カテゴリー「博物館・特別展見学」の記事

■瑞浪市化石博物館・恐竜復元ワークショップ.5.29

2016年6月6日 / 恐竜ワークショップ, 博物館・特別展見学

5月29日
瑞浪市化石博物館にて、恐竜復元ワークショップを開催。

まず、瑞浪市化石博物館の学芸員・安藤先生から化石のミニ講習。
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午前はディノケシ・ティラノサウルス頭骨に色付き粘土で肉付け
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午後はティラノサウルスの骨格模型に
粘土で肉付け。
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2回目の参加の子供さんもおられ、「前回よりも上手く出来るように」と
頑張ってくれたりも。




前日、28日は名古屋市科学館で開催の特別展「恐竜・化石研究所」の見学会。
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このティラノサウルスもティラノの子供”ジェーン”も何度も観ていますが、
ジェーンが成体の横に並んでいる、という展示は初めてかも。
プロポーションの違いがより判り易いです。

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恐竜研究者の服部さんが解説中。

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今回の目玉のティラノサウルスの糞化石。
非常に貴重な物という事で、日本にやってくるまでも扱いにも
特に気を使われたとの事。

この日、瑞浪市化石博物館の安藤先生は
化石クリーニング&解説担当。
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恐竜だけでなく、化石全般に焦点が当てられている展示構成になっており、
確かに恐竜以外の小さい標本にも、化石の様々な面での面白さが判る物が
多かったかと思います。

画像を撮り忘れましたが、ショップでは私が原型担当をした
タルボサウルス・サウロロフスのフィギュアも販売されていました。
一般には出回っていない商品ですので、この機会に是非。




夜は恒例?のビストロ・ラブレでの恐竜・古生物好き食事会
お昼の特別展見学会でも展示解説をして下さった服部さんが
この度博士号を取られたという事で、そのお祝いも。
服部さんとは、アメリカ・ユタ・コロラド州で開催された中期中生代集会
一緒に参加したりと何かとお世話になっています。
また私と服部さんは怪獣仲間でもあるので、
以前私が原型製作をしたギャオス・ハイパーのソフビを
お祝いにプレゼントしました。
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■丹波竜・全身骨格模型お披露目

2016年5月5日 / 博物館・特別展見学

丹波竜.タンバティタニス. Tambatitanis.骨格.1

丹波竜ことタンバティタニスの全身骨格のお披露目に行って来ました。
画像は骨格監修の三枝先生(画像左下)による解説中。

丹波竜.タンバティタニス. Tambatitanis.骨格.2

丹波竜.タンバティタニス. Tambatitanis.骨格.3

この模型の元になった3Dデジタルデータの製作手法が、
この大きさの骨格模型用としては恐らく世界初なのですが、
そのデータを製作したのが、丹波竜の研究者である三枝先生自身!
これだけ研究者の考証・イメージが直結した恐竜骨格もそう無いはず。
そもそも国内で発見された竜脚類の全身骨格という事が国内初なので、
何かと「初」になる骨格になりそうです。

丹波竜.タンバティタニス. Tambatitanis.骨格.4

「丹波竜は見つかっていない部位も多いので、他の近縁の恐竜を
参考に補わざるおえない。それだけに各部位について根拠を説明出来るクオリティに
したかった」との事。画像は肋骨の傾きについて解説中の三枝先生。
画像のオレンジ色の服はウチにバイトにも来てもらっている学生さん。
「丹波竜復元データ製作のアシストに誰か良いのいません?」と相談されて
私から紹介した学生2人のうちの1人です。
ほんの少しとは言え製作に関わった骨格模型(そして竜脚類好き)なので、
完成を目の前にして感慨深げでした。


