■丹波竜化石工房・恐竜ワークショップ 11月7日

2015年11月13日 / 恐竜ワークショップ, イベント・教室・講演

11月7日
丹波竜化石工房・ちーたんの館にて恐竜ワークショップ講師を
大野理恵さん(大阪市立大学・大学院)と一緒に担当しました。

午前中は、当社オリジナルのタンバティタニス(丹波竜)骨格シールを使った
骨格組立ワークショップ。
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脊椎に肋骨を並べている所。

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膝の曲がる方向を解説中。
事前に説明が無いと、意外に間違える(逆方向に曲げてしまう)事も多いポイント。

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午後は恐竜フィギュア塗装。
ブラキオサウルスのフィギュアをタンバティタニスに見立てて塗装。
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今回は塗装前の色作りに拘る参加者さんが多かった感じです。


午前午後両方を受けると、骨格復元〜生体復元まで一応体験出来る事になります。
全身骨格に肉付けワークショップの竜脚類版もやりたいのですが、
そこそこの価格帯で、かつ教材として私が納得出来るクオリティのものが
見つからないのです。良い物が有れば、是非竜脚類復元ワークショップセットとして
新しいプログラムを作ってみたいところです。

■ペロー自然科学博物館&ダラス自然史博物館

2015年11月9日 / SVP2015・ダラス

2015年10月にアメリカ・ダラスにて開催された

SVP・古脊椎動物学会に参加の折に見学したペロー自然科学博物館の紹介です。

 

まずダラス自然史博物館から。

展示はペロー自然科学博物館に移動したため閉館になっていますが、

事務所や収蔵庫、化石クリーニング室等、一部機能ははまだ使われています。

今回は平山廉先生(早稲田大学)の標本調査にご一緒させて頂くという形で

こちらも見学出来ました。



博物館前のコロンビアマンモス。

強度の関係で脚は太めですが、頭部や鼻の形状等、造形も復元も丁寧に

作られているのが判ります。

 

恐竜博物館.ダス.1
館内に残っていた展示の一つ。白亜紀の大型ワニ、デイノスクス(フォボスクス)

少し前までデイノスクスと言えば、このダラスの頭骨展示でした。

現在は頭骨の復元が変わったので、この頭骨は旧復元という事になります。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.3
これも残されていた展示の1つ、エダフォサウルス。発見部位と補修・復元された

部分がはっきりと分けられている、見事な骨格。

これがここに残っているのは勿体無いような。

ディメトロドンやエダフォサウルスは肘や膝関節のつながりが資料や

レプリカでは 今ひとつ判らないのですが、この標本はその辺りの保存が

非常に良いように見えたので、画像しっかり撮れて嬉しい。

しかもディメよりエダフォのほうがレアですし。

 

博物館内は、かなり展示物は撤去されて寂しくなっていましたが、

管理はキッチリされていて掃除も行き渡り、展示物も綺麗に維持されていました。

 

・・・・

ここからはペロー自然科学博物館。

恐竜博物館.ダラス.ペロー.3
大統領候補選にも出馬したロス・ペロー氏一族の寄付・

約40億円を元に建てられたそうです。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.10
入口・チケット売り場のマラウィサウルス

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.7

恐竜博物館.ダラス.ペロー.9
北米白亜紀末期の大型竜脚類・アラモサウルス。

流石に横のティラノサウルスが小さく見えます。

 

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アラモサウルス・頸椎(首の骨)。

こういうのを目の前に、研究者の方から解説して貰えるのも

学会ならでは。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.4
テノントサウルス&ヒプシロフォドン。

テノントサウルスが大型化したヒプシロフォドンの仲という事での

その比較の展示。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.5.
パキリノサウルス

個人的には、パキリノサウルスの全身骨格を見るのが結構久しぶり(10年以上ぶりかな?)で、

見れて嬉しかったものの一つ。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.2
ナヌークサウルス頭骨。 アラスカから発見されたティラノサウルス類で、

「北極クマトカゲ」が学名の由来。 白い部分は模型、黒い部分が実際に化石が見つかっている部分。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.8
トロオドン復元骨格。トロオドンの立体骨格展示は

かなり珍しいです。

これもアラスカから発見された恐竜で、 もっと低緯度から発見されるトロオドンよりも体が大きいのだとか。

 

 

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.12
恐竜博物館.ダラス.ペロー.1
個人的にここの裏目玉のモササウルス類の進化展示。

