カテゴリー「海外」の記事

ホルツマーデン・その2

2012年6月11日 / カメ進化シンポジウム・2012, 学会, 2012年 ベルギー・ドイツ

ハウフ博物館を満喫、もういろいろ満腹・満足と外にでると、
道を挟んで向かい側にもう一つ博物館の看板が。

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入り口のプラテオサウルス。
シュトゥットガルトのレーヴェントール博物館の前に
設置されている物と同じ物のような。
改めて見ると、なかなか良い顔してます。

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流石に前回紹介のハウフ博物館ほどの規模、洗練された施設では無いですが、
展示物は良い物があります。

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大型魚竜の頭骨。後ろの実物大模型でその大きさを実感。
ちょっと気持ち悪い位の大きさ。
で、こちらの博物館の売り(?)は、
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裏が化石発掘場なのです。ハンマーも貸してくれます。

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でも、ハンマーをふるうまでも無く、数分も探せば
これくらいのものが見つかります。
勝負はアンモナイトを見つける、ではなく、如何に良い状態のものを
見つけるか。
欲張りだすと大変&荷物が重くなるので、
小さいものを幾つかだけ持って帰って来ました。
・・・・
夕方前にテュービンゲンに戻り、夕食まで時間があるので
ホーエンテュービンゲン城へ。城内が考古学博物館になっているのです。

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博物館入り口
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・・・・
夕食はシンポジウム参加の皆さんと合流。

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ドイツ編続く
・・・・
次回
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リトグラフかつリトグラフィカな場所へ!
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ホルツマーデン・その1 ハウフ博物館

2012年6月9日 / カメ進化シンポジウム・2012, 学会, 2012年 ベルギー・ドイツ

テュービンゲン大学が会場のカメ進化シンポジウムは、
6月2,3日の2日間が発表日。

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シンポジウムの休憩時間は単弓類部屋でコーヒー&お菓子。 
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シンポジウム1日目の夕食は、参加者全員でレストランへ。
6月3日
今回の旅行計画中にその旨、去年もお世話になった
マークスさんに連絡した所、
「車出すから、ホルツマーデンに行こう!」と。
ホルツマーデンと言えば、ゾルンホーフェン、メッセル、
ブンデンバッハ等と並ぶドイツ国内はもちろん、
世界でも有数の化石産地。
シュトゥットガルトテュービンゲンの素晴らしい標本も
その多くはホルツマーデン産。
実は、ホルツマーデンは前回も今回も是非とも行きたかったのですが、
スケジュール的に&自力では難しいかな、と諦めていたのです。
そんな所になんと素晴らしい提案!
シンポジウムに来ておいて発表を聞かない、というのは
不真面目極まりない感もありますが、
そんな御馳走ぶら下げられたら、もう仕方無いやん!

朝、マークスさんと合流。
いやぁ、こんなに直ぐに再会する事になるとは。
でも、ネットで連絡取り合っていたので、特別な久々感も無かったり。
アウトバーンに乗ると、巡航速度120km。
といっても、周りも同じ速度で走ってますし、
カーブも少なく、眺めも良いので逆にのんびり感さえ。
あ! この感覚は、、、、

そうか、ホントにこんな感じだったんだ!!


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と、海ワニの看板!
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テュービンゲンから約1時間でハウフ博物館着。
って、実物大ディプロドクスが2体。
ホルツマーデンって、こんなデカイ恐竜出てませんよね。
と不思議に思いながら博物館内へ。
このハウフ博物館は、ホルツマーデンで発見された化石が
地元にも残るようにと、ハウフ親子が創設した私設博物館。
現在はその3代目が館長だそうです。
歴代館長はそれぞれ古生物研究者でもあります。

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階段状の一枚一枚に、見事な海ワニや魚竜、海ユリ等が
入っています。

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魚竜
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海ワニ。右のステネオサウルスは、最大級の海ワニの1つだとか。

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プレシオサウルス類。

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ウミユリ。世界最大のウミユリ化石だそうです。

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展示物の見事さに加えて、館内の造りがまた綺麗なのです。
化石が芸術品のように飾られてます。

