■2016年1〜2月のワークショップ等のお知らせ

2016年1月4日 / お知らせ

●1月16日(土曜日)
丹波竜化石工房にて恐竜ワークショップ。申込等はこちら

●1月24日(日曜日) 
寝屋川市中央図書館研修室にて「恐竜の骨格復元体験をしよう!」。
丹波竜・タンバティタニス骨格シールを使用したワークショップです。
申込等はこちら

また1月29−30日の日本古生物学会(京都大学)に参加・出展致します。
宜しくお願い致します。

■きしわだ恐竜教室&メランジェゼミ

2015年12月30日 / イベント・教室・講演

12月19日
きしわだ自然資料館にて今年最後の恐竜教室。

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大阪市立大学・恐竜愛好会会員さんによるレクチャー。

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頭骨から描く恐竜復元画。

その後は恐竜フィギュア塗装という、きしわだ恐竜教室としては
お馴染みの内容ですが、年に2〜3回のペースで開催しているため、
それぞれの都合に合わせたタイミングで参加出来ます&抽選で外れても
次回がありますし、また同じ内容でも再度参加して下さる方もおられます。



12月20日
きしわだ自然資料館で開催の第14回メランジェゼミ。恒例の研究発表会です。

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西岡佑一郎さん(大阪大学総合学術博物館)による発表の様子。
私はここ数年、日程が合わず参加出来ていなかったのですが、
今回は久々に参加、発表もする事が出来ました。
自然史分野全般の発表を纏めて聴けるのが良い集まりです。
今回の発表では、昆虫の色・模様に関する発表が
自分の作品制作にも参考になりそうで特に興味深いものでした。

■作品展示 at 名古屋市科学館

2015年12月24日 / 作品展示

2015年12月23日から名古屋市立科学博物館で開催の
「ポケモン研究所」にて、私の作品が4点展示されています。
展示の様子が名古屋市立科学館の学芸員さんから送られて来ました。
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「ポケモン研究所」の次の特別展である「恐竜・化石研究所」の
予告も兼ねて、という事になっています。
恐竜・古生物関連の展示としてだけでなく、
こういう他分野での企画で展示して貰える事は、
普段あまり恐竜・古生物復元模型と接点のない方にも
見て貰える機会になるので嬉しいですね。

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■恐竜・古生物骨格復元模型制作企画

2015年12月18日 / 造形・イラスト作品

ACTOWの恐竜・古生物骨格復元模型制作企画として
デスモスチルスとイグアノドンを製作。
研究者の監修の元、恐竜・古生物に造詣の深い作家により
骨格を3DCGにて製作、それを3Dプリンターで打ち出す、という手法です。

企画その1 デスモスチルス
全長約20cm

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CG製作は荻野慎諧さん。
荻野さん自身も古生物学者なので、古脊椎動物として復元の難しさで
知られる束柱類・デスモスチルスをお願いしました。
監修は「デスモスチルスの復元」「恐竜の骨をよむ 」等の著者で、
古脊椎動物復元そして束柱類の権威でもある犬塚則久先生
パーツはほぼ実物通り、バラバラで製作、それを金属線で組み立ててあるので、
関節の角度の調整等の検討がし易くなっています。
また組立前状態で再出力(3Dプリントアウト)する事も
可能ですし、サイズを変更する事も出来ます。


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CG製作最初の段階。

デスモ2

途中段階。
組立の姿勢だけでなく、各骨のバランス、形状も
かなり変更されています。完成までには更にここから多くの修正が入りました。
監修作業での荻野&犬塚両氏のメールのやりとりがまた圧巻。
研究者同士が故の容赦ない専門用語と修正指示の応酬。
あの修正指示を理解&対応出来るのは古生物学者の荻野さんだからこそ。


企画その2 イグアノドン(旧復元)
頭高 26cm
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3DCGデータ製作は台湾の許書毓さん。
監修は渡部真人先生(大阪市立大学)。
許さんの骨格CGは学研の図鑑「LIVE 恐竜」のARアプリにも採用されています。
今回のイグアノドン製作では、監修チェックは一発で通ったにも関わらず
「もっと細部まで作りたい」と追加資料を希望して、
自主的に精度を上げたという拘り。