元になったデジタルデータ製作手法に関しては、今後学会や
講演会等で三枝先生がお話される機会が増えると思うので、是非そちらを。
去年の丹波竜フェスタの三枝先生の講演でも
言及されていましたが、今回の全身骨格は、小田隆さんとの骨格図製作を通して
「これは組立骨格模型も出来るかも」と思われたとの事。
その後、今回の元データ製作に使われた技術の登場もあって、
今回の骨格製作に繋がっています。
その流れを見ると、ある程度丹波竜研究の目処が就いた時点から、
全身骨格模型という本丸に向けて、まず模型(これは私が製作ですが)、
小田隆さんによる骨格図や復元画、丹波竜と同じ地層から出ている恐竜に
近い種類の骨格レプリカ展示、と外堀から埋めるように周到に準備を
していった丹波市スタッフの力も大きいかと。
模型やイラストも、研究の目処が就いた時点で製作しているので、
結果的に今回の全身骨格模型とのイメージのズレがあまり無いかとも思っています。
ちなみに、私が製作の丹波竜模型と小田隆さんの各イラストは、
プロポーションや頭部形状は完全には一致させていません。
これは将来の復元骨格模型制作や研究の進展を見越して、
オフィシャルとしての丹波竜のイメージを事前に一つに固定しない、
という意図があります。私や小田さんのような復元に関わっている
人間と研究者の間なら、すぐに納得の事なのですが、
それを丹波市側がしっかりと理解・了承した、というのが重要なポイントかもと。
また、私が製作の展示用丹波竜模型の頭部はコッソリ別パーツになっていて、
新発見や研究の進展で頭部形状が変わった場合は、頭部だけ作り直せるようにしています。
まぁ、頭部が大きく変わるとプロポーションも変わる可能性が大なのですが、
それでも備えは最低限しておこうと考えました。
更に、丹波竜フィギュアでも微妙に復元を変えています。
これも様々な研究をいろいろな形で取り入れている手法の一つです。



丹波竜全身骨格が展示されている丹波竜化石工房ですが、
小規模とはいえ他にも良い恐竜骨格レプリカが揃っています。
丹波竜.タンバティタニス. Tambatitanis.骨格.5

丹波竜.タンバティタニス. Tambatitanis.骨格.6

画像は2013年の国際シンポジウムの際にガストニア、ファルカリウスの
前で盛り上がる国内外の先生方。その後、デイノニクスと
アーケオケラトプスの全身骨格レプリカが展示に加わっています。



丹波竜骨格模型お披露目の当日は、
様々な形で丹波竜に関わる方も沢山集まられたのですが、
皆さん本当に嬉しそうなのが印象的でした。
私も模型制作の仕事だけでなく、こうした皆さんとの出会いや繋がり等、
丹波竜の御陰で、一介の恐竜好き、復元模型作家としてはとても恵まれた、
そして幸せな経験をさせてもらっている事を改めて実感しました。
まさかこんな経験が日本で出来るとは!



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■恐竜博2016 at 科博(+α)

2016年4月29日 / 博物館・特別展見学

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国立科学博物館の恐竜博2016を見学してきました。
内容的には、スピノサウルスをメインに、ここ数年で話題になった発見・成果を
ごそっと集めた、という印象。小さいものも含めて、それぞれ現地まで見に行く価値がある、
というものが幾つも並んでいます。

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こちらは、クラウドファンディングで費用を集め、修復th_DSCN9973

されたチンタオサウルス。


場内はなかなかの混み具合で、あまり画像撮影に拘れる状態でも無かったので、
今回は皆さんと話しながらの気楽な見学という事に。
資料用の画像は、東京開催中にもう一度来るか、大阪開催の時に再挑戦という事で。


昨年7月にリニューアルされた常設の恐竜展示も少し見学。Cg80I06XEAAUHFy



リニューアル時の新展示骨格の組立に関わったRC GEAR・横山さんから、その時のお話等も。

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特別展のショップには、私の作品で構成されている子供向け図鑑
「きょうりゅういっぱい」「きょうりゅうデラックス」、
当社がデータ製作に協力したポプラ社「WANDA・恐竜」学研「LIVE・恐竜」等
私が関わった本が扱われていました。

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こちらは博物館のショップ。
私とシカゴ大学の古生物造形師・タイラー・ケイラーさんの
作品で構成された「ほんとのおおきさ恐竜博」が目立つ所に。

私が原型製作のフェバリット社・古生物シリーズと
アクアプラント・守亜さん原型製作の古代魚シリーズ
一緒に並んでいました。
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博物館のショップにて、守亜さんがフェバリット社・古代魚フィギュアシリーズ の見所?を
某漫画家さんSF大会の古生物企画の首謀者・富永浩史さんに解説中。