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さらに、この博物館、復元画と模型のクオリティが相当高い!
マークスさん曰く「標本や展示はもちろん、コレを見せたかったんですよ」と。
参考にする化石が良すぎて、造る側もごまかしが効かないのも
あるんでしょうけど、復元としてだけでなく、作品としての質も高いです。
というか、こんな綺麗な博物館にがっかりなイラストや模型が
あったら、逆に目立つだろうなぁ、、、。
受付の方に作品製作担当が誰なのかを聞いたんですが、
あいにく詳しい方が居られないようでした。
で、館内には恐竜の展示は全くありません(のはず)。
そこがまた潔く、「ホルツマーデン産の化石の博物館」という
主旨の徹底ぶりでもありますが、では先のディプロドクスは何かと言うと、、、
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庭には他にも実物大恐竜達。
恐竜化石の展示は無いので、化石=恐竜なイメージの見学者への
サービスな感じでしょうか? 
確かに庭に海ワニや魚竜ってのは無理がありますしね。

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小さいけれど、品揃えの良いミュージアムショップ。
ハウフコレクションを纏めた本や、オリジナルDVDも。

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化石も売ってたり。
買い物すると、海ワニがプリントされたビニール袋に
入れてくれます。

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恒例・博物館ご飯(ケーキとお茶ですが)。
お皿に魚竜マーク。
館内のキャプションはドイツ語のみ。
ですが、そこはマークスさんが同じ造型者・古生物好きとしての
ツボをついた解説をしてくださり、本当に助かりました。
去年もそうでしたが、展示の写真の撮り方がお互いソックリなんですよね。
「大きさが判るように、スケール代わりにそこに立ってくれない?」っていうポイントが
こっちが思ってるのと一緒だったり。
見事な標本と美しい展示手法の双方が素晴らしい博物館。
ただ、やはり自力で行くのは交通機関の事前の下調べが必要みたいです。
もしくは、タクシーで行くか(ちょっと高そうだけど)。
ちなみに、テュービンゲンからよりシュトゥットガルトからのほうが
近いようです。
ドイツ編続く
・・・・
次回予告
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ホルツマーデン・ボーナスステージ。
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カメ進化シンポジウム前日&テュービンゲン大学古生物博物館

2012年6月8日 / カメ進化シンポジウム・2012, 学会, 2012年 ベルギー・ドイツ

6月1日
シュトゥットガルトに一泊の後、午前中はヴィルヘルム動物園、
午後はテュービンゲンへの移動の前にもう一度レーヴェントール博物館に
行くと、早稲田大学・平山先生とバッタリ。
まぁ、誰か関係者と会うかな~、と予想はしていましたが(笑)
という事で、テュービンゲンまで一緒に移動。
シュトゥットガルトからローカル線で1時間ほどでテュービンゲン到着。

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そもそも、今回のベルギー・ドイツの旅は
テュービンゲン大学で開催のカメの進化シンポジウムに参加するため。
世界中からテュービンゲンに専門家が集まるなら、きっと面白いし
勉強になるに違いない、と思ったのです。

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シンポジウム本番は翌日から。
この日は、博物館裏でパーティー。
シンポジウムオリジナルのプロガノケリス・マグカップに
ビールを注ぎ、
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炭火焼の肉、ソーセージを楽しむ。そして周囲は
錚々たる古生物研究者の皆さん。贅沢なまったり感。
日本からは、平山さんと、高橋さん(岡山理科大学)のお二人が参加・発表。
SVPですでに顔馴染みの方も居られるので、ちょっと場違いな
肩書の私でも声を掛けて貰えたり、他の方に紹介して頂けたり。
テュービンゲン大学古生物学博物館。
去年訪れた時は改装中だったのですが、それが完成。
去年はその素晴らしい展示物に驚きましたが、
今年はそれに展示の美しさも加わり、さらに魅力的な
博物館になっていました。
これも今回の旅行の目的の一つ。

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右下はリストロサウルス、左上はディメトロドン。
残りの2体は、去年はキャプションが無く、名前が判らなかったのですが、
今回ステナウロリンクスと判りすっきり。

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スタレクケリア。去年はこの角度で画像が撮れなかったのです。

