カテゴリー「その他」の記事

妖怪本・恐竜本・チリモン本

2009年7月9日 / その他

「妖怪を科学する!」マイミクの樹山さんが表紙模型(ろくろ首)を制作です。
樹山さんはワンフェスやデザフェスに出展される事もあり、
そういう場で作品を見ることが出来ますが、
出来ればもっと大勢の方に見て貰える機会があればな、と
思っていたので、本の表紙に採用というのは嬉しいですね。
「Prehistoric Life Murals」古生物復元画家としても、イラストレーターとしても
有名なウィリアム・スタウト氏の古生物壁画の画集。

クリーブランドでお会いした時にに内容を見せて頂いて、
それから発売が楽しみな本でしたが、
収録されているのは本当に素晴らしい作品ばかりです。
恐竜よりも哺乳類がメインですが、それだけに
普段あまり復元画などでは見かけない動物も多数登場で
楽しいのです。
いずれ、もっとキチンと紹介したい本です。
「チリメンモンスターをさがせ!」先日、「ホネホネたんけん隊」見学をご一緒した
「恐竜をさがせ!」のスタッフが製作した本です。
「ホネホネたんけん隊」見学の後は、
きしわだ自然資料館に本の完成報告&お披露目へ。
私達もそれに便乗して資料館に行き、お祝いの飲み会に参加。
チリモン関係者は皆さん嬉しそうだし、
また今回初めてのお店の魚料理が美味しくて、
何とも楽しい時間でした。

ホネホネたんけん隊

2009年7月7日 / その他

7/5
大阪市立自然史博物館で開催中の「ホネホネたんけん隊」見学へ。
同行者は、「恐竜をさがせ!」で仕事をご一緒した
編集者さんに出版社の担当者さん、corvoさん
鰐亀流工房さん、それに最近は「チリモン博物誌」
名前が出たり、オオゴシさんのブログに登場したりと
妙に露出が多くなっているはにわや工房さん
さて、会場の様子。

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骨とか骨とか骨が展示されてます。

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フタユビナマケモノ
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肺魚にエイにガー。

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カメカメコーナー。
この画像には写ってませんが、
corvoさんのブログにあるスッポンやワニガメの骨格も
カッコ良かったです。
変に気をてらった展示もなく、難しい解説も少なく、
とにかく骨そのものの魅力を前面に出した
シンプルでも、様々な見方も楽しみ方も出来る
良い展示と思います。この夏休みには是非!
で、会場を出たところで、ホネホネたんけん隊開催の
功労者の一人、なにわホネホネ団団長の西澤さんとバッタリ。
ホネホネたんけん隊ポスターのイラストも西澤さんの手による物。
お忙しい所、足を止めさせてしまいましたが
嬉しいサプライズでした。

琵琶湖博物館 再び

2009年5月17日 / その他

16日
「きしわだ自然資料館有志」「成安造形大学小田研究室」合同で
琵琶湖博物館見学へ。
といっても、ほぼ全員が琵琶博は以前見学済み。
でも、そこは各分野に精通した面子が揃っています。
各展示で誰かが解説&見所の説明をするので、
また新鮮な楽しさがあります。
博物館って、その分野に詳しい人と見学すると、
何倍も面白くなるんですよね。
個人的に今回の目玉は、館内のレストランの食事。
前回は食べ損なったオオクチバス(ブラックバス)料理がお目当て。

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白身がオオクチバス、赤身は鱒。
味はいたって普通でした。琵琶博に行かれる時は
話のネタに是非。
館内からは琵琶湖が一望出来ます。
「良い風景だね~」なんて皆さんが感心している横で、
私の頭には「びわこおーなまず」がリフレインでした。