ダラサウルス、テシサウルス、プラテカルプスティロサウルスの復元骨格が並びます。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.16jpg
ショップで見つけた品々。 一部(?)ではお馴染みの恐竜ライトセーバー。

 

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.15
こちらも私が企画の恐竜トークイベント等で お馴染み&微妙に好評なアレシリーズ。これは全種買いました。

 

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.13
先日の恐竜女子会で これを着けて来られた参加者さんが居られましたね。

 

恐竜博物館.ダラス.ペロー.14


カメのヌイグルミ。 リアルさと可愛さが良い具合に両立しているかと。
購入しなかったんですが、ちょっと惜しかった気も。

 

 

 

恐竜・古生物展示は北米の博物館としては中規模かな?、という感じですが、
モササウルス類の進化、極地(北極圏)の恐竜等、研究テーマに沿った展示が特徴的でした。
また徒歩で10分ほどの所にダラス世界水族館も。こちらも街中にあるとは思えない
しっかりとした水族館で、博物館と水族館を合わせれば相当なボリュームになります。
ダラス訪問の際には、是非セットで!


これまで訪れた海外の博物館については、
サイト「世界の恐竜博物館見聞記」に纏めています。

「第3回・海外自然史系施設見学情報交換会」

2015年11月2日 / NHFM, イベント・教室・講演

10月31日、「NHFM 第3回・海外自然史系施設見学情報交換会」を開催。

今回は古生物学者・渡部真人先生(大阪市立大学)をゲストに

「ロシア・モンゴル 恐竜博物館見聞記」のタイトルで講演をして頂きました。

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開催日がハロウィンという事で、

ちょっと恐竜っぽく見える帽子を

自前で持って来て下さった渡部先生。

 



モスクワ・オルロフ古生物学博物館の建物・装飾の見事さに特に興味が集まったようです。

ナレッジサロンの落ち着いた雰囲気も良く、その後も引き続きサロンで 懇親会となりました。

渡部先生のトークの面白さは鉄板です(笑)。 明かされる木製恐竜頭骨の謎、狼・サソリより

恐ろしいモンゴルの獣達、 収蔵庫に掛かる虹、そして「恐龍娘」、等等、

まず他では聴く事は出来ないお話満載でした(各内容の詳細は秘密)。

モスクワには以前から行きたいとは思っているのですが、今回の渡部先生の お話を聞くと

一人旅で行けるような、行けないような微妙な感じ(笑) 

いっそ渡部先生ガイドでの見学ツアーを組んでしまいたいところです。

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■SVP・古脊椎動物学会2015 in ダラス その2

2015年10月31日 / SVP2015・ダラス, SVP・古脊椎動物学会

 

 

前回からの続きです。

 

学会3日目の夜恒例のオークション。

まず、サイレントオークションから。



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参加者が持ち寄った出品物が並べられ、それぞれに添えられた

用紙に希望額を書き込み、制限時間内の最後に一番高い値段を

入れた人が購入。売り上げは学会への寄付になります。

 

今回、幾つか入札してみたのですが、どれも負けてしまいました。





その内の一つ、プロトケラトプスヌイグルミ。

プロトケラトプスのヌイグルミなんて珍しい上に、

なかなか良い形なので欲しかったのですが、競り落とす気満々の方が居られ、

これはとても勝てないな、と。

 



こちらも競り負けてしまったもの。レトロな恐竜・古生物トイのセット。

 



私も自分が原型を担当した商品を幾つか出品。



定価を結構上回る値段で落とされていたので、 少しは学会への寄付に貢献出来たかと。

 

次はライブオークション。 毎回、オークショニアの皆さん(研究者や業界関係者)が

コスプレをするのですが、今回はやはりの「ジュラシックワールド&パーク」

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ライブオークションに掛けられた物(一部)

出展業者さんの出品物。角竜頭骨レプリカ。

 

 

 

 


白亜紀の巨大ワニ・デイノスクス頭骨レプリカ。 数年前に発表された 新復元版

 



エンテロドン(の仲間?)のヌイグルミ。 市販品ではなく、手作り一品もの。

 

 

最終日の夜は、ディナー&各賞の授賞式。

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平山廉さんのご好意で、各国の化石カメ研究者さんのテーブルに 入れて頂きました。

といっても、2012年のドイツでの化石カメ学会の折に 顔見知りの方、

また私の模型が展示に使われているウプサラ大学の方も居られたり。

 