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こういうのもあったりしますが、、、、
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ブラキオサウルスではなく、ギラッファティタンになっています。
その他のキャプションも、専門家が見ても、しっかり最新の研究が
盛り込まれた納得の内容だとか。
約30年前に出版された「世界の博物館シリーズ・ヨーロッパ自然史博物館」
での紹介や、約17年前の「恐竜学最前線」での金子隆一氏のレポートと
見比べても、展示物自体はそれほど大きく入れ替わっては居ないようです。
が、定期的な内装の改修や、時代に合わせキャプションを更新する事で、
常に研究の進展に耐える展示を見せている、そんな博物館に感じました。

フレデリック・フォン・ヒューネアドルフ・ザイラッハー
世界的に著名な古生物学者が在籍し、今でも古生物学では
名門校、という威厳と自信も伝わってくるようです。
ちなみに、見学は自由。入場料は必要無し。
ただし、大学内施設なので日曜は休館です
(念のため、訪問の際は事前に確認を)。
ドイツ編続く
次回予告
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看板(?)に逆の意味で偽りあり!

 
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レーヴェントール博物館、再び。

2012年6月7日 / 2012年 ベルギー・ドイツ

5月31日
シュトゥットガルト到着後、一旦荷物を駅前の
ホテルに預け、早速レーヴェントール博物館へ。
中央駅から市内電車で数駅、10分程度。
最寄駅を降りると、ほぼ目の前と言って良い場所。
詳細は去年の記事を。

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最寄駅にある表示。
今年は、展示見学よりもバックヤード見学がメイン。
それも、標本ではなく、バックヤードで働く方々や仕事場を
見学させて頂きました。
ノリは「ギャラリーフェイク」のメトロポリタン美術館の回。
バックヤードの画像はブログには載せられませんが、
古生物分野の化石のクリーニングや模型製作を担当する
プリパレーターだけで5人以上はいるのでは?
それぞれのスタッフに個室があるのですが、その部屋数は
もっとあったような。私も数人、古生物担当プリパレーターを
紹介して貰いましたし。さらに大きな模型製作等に使用する
作業室も別にあります。
どの部屋も大きな窓があり、室内は作業にちょうど良い明るさ
(と思うんだけど)。
案内して下さったプリパレーターの方が使っていた
標本庫の鍵に私の製作したヘノドゥス・ストラップが付いていました。
去年差し上げたものですが、この博物館の標本を守る鍵に
自分の作品が付いているのは、かなり嬉しい。
と、画像無しの記事も詰まらないので、
去年撮り忘れて、今回撮り直し出来た画像を。

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ノトサウルス・ギガンテウス(中央)と、他のノトサウルス類との
頭骨の大きさの比較がわかる画像。
左右の頭骨のノトサウルスは、ノトサウルスとしては一般的な
全長3m前後のもののはず。
ギガンテウス、名前通り大きいなぁ、、、、、。


大型魚竜・テムノドントサウルス。

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デイノテリウム、背中から。

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プラテオサウルスがメインの実物大ジオラマ。

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ミュージアムショップ。
小ぶりですが、なかなか良い品揃え。
去年に続き2回目の訪問になりましたが、それでもやはり
展示物はため息物ばかりの素晴らしさ。
シュトゥットガルトは良い規模で大都市ですし、自然史系の博物館は
このレーヴェントール博物館とローゼンシュタイン博物館
(その2つを合わせて州立シュトゥットガルト自然史博物館。
同じ公園内にあり、徒歩約10分の距離)、
そしてローゼンシュタイン博物館のそばには
ヴィルヘルマ動物園とそれぞれを回り易い立地。
またそれがシュトゥットガルト中央駅から数駅という
近さ。この後に紹介するテュービンゲンやホルツマーデンも
日帰り出来る距離でもあります。
ガイドブック等にはまず出てこない施設、場所ですが、
もし古生物展示(恐竜メインでは無いけれど)目的の海外旅行を
計画されるなら、シュトゥットガルトを中心とした旅程を
是非お薦めします。
古生物・自然史以外でも、歌劇場やベンツ、ポルシェの
各博物館もありますし(むしろ、そっちのほうが有名ですが)。
ドイツ編続く
・・・
次回予告
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カメとビールとソーセージ!
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ベルギー・ブリュッセル>ドイツ・シュトゥットガルト・ヴィルヘルマ動物園