新歓コンパ

2009年4月16日 / その他

京大・疋田努先生からお誘い頂いたので、
京都大学・動物系統学研究室新歓コンパに参加してきました。
といっても、私は研究者でもないし、古生物造形屋です。
そこで、現在開催中の作品展のためにこちらに来られていた
アクアプラント・守亜さんやその他知人も誘っての参加に。
と、コンパの前に京大・学食へ。
大学・博物館を訪れた折には、そこの食堂で食事をするのが
楽しみの一つなのですが、京大の食堂には今まで時間が合わず
行けていなかったのです。
今回訪れたのは、京大内に複数ある食堂の中の
北部食堂。なので、、、、、
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北部ピリ辛ラーメン&北部プリン。
ラーメンは、いろんな意味でこれぞ学食!という味。
そして、プリン! ちょっと懐かしい風味で、これが美味しい!
105円でこの分量というのもポイント高し。
これをカレー用の大きなスプーンでバクバク食べると幸せ一杯です。
最近の器やトッピングに凝り、その一方でプリン自体は
味をただ濃く、柔らかくすれば良いという傾向に一石を投じる、
貴重な存在と言えましょう(そうか?)。
次回は、総長カレーに挑戦したいと思ってます。
そうそう
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学食初めての方はくれぐれも気をつけましょう。
さて、コンパ会場は学内の一室なので、開始前に
料理の準備中の研究室へお邪魔すると、資料や標本を
いろいろと見せて頂けました。
現生動物の専門書・学術書は普段あまりチェック
出来ていないので、こういう機会に
面白そうなものをチェック出来るのが嬉しいです。
コンパの料理は、疋田先生や学生さんお手製。
どれも美味しかったです。タコヤキ作りにも少し参加。
タコヤキ焼くのなんて、もう20年ぶりくらいじゃないかな~。

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疋田先生に作品を見せている守亜さん。
結構長い間、お二人で話し込んでおられました。
その後、疋田先生を中心に日本酒談義に。
私はお酒はほとんどダメで知識も無いのですが、
皆さんの話は本当に面白いし愉しそう。
実際、コンパに用意された飲み物は、ソフトドリンクや
ビールよりも日本酒が一番多かったですし、
私も少し(といっても、普段の私にすれば多めの量)
飲んでみたんですが、どれも飲み易いし、
嫌な酔い方も無いし、次の日まで残る事も無しなのでした。

古田悟郎氏作品展示

2009年4月4日 / その他

「海洋堂フィギュアミュージアムin天保山」へ。
個人的に今回の目玉は古田悟郎さんの作品展示。
「ビバリウムガイド」の連載記事に使用された
作品が多数展示されています。

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メイオラニア
結構大きいサイズで、実物大と言っても
通りそうな感じ。実際に発見されている化石は
もっと大きいのですが。

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スティロヌス
デカイ!カッコイイ!でも造るの面倒臭そう!
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ミミナシトカゲ
妙に可愛い。
こういう地味なネタを、しっかり存在感のある
作品に出来るのが古田さんの造形力と思います。
もちろん、海洋堂を代表する造形師・
松村しのぶさんの作品も。

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コエロフィシス
大きいサイズと、そのサイズ故の緻密な造り込み。
下顎の裏から喉にかけての柔らかそうな感じが素敵です。
海洋堂フィギュアミュージアムin天保山は
12日まで開催ですので、お近くの方は是非。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
来週からの作品展で展示・販売をする作品の中から。

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ティクタアリク
六甲昆虫館館長さんに、時には倉谷滋先生にも加わって頂き、
いろいろと話し合って出来上がった作品です。
標本箱は、私の作品に合わせて館長さんが製作した物。
アクアプラント・守亜さんの作品も含めて、作品の種類、色に
よって見せ方も標本箱も違います。
小さいお店の、さらにその一角での作品展なので
作品点数も種類も多くは無いのですが、
通常の作品展とはまた違った趣を楽しんで
頂けると思います。