 

私が平山さんにアドバイスを頂きながら製作しているアノマロケリスも持参。 CRNa3LjUwAA8ho5.jpg_medium
良い話のネタになってくれたようです。

 

学会最後は深夜までの打ち上げパーティ。



ダンスフロアも毎回恒例。

 

翌日はもう1日もダラスに滞在、ペロー自然科学博物館を再見学。

その様子はまた後日。

 

今回でSVP参加は10回目。慣れた部分もあれば、相変わらず緊張する場面も

多くあります。未だに初日くらいまでは英語での会話に抵抗があり、知り合いに声を

かけるのも結構度胸がいります(笑)。 そんな時に、向うから声を掛けて貰えるのは

嬉しいですし、流石に10回目ともなるとそんな機会も増えて来ました。

また今回も日本人参加者さん、特に同室で宿泊だった平山廉さん(早稲田大学)、
鍔本さん(愛媛大学)にはお世話になりました。

その日の発表について、一日のスケジュールも終わり、

部屋に戻って就寝までの間にアレコレお話や解説を聴く事が出来るのは、

何とも贅沢な毎日でした。

来年のソルトレイク開催も参加出来れば良いな、と思っています。

■11月7日・丹波竜化石工房・恐竜ワークショップのお知らせ

2015年10月28日 / お知らせ

 

11月7日・丹波竜化石工房にて

恐竜ワークショップ開催です。申し込み等はこちら

今回は午前は丹波竜・タンバティタニスの骨格シールを使った

骨格復元、午後は恐竜フィギュア塗装となります。

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■SVP・古脊椎動物学会2015 in ダラス その1

2015年10月22日 / SVP2015・ダラス

10月14〜17日にアメリカ・ダラスにて開催のSVP・古脊椎動物学会2015年会に 参加してきました。

会場のホテル、ハイアット・リージェンシー・ダラス。

学会前日は、午後からは平山廉さん(早稲田大学)の標本調査に同行にて ダラス自然史博物館に。ダラス自然史博物館は、展示はペロー自然科学博物館に 移行したようで、現在は閉鎖されていますが、収蔵庫や化石クリーニング等は まだ使われていて、今回は研究者と一緒という事で入る事が出来ました。 てっきりペロー自然科学博に行くものと思っていたので、嬉しい誤算です。


ダラス自然史博前のコロンビアマンモス像と。 博物館内の展示物は一部を残して撤収されていましたが、それでも幾つか本やサイトで以前見た有名な展示を見る事が出来ました。


この日の夜は学会特別講演。講演者は「ゴジラとアメリカの半世紀」の著者・ウィリアム M ツツイ氏。著書で氏が「シャワーを浴びながらテーマ曲を口ずさんでいた」とあったジェットジャガーTシャツで参加。著書の日本語版にサインと記念撮影をして頂けました。

ツツイ氏のゴジラ映画への愛情と、研究者ならではの客観的な分析(&的確なツッコミ)の

組み合わせが絶妙で、とても楽しい講演でした。


SVP は今回で参加10回目。参加当初は恐竜・古生物の事はほとんど英語で話せない私を助けてくれたのがゴジラ話でしたが、10年経って、まさかゴジラが題材の 講演をSVPで聴き、そしてジェットジャガーに助けられるとは!・・・・強いぞジェットジャガー♪(しみじみ・・・・)。



翌日からは学会本番。4日間に渡り、口頭発表は約200弱、 ポスター発表は約500の発表が行われます。


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学会の出展ブース会場。展示業者やレプリカ製作業者、専門書&入門書の中古書店、グッズ販売、アーティストの出展等等。



Triebold Paleontology社。ここの骨格レプリカは日本でも多数展示されています。

角竜は先日公表された愛称”Ava”。




これは別業者さんの去年発表されたリストロナクスの頭骨レプリカ。

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途中、空いた時間を見つけてダラス世界水族館へ。町中にあるとは思えない充実度。学会会場でも「水族館、行った?」という会話を何度も聞きました。画像の大型水槽、中央奥にいるのはマナティ。

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学会初日の夜は恒例のウェルカム・レセプション。学会会場の近くに博物館がある場合は、そこが会場になる事が多いです。今回はペロー自然科学博物館が会 場。展示を見ながら食事&お酒、勿論回りは研究者や同業者ばかりなので、展示を見ながらアレコレお話が出来ます。これも学会参加の大きな楽しみの1つ。