2012年6月6日 / 2012年 ベルギー・ドイツ

ドイツ滞在中は、体力温存のため十分な睡眠時間を確保。
そのため、現地からのブログの更新は出来ませんでした。
まぁ、夜はだいたいビール飲んでましたからねぇ
(他の飲み物注文するのが面倒なだけ)。
ブリュッセルでは、一応観光らしき事も。

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世界遺産・グランプラス。
朝8時頃の画像なので、人がまだ少ないです。

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皆さん、そんなにがっかり感は無いような
(アレは日本人が決めた”世界3大~”ですよね)。
過剰に飾り立てるよりは、これくらいあっさりなほうが良いのでは?
5月31日
早朝にブリュッセルを出発、飛行機でフランクフルト、
新幹線に乗り継いでシュトゥットガルドに。

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駅に展示されている鉄道模型。
順番は前後しますが、翌日午前中に訪れた
ヴィルヘルマ動物園。
動物園に関しては、「ここが良い!」的な勘所が判らないので、
画像は適当に選んでます。

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鳥の餌準備部屋と、物欲しげな方々。

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タンチョウ親子
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トラ邸。

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スケクシスを彷彿とさせます。
久々に「ダーククリスタル」観たくなったり
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たまたまそういうタイミングだったのか、園内では掃除をしているスタッフを
多く見かけました。

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ざっくり全体を回って2時間半くらいでした。
もう少し、時間をかけて見て回りたかったなぁ。
(ドイツ編 続く)

■ベルギー王立自然科学博物館

2012年6月1日 / 2012年 ベルギー・ドイツ

2012年5月、ベルギー・ブリュッセルのベルギー王立自然科学博物館を見学しました。

ベルギーと言えば、やはりベルニサール炭鉱から発見されたイグアノドン化石。

恐竜研究史に残るきわめて重要な発見の一つです。


入口には、やはりイグアノドン。



 

 

 

 

 

 

 

 

 


イグアノドン
&マンテリサウルス全身骨格9体(+新復元1体)

壮観です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ガラスの中の組み立て骨格は、恐らくそのほとんどが本物の化石で組まれたもの。

最初に組まれた当時のままなので復元も古いですが、関節も見事に

繫がり、とても美しい組立です。支柱のデザイン等も含めて、

当時の技術でここまで細部に気を使った組み立てを行っている所に、

この化石の発見の当時の驚きの雰囲気が伝わってくるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


当初は他のイグアノドン・ベエルニサルテンシスと別種のイグアノドンとされ、

更にその後、イグアノドンそのものとも別属という研究が出され、現在では属名が
マンテリサウルスになっている個体。

 




手すりのデザインも素敵です。
手すり部分のアップのポストカードも売っていました。

 




イグアノドン産状。この展示の上に組み立て骨格がならんでいます。


 






イグアノドン組み立て時の様子を描いた有名な絵。


オロロティタン。恐らく発見された部位だけで組み立てられているため、アチコチが抜けていますが、
その分発見された部位の多さが分かり、この標本の保存の見事さもわかります。
この博物館の所属の研究者さんが記載された恐竜です。



アムロサウルス




古生物ホール、ほぼ全景。



ティラノサウルス。



ディプロドクス。



ゴニオフォリス。見事なワニ化石もベルギーならでは、の一つ。


動物の進化ホール。





もちろん現生動物の展示もかなりの規模です。








ミュージアムショップ。



・・・・・

イグアノドン展示の見事さはどれだけ見ても見飽きないです。
また博物館の建物自体も魅力的で、古い建築の中に組まれた近代的な展示スペースと
その中に並ぶ旧復元のイグアノドンの群れ、の意外なほど調和の良さも見所かと思います。
私が訪れた後にモササウルス類を中心とした展示スペースが新設されているそうです。


イグアノドン展示の動画。
以前,私の作業場に遊びに来て下さったKoen Stein氏が展示を解説されています。

・・・・
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コアラ(なんか気に入った)。

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国際古生物・層序学会議 in タイ その3

2011年12月6日 / 2011年 タイ学会

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今学会で参加者に配られた品。
デザインも作りもしっかりしています。