『ジャバウォッキー』届く

2008年6月24日 / その他

『ジャバウォッキー』最新刊が届きました、
作者ご本人から

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今回もイラスト&サイン入りです。ありがとうございます。
って、なんでジャンゴ? 
前回はD.Hだったし、直球勝負してこないのは流石(笑)。
そういや、初めてサインを頂いたとき、その頃は
まだ『ジャバ」』連載前だったんで、『グレイトフルデッド』単行本にお願いしたんですが、何の躊躇いもなく
主人公の女の子キャラではなく、オヤジキャラを描き始めたとき、
「あぁ、こういう人なんだな」と、何故か腹を括らされる思いを
した事を思い出します。
『ジャバ』も5巻になると、登場した恐竜の種類も数多く
なって来まして、「恐竜って、こんなに使い勝手の良い
キャラクターだったんだな~」と驚きますが、そこは久さんの
手腕あってでしょうね。地味に散りばめられた古生物ネタとかも
普通の「恐竜好き」レベルじゃ無理ですし。
5巻p134の「まあ恐竜が言えたギリではないな」なんて、
良く出来た台詞だ。
でも、ちゃんと劇中で最低限の説明がされてるので、
恐竜好きでなくても十分に楽しめます。
その配慮も憎い。
ちょっと前、久さんにお会いした時に
「恐竜って言えば、代表のアレがまだ出て来てませんが、
 やっぱここぞという時用っすか?」と伺った所
「そうですね~。でも、なかなか使い方が難しくて。
 コレっていうのが思いつけば~」なんて仰られてましたが、
それがアレかよ!? まぁ、久さんらしいと言えばそうですが。
嗅覚敏感とか、押さえるとこはちゃんと押さえた設定だし。
ボチボチ、大ブレイクするんじゃね?
今、ガレキ化しとけばウハウハで家とか建っちゃうんじゃね?
とか考えちゃうんですがね~。
時間があれば造りたいんだけどな~、ジャンゴ。
、、、、、、、、ジャンゴじゃ家は建たんな。
あ、もし商品化の話等ありましたら、恐竜関係は
造りますので、是非宜しく。
連載当初は、「こんな無茶な設定で大丈夫なん?」と
心配もしましたが、今となってはそれも杞憂に。
例え久さんと知り合ってなくても、
新刊が出るのを楽しみに待っている作品に
なってましたね。
もし、まだ読んでない方がおられましたら、
恐竜好きとか関係なく面白いんで、是非!
ってか読め!

久さん新刊フェア・守亜さん個展

2008年3月24日 / その他

22日
新横浜で新幹線を降り、横浜駅へ。
横浜駅前のコミック専門店・有隣堂コミック王国にて
飛車さんこと久正人さんの『ジャバウォッキー』第4巻発売に合わせ特設コーナーが設置され、そこに
私が製作、単行本に使用されている著者像(ニッポノサウルス風)
も展示されるというので、それを見に。

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複製原画も展示。

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私製作の著者像。
わざわざ、久さんも現場まで来て下さりました。
書店で自著が売れる所を目撃すると、その本はヒット、
というジンクスを信じて、2人でしばし張り込むも、
残念ながら目撃できず。
が、その後の移動途中の山手線車中で、
『ジャバ』4巻を読んでる人発見。ジンクスとは関係ないけど、
ほんの少しとは言え関わった人間としては嬉しい。
一旦、横浜で久さんと別れて、こちらは東京・根津の
花影抄で開催の、アクアプラント守亜さんの個展へ。

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ただ単に、動物をモチーフとした作品、ではなく
守亜さん独自の味付けが、より洗練されて来ています。

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ストラップシリーズも随分種類が増えました。
画像のものはその一部。
ネタにする動物のバリエーションも増え、それと共に
ストラップとしてのデザインの幅も広がっていて、
シリーズ全体として、より魅力的になっています。
さて、今回の東京行きのメインはここからなのです。

