの得意分野で
記事を書く、そういうコンセプトの本は今までほとんど
無かったのではないでしょうか?
私自身、こういう本を読みたかったと思っていたのですが、
その本に自分もアーティストとして参加出来て嬉しい限りです。
書店には28日以降並ぶ予定。
宜しくお願いします!

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