恐竜博の翌日は、「たばこと塩の博物館」に。
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移転してから初めてだったのですが、常設展示も公園沿いの立地も良いですね。
特別展も見応えありました。



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■特別展「生命大躍進」内覧会 at 大阪市立自然史博物館

2016年4月19日 / 博物館・特別展見学

大阪市立自然史博物館の特別展「生命大躍進」内覧会に
行って来ました。

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何度見ても、このバージェス頁岩動物群展示は展示物は小さくても圧巻です。

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展示内容は東京・名古屋開催とほぼ一緒で、
すでにそちらで見てはいるのですが、照明や展示位置が
変わるとまた見方も代わります。イノストランケビア
バックが白、照明も明るい位置での展示で、画像が
取り易くなっていたのが嬉しかったり。

ショップのほうでは、フェバリット社の古生物シリーズ
古代魚シリーズが並んでいました。古生物シリーズは私が、
古代魚シリーズはアクアプラント・守亜さんが原型製作及び
造形監修をしています。
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こちらのソフトモデルシリーズは、私と守亜さんがそれぞれ原型製作。


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こちらのビニールモデルは私と守亜さんが造形監修です。


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■「生命大躍進展」見学会&古生物トーク食事会in名古屋

2015年12月2日 / イベント・教室・講演, 博物館・特別展見学

11月28日

名古屋市立科学館で開催の「生命大躍進展」(<東京開催の様子)にて見学オフ会。

10名以上の参加者さんにベテランから若手まで古生物研究者さんが4人加わるという、

なかなか贅沢な企画。

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研究者も皆さん絶賛のバージェス頁岩コレクションから皆さんなかなか動けず。

そりゃ研究者によるアレだけ濃い生解説付きならそうなります。

おまけに研究者同士がアレコレ目の前で議論も始める訳ですし。

このままでは時間内に魚類展示にすら辿り着けないのでは、

今日我々は大躍進出来ないのでは、と危惧しましたが、

「生命史全般で見たら、ここ(バージェス)でも十分大躍進とも言えるのでは?」

という意見が出て、妙に納得。結局は、ちゃんと最後まで展示は見学出来ました。

 


その夜は、恒例?のビストロ・ラブレでの夕食会

企画者の瑞浪市化石博物館・安藤さんが誕生日という事で、


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瑞浪市のキャラクター、そして安藤さんがその仕掛人でもある

瑞浪Mioのデコレーションケーキ!

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キャンドルの火を消す安藤さん。


特別展見学とラブレでの食事会、という企画は
回を重ねるごとに「熱心な古生物ファンの集まり」というより
古生物への興味を中心にしているものの、興味の幅はいろいろな
フワッとした集まりになってきていて、個人的にはそれがこの集まりの
一番の魅力になっていると思います。
それもホストの安藤さんの人柄と、夕食会会場のラブレの料理と雰囲気が
そうさせているんだろうな、と。


■化石研究会・例会 at カイギュウランドたかさと

2015年11月18日 / 化石研究会, 博物館・特別展見学, 学会

11月14−15日 福島県喜多方市高郷町の「カイギュウランドたかさと」で開催の

化石研究会・例会に参加しました。 「カイギュウランドたかさと」は、廃校になった小学校を改装した施設。

高郷町で発見されたアイヅタカサトカイギュウをはじめ、クジラ類など地元で 見つかった化石が展示されています。 th_DSCN0106


入口の1/2スケール・ステラーカイギュウ。 th_DSCN0066


古脊椎動物の復元の研究で著名な犬塚則久先生による講演。





ほぼ地元の化石だけで構成された展示。「純度が高い」雰囲気が良いです。 またカイギュウに関する解説の充実度には驚きました。 私は今まで沼田町化石館長岡市立科学博物館のカイギュウ展示用模型を製作しているので、 この情報量の濃さが判ります。小学校だった建物を利用しているので カイギュウ、クジラ等、それぞれのテーマが1クラス分の面積に纏められている というコンパクトさも良いのかも知れません。
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1日目夜は、ふれあいランド高郷にて懇親会&温泉。