任務遂行のため、続々と花影抄に集まる参加者。
白熱のバトルフィールドは根津から秋葉原へ!
(次回に続く)。

「メカゴジラ、とでも呼んだら良いかな」

2008年1月4日 / その他

新年実質一回目のこのブログは、
去年の『ジェヴォーダンの獣』に続き、
「俺が語らねば誰が語る」シリーズ第2回。
今年のお題は、これまで読者層を考慮して
多用を避けていたゴジラネタから、満を持しての
『ゴジラ対メカゴジラ』(1974)
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注・ここからは完全ネタバレです----------
ゴジラ映画には、一種の「格」のようなものがあり、初代『ゴジラ』(1954)の主要スタッフである、特撮・「神様」円谷英二、監督・本多猪四郎、音楽・伊福部昭、この3人が揃う作品が一番上。さらに、その下にも格差があり、円谷英二死後以降の昭和期のシリーズ作品は、時代的に怪獣物が斜陽だった事や子供向け路線という事もあって、最下層ランクとして扱われる事が多くなります。そして『ゴジラ対メカゴジラ』も、時期的にそのランクに入る作品の一つ。が、しかし! 個人的には上位ランクの作品に引けを取らない作品だと思っています。特撮の質はお世辞にも高く無いし、スケールが特に大きい訳でもないし、メッセージ性が強くもないですが、勢いなら他のどのゴジラ映画にも負けない!! ネット等で調べても、良くて良作扱い程度のこの作品。みんな判っちゃいないぜ、その魅力。今回は『ゴジラ対メカゴジラ』について、私が納得するまで書き倒し、スッキリさせて頂きます(すでに長いがな)
先にも述べた、東宝特撮映画黄金トリオ・円谷・本多・伊福部に対して、『メカゴジラ』は監督・福田純、特撮・中野昭慶、音楽・佐藤勝、とそれぞれゴジラ映画には何作も関わっているものの、格落ち感のある陣容。と、書くとなんだかイマイチな映画に思われるかも知れませんが、「若大将シリーズ」の福田純、後年『御家人斬九郎』の音楽を手がける佐藤勝(ここ非常に重要)、そしてその度を過ぎた火薬使用量でセットを火事にするだけではなく、ついにスタジオを一棟全焼させた「爆破の中野」「火薬のショーちゃん」こと中野昭慶、と聞けば否が応でも期待が膨らみます。さらに出演には、あの松田優作が兄貴分と慕った、日本を代表する吸血鬼俳優・岸田森、『ゴジラ』以来、東宝特撮で博士役といえばこの人、かつ「死ね死ね団・ミスターX」平田昭彦、水戸黄門や暴れん坊将軍の悪代官役でお馴染み睦五朗、そしてこの一作のみで特撮ファンにその名を刻みこんだベルベラ・リーン(ってか、その他の仕事知らん)! この面子が揃えば、面白いか否かはともかく愉快な映画にならないはずがあるだろうか? いや、ない!(反語)(by デーモン小暮閣下)。おまけに、ゴジラ映画20周年映画だ。
ストーリーは、悪のブラックホール第3惑星人がゴジラを研究して造ったメカゴジラを武器に地球侵略。それに立ち向かうは、なんだか何時の間にやらなし崩し的に人類の味方になったゴジラと、沖縄の伝説の守護獣・キングシーサー!
なんで、沖縄の怪獣なのに「キング」なんだ?
細かい話・設定は各自wikiで調べなさい。
さて、当初、ブラックホール第3惑星人、ってイチイチ長いので以後「悪の人」、はメカゴジラをゴジラに偽装させて悪の限りを、記念作品とは言え相当厳しかったであろう特撮予算の範囲内で尽くします。ビル一棟だけ破壊とか。ゴジラの評判を落とした所で、一般大衆から石投げられたり、家族がイジメられたりでゴジラが精神的に追い込まれたりする事は無いと思うのですが、後でも述べますがとにかく「悪っぽい立ち振る舞い」に拘る悪の人ですので、偽正義の味方で地球人を混乱させる、という要素は決して外せなかったのでしょう。で、まぁいろいろあって、本物ゴジラとご対面。ここでついにメカゴジラが正体を表します。
さぁ、ご覧なさい、ふらぎ杯ゴジラ映画名シーン1位
「メカゴジラ現る!」