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前回紹介したコラート化石博物館で、カメ化石を前に
お話中の平山廉さんと薗田哲平さん(茨城大学博士課程)。
薗田さんは今回、ミャンマーで見つかった巨大なリクガメに
ついて口頭発表。何気に小田隆さんのオリジナルトートバッグ
持ってます。

11/30
学会発表はこの日が最終日。

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バイキング式の昼食。

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休憩時間の飲み物&軽食
とにかく、食べる物には全く不自由しなかったです。

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休憩時間中にポスター発表会場で解説中の
鵜飼宏明さん(御所浦白亜紀資料館)。

午後からは、見学ツアー。
バーン・タン墓地遺跡
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約2000年前の墓地。
発掘の状態をそのまま保存しています。

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売店で売っていた飲み物。
緑茶、とありますが、味は果汁低め%のジュース。
次はピマイ遺跡。

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日陰で薗田さんと涼んでいたら、遠足の引率の先生が
一緒に写真撮りましょうと。

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撮った後に「何処から来たんですか?」と聞かれる。
ヒマそうな外国人だったら誰でも良かったようで。

最後は打ち上げパーティー。

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その場でスピーチに指名された三枝春生さん。
今学会では、何かと注目度の高い存在でした。

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その三枝さんと、アメリカ自然史博物館の
恐竜研究者・マーク・ノレル氏と。
マーク・ノレル氏は主に小型獣脚類の研究が有名で、
TV番組等にも頻繁に登場されます。
SVPでは、いつもお忙しそうで、私ではなかなか声を
掛けられない方。

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中央は、会場へのシャトルバスで隣になった
インドネシアのミカ・リッツキ・プスパニングラムさん。
左はマダガスカルから来られた
ミキィ・ロヴァ・タンテリィ・レベロソンさん。
マダガスカルと言えば、マジュンガサウルス、ラペトサウルス、
シモスクス等、見事な保存状態の化石が発見されている場所。
また、現生動物でも固有種が多い場所としても有名です。

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フィリップ・カリー氏と。
SVPでもお姿は見るのですが、SVP会長、そして恐竜研究の
超有名人という事で、とても声を掛けるチャンスが無い方の一人。
今回は、こういう有名人の方に挨拶出来るチャンスがある、
貴重な機会でした。

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左から、仲谷英夫さん(鹿児島大学)、
田中里志さん(京都教育大学)、
高井正成さん(京都大学霊長類研究所)、
ラタナホン・ハンタさん
(ナコンラチャシマ・ラチャパット大学)
三枝さん、私、鄭文傑さん(浙江自然博物館)
ハンタさんは今回の学会の地元の研究者で、
私にこの学会を知らせて下さった方。
会期中は、様々な手配や手続き、参加者の案内等で
飛び回っておられました。
鄭さんは福井県立恐竜博物館にしばらく
研究に来られており、その際に知り合いました。
次に会えるとしたら、私が中国に行く時かな、
と思っていたら思わぬ所で再会出来て良かった。
そして、今回も日本人の皆さんには本当にお世話に
なりました。会場内でのいろんな情報を教えて下さったり
(それがなかったら、気付かないまま終わって物が幾つも)、
食事等に誘って下さったり、もちろん研究の説明をして
下さったり、私を海外の研究者さんに紹介して下さったり。
規模やプログラム構成で、日本の古生物学会やSVPとは
随分違う雰囲気でしたが、そこがまたとても楽しい集まりでした。
時差ボケに悩まされないのも嬉しいですし。
次回があるなら、是非また参加したいなぁ。


翌12/1
ほとんどの学会参加者は発掘地を回る
ツアーへ参加ですが、私はバンコクへ戻る事に。
仕事の都合で発掘地ツアーには参加せず、
当日夜遅くの便でバンコク発の研究者さんが
飛行機の時間までバンコク市内を回るという事だったので、
それに便乗させて頂く事に。
バンコク市内に出る事は想定していなかったので、
急遽ガイドブックで行き先の目星を付けて見る。
まず、国立博物館へ。
デカイんだけど、凄い量の展示物が雑然と置かれている
部分も多くて、見学者にはちょっと不親切かも。
それも込みで魅力と言えばそうかも知れないですが。