2日目もシンポジウム講演、そして高郷の化石の発掘・研究に尽力されている 小林昭二氏(会津化石研究グループ)による展示&標本解説と続きました。 th_DSCN0088


見事な保存状態のアイヅタカサトカイギュウ頭骨。 そもそも国内ではカイギュウの頭骨化石の発見が非常に少なく、 これだけの状態の良さの頭骨となると、この標本を含め2例しかないとか。 th_DSCN0075


化石研開催に合わせ、地元の子供さん・学生さんの作品も展示されていました。 th_DSCN0076


フォルムがしっかり綺麗に作られています。 th_DSCN0077


この施設と地元の化石を学習の教材として非常に 上手く、積極的に使っている、という印象があります。 このイベントプログラムを見ても、施設の規模を考えると 回数・内容のバリエーション共にかなりの充実度ではないかと。 2日目午後は化石発掘の見学もありましたが、 私は都合でそちらには参加せずに高郷を後にしました。 その日は雨空でしたが、発掘地見学の数時間だけ雨が止んでいたそうです。 高郷は今回初めてでしたが、これまで発見された化石の予想以上の 見事さに驚き、そしてその化石と元小学校という建物を活かした展示と 活動に学ぶ事が多い場所でした。 化石研も会員・非会員双方で参加者も多く、講演・懇親会等 賑やかな集まりになりました。 th_DSCN0109


そして、この化石研の機会を利用させて頂き、 ちょっとした企ても。その件はまた後日。

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福井県立恐竜博物館・特別展「南アジアの恐竜時代」

2015年10月8日 / 博物館・特別展見学

福井県立恐竜博物館・特別展「南アジアの恐竜時代」を見学。

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プウィアンゴサウルス復元骨格。
日本初公開。
私はタイの学会の時に1度、見ています。
前後肢の足先の復元はちょっと古い感じですね。
「雷竜!」という感じはキライでは無いですが(笑)
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ジンシャノサウルス。
見事な保存状態&クリーニングの頭骨。

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イクチオベナトール。
背中の突起は確かに奇妙な形です。

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タイ産イグアノドン類復元骨格。
複数個体の部分化石からの復元。
組立自体は、今回の特別展の全身骨格の中でも
一番綺麗かと思います。肩周りとかも最新復元な感じです。

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テリジノサウルス類・復元骨格。
部分化石からの復元ですが、テリジノサウルス類の骨格としては
かなりしっかり復元されている印象。
図録の画像とポーズが違うので、
組み直したのかも知れません。
こちらの組立のほうが断然良いです。

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アンキロサウルス類骨格。
発見された実物化石を使った展示。
やはり実物化石は存在感があります。
まだ学名のついていない研究中の標本が
これだけ見られるのは貴重な機会かと。
また、部分化石にも実物展示が多くあり、
そちらも見応え十分でした。

横浜・ダイノワールド2015

2015年9月3日 / 博物館・特別展見学

8月31日まで開催されていた横浜・ダイノワールド2015を見学。

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2大目玉の1つ、ティラノサウルス・愛称「ティンカー」
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もう1つの目玉、トルボサウルス。

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個人的目玉のケラトサウルス。
去年、クリーブランドロイドで見て、その大きさに驚いたケラト頭骨の全身版かと。
大きさだけでなく、背中の皮骨板も珍しいのです。

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ヘスペロサウルス。ステゴサウルスという説もあります。

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ステゴサウルス。

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ヘスペロサウルス後肢。
この2体、後肢の爪(末節骨)が内側1本だけです。
ミラガイアを製作した際に、林先生にも指摘されていた部分ですが、
改めてそれを確認(ただし、この2体の正確な保存状態は確認出来ていませんが)。
ティラノやトルボだけでなく、獣脚類が充実している特別展。
アロやケラトが複数個体見られるのは良いですね。
骨格も全体的に綺麗に組まれていたかと。
横浜だけでの開催が惜しい気がしますね。

「メガ恐竜展」初日ギャラリートーク

2015年7月22日 / 博物館・特別展見学

●7月18日
幕張メッセで開催の「メガ恐竜展」に行って来ました。
初日のギャラリートークが目的の1つ。

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まずは、トゥリアサウルスの記載・命名者でもある
ルイス・アルカラ氏の講演。