カッコイイーーーーーーー!!!!!!
もっかい観よ(とか言って一回じゃ終わらないけど)
このシーンを1位に選ぶという点が、いかに私のゴジラ映画観が普通からズレているか、を明確に表しています。が、こうしてまさにドンピシャのシーンの動画がアップされているんですから、少なくとも世界にはもう一人は同じ志の仲間がいるようです。アンタの気持ち、受け取ったぜ!
もう音楽だけで100点
悪の人、異星人なのになんで葉巻? 異星人のテクノロジーで造られたメカゴジラなのに、なんで「MG」のマーク? いや、そこがいかにも「悪」って感じで、オシャレだよ、センスイイよ。今回のこの記事のタイトル「メカゴジラ、とでも呼んだら良いかな」は、この時の平田昭彦演じる宮島博士のセリフ。ご覧の通り、悪の人もメカゴジラと呼んでいるので大当たりな訳ですが、これは宮島博士のネーミングセンスが宇宙レベルなのか、悪の人が地球レベルなのか。この後、宮島博士はメカゴジラの修理のため悪の人に誘拐されるので、どうも宮島博士が地球人離れしてるっぽい。結局この時は、ゴジラ・メカゴジラ双方ダメージを負って引き分け。「メカゴジラがお前と同じ性能と思ったら大間違いだぞ」と啖呵切った割に情けない結果ですが、そこもまた悪っぽくて良し。おまけに舞台がコンビナートなので、背景燃えまくってます。好きなだけ爆破したくてコンビナートを舞台に選んだとしか思えん。
その後いろいろあって舞台は沖縄。キングシーサーを目覚めさせようという段(不憫なアンギラスの事は忘れてあげましょう)。キングシーサー復活にはベルベラ・リーン(役名じゃなくて役者の名前だけど、以後このまま)が「ミヤラビの祈り」を歌わなければなりません。しかも何故かガッチリフルコーラスで。砂浜なのにどこからとも無く音楽が流れ、熱唱ベルベラ・リーン。、、、、、ベタベタの昭和歌謡で、しかも歌詞は日本本土の共通語なんすけど、それで良いのか、ウチナーンチュ。まぁ、守護神に「キング」とか付けてるくらいだから、琉球って異文化流入しまくってたんだね、きっと。ところで、このシーン、背後からメカゴジラが迫って来ていて、実は相当に緊迫した状況、歌なんて余裕ないです。っていうか、皆さんすでにメカゴジラの攻撃の射程範囲に入ってます。それにメカゴジラって空飛べるんだぜ。なのに、一思いにやってしまわないのは、きっと「悪」に拘ってるから。「悪」としてのお約束を本当に律儀に守ってくれます。劇中には出てこないけど、悪の国特産「冥土の土産」もちゃんと準備してくれていたに違いない。世の中、こんなに約束守る人ばかりだったら良いのにね。皆さんも是非見習いましょう。
で、おはようスパンクキングシーサー。
キングシーサーの特殊能力は、敵の光線を右目で吸収して、そのまま左目から打ち返すのです。なんか強そう! これならメカゴジラとも良い勝負するんじゃね?と期待させますが、そうは行きません。打ち返せるのはビーム等の光学攻撃だけ。つまりミサイルなんかの物理攻撃には糞の役にも立ちゃしねぇ。案の定、メカゴジラにミサイルでボコにされます。
という事で、本作クライマックス
「ゴジラ・キングシーサー対メカゴジラ」