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妙にクオリティの高いジオラマのなかで、またさらに
出来の良い戦象達。タイのインドゾウへの拘りは
何なんだろう?
ともあれ、戦象カッコイイ! コレ、一体欲しかった。
タクシーで繁華街へ。
車内に「ドリアン持ち込み禁止」表示が。
今回、コレ!というフルーツ食べてない気がするので、
ガイドブックに載ってたマンゴー専門店に。

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今回はこれくらいで許してやろう。

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MBKセンター。
デカくて小洒落た中野ブロードウェイな趣
(めっちゃ賑やかな大阪駅前ビルでも可)。
すぐ近くに同規模のショッピングセンターが幾つか
ありますが、それらの中の店舗数が数百なのに比べ、
このMBKは千単位、という辺りでそのカオスっぷりを
想像しよう
、、、って言うほどカオスでもないけど。
巷で噂のこういうのとか、パチモンのオモチャ捜すつもりが、
見つからず時間切れ。
どうやら捜すフロアを間違えていたらしい。
DVD屋(別に怪しい雰囲気じゃなく、TSUTAYAみたいな
内装のお店)で恐竜ネタのDVD見てたら、すかさず店員が
寄って来て、お得なパックセットを勧める。
リージョンコード見たら「ALL」だって(笑)
で、翌日朝の便で帰国しました。
・・・・・・・・・・・・・
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後は、買って来たわ良いものの、
どうコレを始末したもんだか、、、、。

国際古生物・層序学会議 in タイ その2

2011年12月5日 / 2011年 タイ学会

11/29
学会2日目。午後2時までは口頭発表。
ミクロラプトルやメイ・ロンなど、数多くの
恐竜の研究・記載を行った徐星氏の発表に始まり、
日本人による発表も4つ。
発表の後は、学会会場からバスで約1時間の
コラート化石博物館へ。

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展示は、模型類の比率が高め。

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シバテリウムは見た!
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モエリテリウム。

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プウィアンゴサウルス。タイで発見された竜脚類。

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シャモティラヌス、、、とありましたが、割とそのまんまティラノ。
シャモティラヌスは白亜紀前期の恐竜ですが、、、。
以前ははティラノサウルス類という事でしたが、
現時点ではもっと原始的な獣脚類の系統という説が有力。

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アロサウルスの子供。アロサウルスは発見された個体数も多く、
子供から成体まで見つかっている、とは良く聞きますが、
実際に子供の全身組み立て骨格を見たのは初めて。
骨格自体はアメリカ産のものだそう。

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特別展示という事で、福井県立恐竜博物館からフクイラプトル、
フクイサウルスの全身骨格等が来ていました。
現地のテレビ(?)の取材に応えている柴田さん。

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顔出し。ポージングが男前。

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凄惨なシーンですが、肉食恐竜の口先に止まった鳥で
雰囲気台無し。

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デイノテリウム親子。基本的にアジアゾウ。
デイノテリウムの頭部は、現生象を含め、その後に
現れた長鼻類とはかなり形状が違うので、こんなに
アジアゾウした形にはなりません。
とはいえ、そこは流石タイ、アジアゾウの造型としては
非常に良く出来ている。で、さらに象で重要な歯の形は
ちゃんとデイノテリウムしています。
ちなみに、噴水になっていて、鼻の先から水が出ます。
模型中心の紹介になっていますが、ちゃんと現地で発見された
化石も展示されています。
このコラート地域を含め、タイは化石の産地としては
今後の期待が非常に高い場所です。
今後の発掘、研究の中心、そしてその成果の発表の場所として
この博物館の重要性も増すのだろうと感じます。
夜は、ホテルのレストランは無料で利用できますが、
折角だし外に出て何か食べようという事に。

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これに鳥肉ライスを頼んで、一人70バーツ(180円)くらい。
美味しいのです! 飲み物は氷入りビール。

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食事中に、すぐ横の車道をゾウが。
流石タイ。
・・・・・・・
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国際古生物・層序学会議 in タイ その1