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旧復元とはいえ、関節の仕方、ポーズの自然さに抜かり無し。
指のゆるいカーブとかたまりません。
私は資料提供しただけで、その後細かい指示は出していません
(というか、出す必要がなかった)。


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こちらは元になった3DCG。
なぜ旧復元かというと、恐竜復元の歴史を説明する教材として、
というのが第一ですが、ベルギーで見た旧復元イグアノドン展示
素晴らしかった、という個人的な想いも入っています。
もちろん、今回のCG上で新復元に組み直し、それをプリントアウトすれば
新復元骨格模型も製作出来る訳です。

CGを担当してもらった2人は、古生物学者である荻野さんは勿論、
許さんも研究者のチェックに十分対応出来る知識と経験、また普段からの
「学術的な復元」を意識した作品制作の積み重ねがあるため、
予想以上に作業はスムーズに進みました。
逆に言えば、それだけの知識や興味が無ければ、例え良い資料があったとしても
なかなか今回のようなクオリティのものは製作出来ないかと思います。
今後も、こうした研究者と作家の良い組み合わせによる作品制作は
機会があればまた取り組みたいと考えています。


日本を代表する古生物の一つであり、また日本で古脊椎動物の復元を学ぶ時に
避けては通れないデスモスチルス、そして恐竜復元の歴史において重要な位置にある
イグアノドン旧復元の、恐らく世界で他に無いレベルで再現した縮尺骨格模型が
手元にある、というのは、古生物復元に関わる者として嬉しい&贅沢な事です。

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■第三回・たんば恐竜塾

2015年12月16日 / イベント・教室・講演

12月5・6日の2日間に開催された「第3回・たんば恐竜塾」の様子です。

今回は11人の参加があり、リピーターと新規の方が約半々、

男女比率も約半々となりました。



12月5日

丹波竜化石工房・ちーたんの館にて開会式。

丹波市恐竜・観光振興課の方の挨拶から始まりました。

 

 

 


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今回の特別講師・田中康平さんとのやりとりも。

こうした場面は、恐竜塾ならではです。

 

 



丹波竜発掘現場を見学。皆さんが立っている真下が

丹波竜の発掘地になります。ここでも村上さんによる解説がありました。

発見現場で、その発見者の村上さんによる解説は臨場感があります。

 


発掘体験会場。丹波竜が発見された地層の岩を割り、化石を探します。

今年はついに恐竜塾参加者の中から化石を発見された方が出ました。



今年3月に新設された丹波竜の里公園


実物大の丹波竜・タンバティタニスの模型が設置されています。





丹波竜化石工房に戻り、特別講師・田中康平さん(カルガリー大学博士課程)による

最新恐竜レクチャー。田中さんは丹波で発見された恐竜の卵化石を研究されています。

丹波・篠山層群の恐竜卵化石については翌日の「丹波竜フェスタ」でじっくりお話されるという事で、

こちらではこれまでの田中さんの研究についてお話して頂きました。

 


夜は宿泊先の丹波悠々の森のレストランにて夕食・懇親会。




女性陣による田中康平さんのお見送り。

 




 

翌日6日は朝食の後、「丹波竜フェスタ」の会場の

春日文化センターに移動。会場に着いてみると、

最前列とその後ろが恐竜塾参加者用に確保しており、

思わぬ配慮に驚きました。

午前中の記念講演が終わった時点で恐竜塾の日程は終了。

「丹波竜フェスタ」への引き続きの参加は各自任意としましたが、

午後のパネルディスカッションにも塾参加者全員が参加されていました。

 

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会場で展示されていた、古生物学者・荻野さん製作の

恐竜骨格模型。3DCGで製作したデータを3Dプリンターで出力、組み立てたもの。

 