カッコイイーーーーーーー!!!!!!
もっかい観(以下略)
音楽で120点や!
そして、ここにもう一人同じ志の仲間が!
2対1でメカゴジラ不利かと思いきや、今回はフル武装展開で応戦。メカゴジラ中央、画面左右のゴジラ・キングシーサーを一度に攻撃するシーンは、縦:横=1:2.35という画面比率のシネマスコープ(ここで紹介の動画は画面比率が実物と違います。)を最大限に利用した、『キングコング対ゴジラ』・中禅寺湖のシーンと並ぶゴジラ映画屈指の名シーンと言えましょう!(硬派なゴジラマニアには怒られそうだけど)。攻撃でゴジラ・キングシーサーが倒れたにも関わらず、さらにメカゴジラがあらぬ方向に無駄にミサイルを撃ち込むのは、恐らく構図的にそこらへんが寂しかったから、そしてそれが中野演出!(勝手断言)。
ゴジラとの初戦で懲りたのか、とにかく出し惜しみなく武装全開、中国の旧正月祝いの爆竹状態のメカゴジラ。あ、そうだ、爆竹で思い出した。挨拶忘れてましたね。皆様、明けましておめでとうございます。ところで、怪獣のスーツというのは、軽量な物といっても数十キロはあります。そんな物を着た人間が、他の怪獣役にのしかかるというのは相当に危険な行為。しかし、このシーンで逃げ回るゴジラ・キングシーサーは結構なダンゴ状態。さらに加えて、スーツの中は視界が非常に悪く、爆発シーンの撮影では、中からは爆発位置がほとんど視認出来ないため非常にデリケートな演出・打ち合わせが必要と言われるのですが、このシーンではそんな繊細さが微塵も見られません。もしかすると、センチ単位の移動さえ決めた「殺陣」を演出した可能性も無い訳ではありませんが、映画全編を見てもそんな繊細な事をするように見えないので、ここはゴジラ・キングシーサーの中の人に「え~、本気で避けないと死ぬよ。でもセットから逃げたら俺が殺す」な指示が出ていたと想像するほうが面白いのでそうしとこう。先のコンビナートのシーンも含め、こんだけ火薬使たら、そら破壊用のビルを沢山準備する予算無いわなぁ。
火力では全く敵わないゴジラ、奥の手で自分の体を磁石に変化させてメカゴジラを捕まえる策を取ります。どこかの島で、雷に打たれる事により体を磁石化させる修行(?)シーンが劇中にあるのです。、、、、確か、ゴジラって一定以上の高圧電流に弱い、っていう設定が緩くあったよね。それでキングコングや自衛隊に追いつめられた事があるし。そんな電気嫌いのゴジラが地球の平和のために辛い修行を、、、(泣)。あんなにワルだった子が、みんなの為に自分を犠牲にして、、、立派になったねぇ。そうね、もう初登場から20年だもんね、ゴジラも大人になったのね。元ヤンキー・族の方が改心して先生になっちゃったりして、生徒のために東奔西走、な話を見聞きするたびに、私はこの時のゴジラを思い出さずにはおれないのです。エエ話や、、、、。
さぁ、メカゴジラ捕まえた! と、ここぞとばかりに嬉しげに飛び出して来るキングシーサー。お前今まで何してたんだ? ゴジラに適当に見せ場を譲って貰って、トドメはやっぱりゴジラ。メカゴジラの首へし折って決着! ちなみに、この翌年、この映画の直接の続編になる『メカゴジラの逆襲』が公開されます。それに登場するメカゴジラMk2は、ゴジラ対策として、首を折られても良いようにと、首にさらにもう一つ簡易の頭部を用意するという対抗策を準備。一見、スゴいようですが、そもそもゴジラの首を折られるのが前提というのが弱気にもほどがないか?
話の軸として存在するものの、実際登場するとロクに役に立たないキングシーサー。でも、このキングシーサーがこの映画の裏主役なのですよ。世の中、ゴジラやメカゴジラのような才能や容姿を持って生まれて、何度も華やかな舞台に立てる人間は一握りなのです。キングシーサーくらいの活躍でも人生上出来だと思いませんか? しかもヤバい時は舞台奥に引っ込んでいるという、引き際も見事。まぁ、引き際が見事すぎて、翌年の『メカゴジラの逆襲』のタイトルロールで流れる『ゴジラ対メカゴジラ』のダイジェストでは、キングシーサーはほぼ無かった事になってますが。キングシーサーには、一度目覚めて暴れると、またしばらく眠りについてしまうという設定があるそうなのです。どっちかというと次の年に目覚めたほうが役に立ったと思うけど。メカゴジラMk2は、護衛役にチタノザウルスを引き連れて暴れるんで、今度はゴジラが2体を相手にする事になり結構苦戦するんだよな。ただ、そんな状況で参戦すれば、今回より辛い目に合う事も確実なんで、そういう意味では、自分を知る、分をわきまえる事の大切さを教えてくれているのかも知れません、いやそうに違いない。原水爆の脅威や自然の大切さを訴えるのも大切ですが、こういう日常に直結する教訓も含んでいる、それがゴジラ映画、そして『ゴジラ対メカゴジラ』の素晴らしい所なのです、、、、、、、っていうか、そんなとこでも訴えとかんと只のバカ映画やがな。
ああ、気がつけば今回の文章、もうこんな長さに! 特撮自体の話(中野フラッシュとか、海ゴジ陸ゴジとか)や、本編の話・カッコ良いか悪いかが判らんところがオチャメな岸田森、何気に出演作の中でも一番ダンディで素敵な役なんじゃないか平田昭彦等等、まだまだ語りたい事は山ほどあるのに、そろそろこっちの体力・集中力が限界のようです。結局、今回も納得は出来なさそうですが、いずれ機会があればまた続きを、、、、、もういいですか?
さぁ、この記事読んで『ゴジラ対メカゴジラ』が
気になってきたアナタ!DVD買いましょう! 
中野監督のオーディオ・コメンタリーも素敵だし。
今年のお年玉、ツッコむならここだ!