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次は、エウロパサウルスの研究者、アーミン・シミット氏の講演。
それぞれ通訳は大阪市立自然史博物館・林昭次氏。
シュミット氏とは先日大阪で夕食をご一緒し、アルカラ氏とは
去年のユタ・コロラドの中期中生代カンファレンス
参加の際に車の中で隣の席になり、いろいろとお話させて頂いた、
という縁があります。

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アルカラ氏と。
直前に発売になった「きょうりゅう デラックス」をお土産に。

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私とシミット氏、そして群馬県立自然史博物館・名誉館長、
長谷川善和先生(中央)と。

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日本初公開のライスロナックス骨格レプリカ。
その他、恐竜以外にも哺乳類等でそれぞれの分類の中でも
大型の種の骨格が数多く展示されています。
何となく、恐竜もそれ以外の古生物も
個性的なデザインのものが一緒に紹介されていた
私が子供の頃の恐竜図鑑の雰囲気を思い出しました。
勿論、各解説は最新のものですし、ライスロナックス等の
発表されたばかりの恐竜も来ていますし、トゥリアサウルスや
エウロパサウルスは貴重な実物化石が展示されていて、
恐竜展としても十分に濃い内容のイベントでした。

北九州市立いのちのたび博物館

2015年5月23日 / 博物館・特別展見学

北九州市立いのちのたび博物館を見学してきました。
2006年以来の9年ぶり。
2013年に恐竜・古生物展示をメインに大規模リニューアル
されています。

恐竜・北九州1
メインホール。
これだけの数の骨格を上から見下ろせる、という展示は
国内外でもなかなかありません。
一番大きい竜脚類は、ここのメインでもあるセイスモサウルス
(現在はディプロドクスの1種とされていますが)。

ティラノサウルス北九州
リニューアルの目玉・ティラノサウルス”スー”レプリカ全身骨格。
レプリカの常設展示は世界でここだけ。
この展示に尽力された先生に、その経緯もいろいろと伺えました。
レプリカとは言え、凄いモノが日本に来たんだなぁ、と。

北九州.ティラノサウルス.スー.2
シカゴ・フィールド博物館のオリジナルとは、微妙にポーズや
細部の組立が変えられています。

ティラノサウルス.スー.北九州
このアングルの画像は、オリジナルのあるシカゴ・フィールド博物館でも
撮れないはず。
またシカゴのものに比べ、左右の肩幅が狭くなっています。
このあたりはより新しい復元版になっているとも言えます。

北九州.ティラノサウルス.ギガノトサウルス
ティラノサウルス”スタン”とギガノトサウルス。スタンはスーより若干
小さいとは言え、最大の肉食恐竜の候補に挙る2種が並んでいて、
しかも上からも見られるというのはかなり珍しい
(個人的には他に知らない)展示です。

モササウルス.ティロサウルス.北九州
モササウルス類・ティロサウルス。これも国内では珍しいです。

プロトプテルム.ペングンモドキ.北九州
今回の見学の裏本命がコレ。
プロトプテルム類の復元骨格が2タイプというのも、泳いでいる
ポーズというのも他で見た事がありません。

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海棲ワニ・ステネオサウルス。
この大きさの海棲ワニの展示は国内では少ないかも。

シーラカンス.北九州.マウソニア
大型シーラカンスのマウソニア。
シーラカンスの立体復元骨格自体が珍しいのですが、
更にこの大きさ。この博物館の研究員でシーラカンスが
専門の薮本先生の監修で製作されたものです。
元々がセイスモサウルスをメインに、恐竜・古生物の展示が
充実していた博物館でしたが、リニューアルで更に展示物は
質・量共に充実。また、ここの魅力は何と言っても
セイスモサウルスが入っても余裕のあるメインホールでしょう。
広々とした空間を行進するように並ぶ数々の骨格は壮観。
それを上からも見下ろせるのも嬉しいです。
この空間は、国内だけではなく海外でも味わえる機会は
少ないように思います。
小倉駅からは在来線で移動ですが、乗車時間も15分ほど、
最寄りのスペースワールド駅からもすぐなので
遠くからでも訪れやすい場所です。

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