今回の恐竜塾は、「丹波竜フェスタ」との連携での開催という

初の試みでもありましたが、その「丹波竜フェスタ」で講演される

田中康平さんが初日に特別講師として参加して下さるという、連携開催ならではの

内容となりました。

丹波市は丹波竜化石工房の展示の更新や、発掘地の整備等、常に新しい事が

企画されているので、それも毎年の恐竜塾が開催出来る要因の一つですし、

リピーターの参加の多さにも繋がっているかと思います。

その新しい企画の継続も、発掘・研究が継続されていればこそ。

今回の「丹波竜フェスタ」でも、小林快次先生(北海道大学総合博物館)、

フィリップ・カリー先生(アルバータ大学)も揃って、丹波・及び篠山の

篠山層群が日本有数の恐竜化石の産地であり、発掘をすればするだけの

結果が出せる有望な場所である事を強調しておられました。

また今後の恐竜塾でも、新しい発掘・研究成果がじっくり味わえるような

機会にして行ければと思っています。

 

■「冬のきしわだ恐竜教室子どもの部2015」のお知らせ

2015年12月4日 / お知らせ

 

2015年12月19日(土曜日)、きしわだ自然資料館にて

恒例の「きしわだ恐竜教室・子どもの部」開催です。

日時、申し込み方法等はこちら

今回の内容は、きしわだ自然資料館で私が担当している

教室の内容としては一番スタンダードなものです。

 

また、その翌日12月20日には、同じきしわだ自然資料館にて

ミニ実習「ちっちゃな野生動物の化石をさがそう」

第14回メランジェゼミ も開催です。

■恐竜復元模型制作ワークショップ at 瑞浪市化石博物館

2015年12月4日 / 恐竜ワークショップ, イベント・教室・講演

 

 

11月29日

瑞浪市化石博物館にて開催の 「恐竜の模型を作ろう(応用編)」

講師を担当しました。 メインの講師は私ですが、休暇を利用して研究者さんが

見学に来て下さっていたので、 模型制作の前に化石発掘についての

お話を少しして頂きました。
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今回の内容はティラノサウルス骨格模型に粘土で肉付け。

右半面のみに肉付けを行い、左半面は完成後も

骨格が残り、肉付け前後を比較出来るようにします

私が作った作例

応用編という事で、資料も本格的なものを用意し、

また筋肉の研究等、論文の内容も紹介したりと

敢えてお話の難易度も上げてみました。

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2時間30分という長さにも係らず、皆さんしっかり集中して

作業をして下さった御陰で、色塗りまでする時間の余裕も。

という事で、色を塗りたい人、粘土での作業を続けたい人、

それぞれ自分の判断で時間いっぱい作業して貰いました。
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上手に作る事が一番の目的ではなく、 しっかり資料を見る事、

物事の基本を何となくで良いので意識する事、

難しい事に挑戦する事が面白い事でもある事、等を

少しでも経験してくれれば、と思って作ったプログラムです。

参加者のアンケートにも「難しいけど面白かった」という感想が

多く見られたのは嬉しかったです。

また、今回は対称年齢を

「小学4年生以上、もしくは以前の恐竜の模型を作ろう入門編参加者」

という事にしてみました。入門編参加済なら小学低学年でも参加可能なのですが、

予想以上に低学年の子ども達もしっかり2時間30分、集中して作業し 作品を

完成させていました。 この入門編・応用編の組み合わせ開催は、

機会があれば他でもやってみたいですね。

■「生命大躍進展」見学会&古生物トーク食事会in名古屋

2015年12月2日 / イベント・教室・講演, 博物館・特別展見学

11月28日

名古屋市立科学館で開催の「生命大躍進展」(<東京開催の様子)にて見学オフ会。

10名以上の参加者さんにベテランから若手まで古生物研究者さんが4人加わるという、

なかなか贅沢な企画。

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研究者も皆さん絶賛のバージェス頁岩コレクションから皆さんなかなか動けず。

そりゃ研究者によるアレだけ濃い生解説付きならそうなります。

おまけに研究者同士がアレコレ目の前で議論も始める訳ですし。

このままでは時間内に魚類展示にすら辿り着けないのでは、

今日我々は大躍進出来ないのでは、と危惧しましたが、

「生命史全般で見たら、ここ(バージェス)でも十分大躍進とも言えるのでは?」

という意見が出て、妙に納得。結局は、ちゃんと最後まで展示は見学出来ました。

 


その夜は、恒例?のビストロ・ラブレでの夕食会

企画者の瑞浪市化石博物館・安藤さんが誕生日という事で、


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瑞浪市のキャラクター、そして安藤さんがその仕掛人でもある

瑞浪Mioのデコレーションケーキ!