『江南行』

2007年6月16日 / その他

『江南行』佐々木泉IMG_07.06.150001.jpg

『墨戯王べいふつ』の作者・佐々木泉さんの新刊。
呉の軍師・魯粛が主人公。
といっても、連載のほうでもまだ赤壁の戦いで、
周瑜がピンピンしてるので、軍師としての
活躍は描かれていません。
『演義』では、諸葛亮・周瑜・関羽に
良いようにあしらわれ、弄られキャラの印象が
強い魯粛ですが、最近では正史・史実からの
エピソードから、三国時代でも有数の大局観を持つ
軍師として評価が高まっていることも踏まえた上で、
さらに佐々木氏独自のキャラクター付けも加わり、
なかなか魅力的に描かれています。
派手な群雄の攻防の裏に隠れがちな、
しかし呉にとっては懸案事項だったはずの
山越に関するエピソード、
また赤壁戦前に反戦を主張したため、
どうも印象が悪い張昭にも、ちゃんと反戦の理由を
少しの台詞ですが説明させていたりと、
隅々まで登場人物への作者の想いがこめられています。
諸葛亮が、ちょっと線の細い人物として登場します。
が、当時まだ27歳で、それほど華々しい
功績も挙げていない訳ですから、こういう表現もアリかな、と。
いきなり威風堂々と呉に乗り込み、並みいる論客に
「だまらっしゃい!」と一喝する横光孔明も大好きですが。
前作もそうでしたが、佐々木泉さんは少ないコマ、短い台詞に
その人物の性格を背負わせるのが非常に上手いです。
特に、三国志のような、大勢のキャラクターが入り乱れる物語では、
1人の人物にさける分量はどうしても減る訳で、余計にその技量が
活きているように思います。
甘寧なんて、ほとんど活躍してないのに、もう完全に
キャラクター出来上がってるし。濡須・百人夜襲の
件なんか期待しちゃうけど、作者さんのコメントを読むと、
そこまで作品の時間が進む事は無さそうですね。
北宋・徽宗萌えの方は『墨戯王べいふつ』も是非是非!

京都・トカゲ・嘉禾

2007年6月9日 / その他

7日、京都大学・疋田努先生の研究室にお邪魔して来ました。
疋田先生は『爬虫類の進化』の著者で、
最近では『フューチャー・イズ・ワイルド 完全図解』
『新恐竜』の日本訳監修等。
ちなみに、このブログでも度々ご登場頂いている
倉谷滋先生は疋田先生の後輩で、お知り合いでもあります。
疋田先生と私が知り合った経緯は、こちらを参照。
「機会があれば、研究室にお越し下さい」
と言われたのを真に受けて、図々しくお邪魔して
しまったのです。
さて、研究室に到着、ご挨拶等して
室内を見回すと、、、、、当たり前だけど
あるわあるわトカゲのアルコール浸けが
あっちにもこっちにも。
私はあまり詳しく無いけど、好きな奴が見たら
堪らんのだろ~な~。きっとスンゴイ個体も
あるに違いない。
話はトビトカゲの生態と採取の方法から始まり、
トカゲ採取のために、様々な国の、またその中の
ハンパない地域を訪れた時のエピソード等、
どれも抜群に面白い話ばかり。
午後4時半に研究室に着き、気がつくと
午後10時なのでした。
そして、最後に辿り着いた話題が
「ゴールデン・ハーベストのマークが流れると、燃えるよね!」
ダン・ドン・ダン・ドン、パパパパ~、って奴ですよね。
 アレは、、、キますね!」
「良いよねぇ~!」
もちろん、今後の恐竜・古生物造形の上で
大変参考になる話も伺う事が出来ました。
トビトカゲにちょっとハマりそう。
ハマって何が出来るかわかんないけど。
●この日の失敗
私「で、ジェット・リーがですね、、」
先生「あぁ、ジェット・リーって呼ぶ世代なんだね~」
、、、、、しまった! 
ミスです、うっかりです、間違えました! 
もちろん「李連杰」です。
あの部分、巻き戻しでもう一回やり直させてくれないかな~。

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