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会場には恐竜・古生物イラストレータや造形師等の作家も多く参加しています。 その中の一人、ウィリアム・スタウトさんと再会。自家製本のスケッチ集を2冊も、 サイン入りで頂いてしまいました。

スタウトさんの著書。

      次回に続きます。

福井県立恐竜博物館・特別展「南アジアの恐竜時代」

2015年10月8日 / 博物館・特別展見学

福井県立恐竜博物館・特別展「南アジアの恐竜時代」を見学。

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プウィアンゴサウルス復元骨格。
日本初公開。
私はタイの学会の時に1度、見ています。
前後肢の足先の復元はちょっと古い感じですね。
「雷竜!」という感じはキライでは無いですが(笑)
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ジンシャノサウルス。
見事な保存状態&クリーニングの頭骨。

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イクチオベナトール。
背中の突起は確かに奇妙な形です。

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タイ産イグアノドン類復元骨格。
複数個体の部分化石からの復元。
組立自体は、今回の特別展の全身骨格の中でも
一番綺麗かと思います。肩周りとかも最新復元な感じです。

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テリジノサウルス類・復元骨格。
部分化石からの復元ですが、テリジノサウルス類の骨格としては
かなりしっかり復元されている印象。
図録の画像とポーズが違うので、
組み直したのかも知れません。
こちらの組立のほうが断然良いです。

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アンキロサウルス類骨格。
発見された実物化石を使った展示。
やはり実物化石は存在感があります。
まだ学名のついていない研究中の標本が
これだけ見られるのは貴重な機会かと。
また、部分化石にも実物展示が多くあり、
そちらも見応え十分でした。

体のふしぎ・トラ編3号&ウマ編3号

2015年10月5日 / お知らせ

「体のふしぎ」 恐竜・動物編の付属解説本の制作に
記事制作・監修の先生方とのやりとり、イラスト手配等で
協力作業をしています。
恐竜編は4号、動物編は3号揃える事で模型が完成します。
トラ編3号とウマ編3号は、それぞれの進化が中心の内容。

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トラ編3号・付属解説本より。

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ウマ編3・付属解説本より。
それぞれの古生物イラストは、絶滅哺乳類、特に大型ネコ科の
イラストで著名なマウリシオ・アントン氏の作品です。
アントン氏とは、2013年のロサンゼルスのSVPでお会いして以来、
何か一緒に仕事が出来る機会があれば、と思っていました。
アントン氏の作品は、研究者による監修済みですし、
またご本人も相当に勉強されて描かれているので、
今回の付属解説本でも監修の先生に安心して提示出来るのが
私としても心強いものでした。
それぞれ3号の進化&絶滅種の記事だけでなく、
1号2号の現生種の解説についても、これだけ纏まった内容は
一般書ではなかなか無いかと思います。

「体のふしぎ」 ステゴサウルス編&ワニ編

2015年9月30日 / 書籍・商品原型・グッズ

付属解説本製作をお手伝いしている
「体のふしぎ」恐竜・動物編のステゴサウルス編・第1号が発売になりました。

ステゴサウルス編全4号揃えると模型が完成します。
解説本監修はステゴサウルス類研究の
林昭次先生(大阪市立自然史博物館)です。
解説本のイラストのメインは、これまでの恐竜編と同じく
柏崎義明さんですが、私の模型作品や山本浩司さん
のイラストも掲載されています。山本さんは瑞浪市化石博物館の
デスモスチルス復元模型や化石種クジラのイラストを担当。
サイト「Extinct Creatures」にもイラストを提供して貰っています。
また、ワニ編・第3号も発売です。

ワニ編は全3号で模型が完成します。
付属解説本は化石種ワニがメイン。解説本監修は
飯島正也さん(北海道大学理学院)。
「ワニの進化」(P4~5)のプロトスクス・デイノスクスのイラストも
山本浩司さんです。

「第3回・海外自然史系施設見学情報交換会」のお知らせ

2015年9月28日 / その他

「第3回・海外自然史系施設見学情報交換会」のお知らせ
次回は10月31日(土)大阪・梅田にて開催。
古生物学者・渡部真人先生をゲストにロシア・モンゴルの博物館の
恐竜・古生物展示のお話をして頂く予定です。

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会場へのアクセス、申し込み等はこちらから。

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