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キャンドルの火を消す安藤さん。


特別展見学とラブレでの食事会、という企画は
回を重ねるごとに「熱心な古生物ファンの集まり」というより
古生物への興味を中心にしているものの、興味の幅はいろいろな
フワッとした集まりになってきていて、個人的にはそれがこの集まりの
一番の魅力になっていると思います。
それもホストの安藤さんの人柄と、夕食会会場のラブレの料理と雰囲気が
そうさせているんだろうな、と。


■新作・パラサウロロフス

2015年12月1日 / 造形・イラスト作品

恐竜.模型.フィギュア.パラサウロロフス.Parasaurolophus3

 

 

 

新作・パラサウロロフスを

ギャラリーサイトに更新しました>こちら

好きな恐竜の1つなのですが、大きいサイズでは

今まできちんと造った事の無かった恐竜でもあります。

子供の化石も良い物が報告されているので、

メスと子供も揃えてみたいです。

■化石研究会・例会 at カイギュウランドたかさと

2015年11月18日 / 化石研究会, 博物館・特別展見学, 学会

11月14−15日 福島県喜多方市高郷町の「カイギュウランドたかさと」で開催の

化石研究会・例会に参加しました。 「カイギュウランドたかさと」は、廃校になった小学校を改装した施設。

高郷町で発見されたアイヅタカサトカイギュウをはじめ、クジラ類など地元で 見つかった化石が展示されています。 th_DSCN0106


入口の1/2スケール・ステラーカイギュウ。 th_DSCN0066


古脊椎動物の復元の研究で著名な犬塚則久先生による講演。





ほぼ地元の化石だけで構成された展示。「純度が高い」雰囲気が良いです。 またカイギュウに関する解説の充実度には驚きました。 私は今まで沼田町化石館長岡市立科学博物館のカイギュウ展示用模型を製作しているので、 この情報量の濃さが判ります。小学校だった建物を利用しているので カイギュウ、クジラ等、それぞれのテーマが1クラス分の面積に纏められている というコンパクトさも良いのかも知れません。
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1日目夜は、ふれあいランド高郷にて懇親会&温泉。





2日目もシンポジウム講演、そして高郷の化石の発掘・研究に尽力されている 小林昭二氏(会津化石研究グループ)による展示&標本解説と続きました。 th_DSCN0088


見事な保存状態のアイヅタカサトカイギュウ頭骨。 そもそも国内ではカイギュウの頭骨化石の発見が非常に少なく、 これだけの状態の良さの頭骨となると、この標本を含め2例しかないとか。 th_DSCN0075


化石研開催に合わせ、地元の子供さん・学生さんの作品も展示されていました。 th_DSCN0076


フォルムがしっかり綺麗に作られています。 th_DSCN0077


この施設と地元の化石を学習の教材として非常に 上手く、積極的に使っている、という印象があります。 このイベントプログラムを見ても、施設の規模を考えると 回数・内容のバリエーション共にかなりの充実度ではないかと。 2日目午後は化石発掘の見学もありましたが、 私は都合でそちらには参加せずに高郷を後にしました。 その日は雨空でしたが、発掘地見学の数時間だけ雨が止んでいたそうです。 高郷は今回初めてでしたが、これまで発見された化石の予想以上の 見事さに驚き、そしてその化石と元小学校という建物を活かした展示と 活動に学ぶ事が多い場所でした。 化石研も会員・非会員双方で参加者も多く、講演・懇親会等 賑やかな集まりになりました。 th_DSCN0109


そして、この化石研の機会を利用させて頂き、 ちょっとした企ても。その件はまた後日。

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