2011年12月4日 / 2011年 タイ学会

The World Conference on Paleontology
and Stratigraphy(WCPS2011)、
国際古生物・層序会議に参加のためタイへ行ってきました。
SVPで知り合った研究者さんからこの学会のお知らせを貰い、
こんな機会でもなければタイに行く事も無いだろうしな、と
参加する事に。
11月26日、タイへ。この日は空港近くのホテルに一泊。
とりあえずタイ式トイレの洗礼を受ける。
シャワー付き、紙無しの新しいタイプでしたが。
翌日、空港に戻り、学会会場のナコン・ラチャシマへ
チャーターバスで移動。

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空港からしばらくは、洪水の影響で道の両側は冠水部分が多い。
隣の席はインドネシアから来られた女性の学生さん。
お話していると、共通の知り合いも居る事が判ったり。
また、化石象の研究をされているという事で、今回の
三枝春生さんの講演(後述)が楽しみ、とも。

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4時間ほどで会場のホテル、シマ・タニ着。
現地でも老舗の立派なホテルです。

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夕食はホテルのレストランで。学会参加者は無料。
11月28日
学会初日。午前中は口頭発表。
午後は、王女様が御出席のセレモニー&講演。
ドレスコード有、入場前には体温測定、手を消毒、
金属探知機で持ち物チェック、携帯・カメラ類は持ち込み禁止で
撮影ももちろん禁止。
王女様は化石や恐竜に興味があられるそうで。
また、タイ国内での王室への敬意は大変なもので、
街中の至る所に国王様始め王室の方々の
肖像画が飾られています。
王女様への発表に選ばれた2人のうち、1人が
三枝春生さん(兵庫県立・人と自然の博物館)。
現在は丹波竜の研究で有名ですが、元々は象が専門。
今回の発表もタイで発見された象化石に関するものでした。
という事で、学会中、「三枝先生の居られる博物館で
作品展やりました」と言うと感心される事も。

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セレモニーのための展示。タイから見つかった化石と
研究、関わった研究者が紹介されています。
王女様もメモを取りながらご覧になられたとか。

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三枝さんの紹介。

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柴田正輝さん(福井県立恐竜博物館)の紹介。
先日発表された、タイ産のイグアノドン類について。
復元頭骨も展示されていました。
福井県立恐竜博は、毎年タイに発掘隊を出しているので、
タイでの知名度も高いのです。

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折角のタイでのスーツ姿という事で、記念撮影。
左は池上直樹さん(熊本・御船町恐竜博物館)、
中央は平山廉さん(早稲田大学)。
夜は歓迎パーティー。
大きな池のある公園の一角で開催。

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お出迎え。なんか、いつものこの手のパーティーとは
雰囲気違うな、と思ったら、
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これでもか!と出てくる料理と踊り。
準備は地元の大学生が担当されたそうで、
給仕や踊りもほとんどが学生さんだとか。

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途中、ちょっと会場の外をウロウロしていると、
出番待ちの皆さんが。友達同士で記念撮影していたりが
微笑ましい。
で、その中でなんか別格な雰囲気な方が。

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この方と一緒に記念撮影をした学生さんと
「画像送りたいのでメアド教えて、とかダメですかね~」
なんて冗談言ってたら、後で去年のミス・タイランドだった事が
判明。
パーティー中、一つ不思議だったのは、これだけの
料理が出て、飲み物にアルコールが一切無い事。
これは、学生さんがパーティーを担当したから、
という点と、タイでは寺院、役所、学校、公園など
ではアルコール飲料の販売は禁止されているという事が
理由かな、と。

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最後は参加者も一緒に踊って終了。

ニューヨーク・アメリカ自然史博物館 その3

2011年11月10日 / 2011年 ニューヨーク

その1その2からの続きです。

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エントランスにある仔バロサウルスと同じサイズの復元模型。かなり良い出来。

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階段の手すり
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小さな化石魚類の群れ。スイミーの先祖と思われる個体に拡大鏡が付けられています(ウソ)。
ここから化石哺乳類。
展示骨格数は相当な数。

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ゴンフォテリウム
種類や標本によってプロポーションに結構差異があるゴンフォテリウムの中でも、
一番一般的なものかも。

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ラモケロスを追うアンフィキオン。
アンフィキオンはベアドッグと通称されています。
その名の通り、熊と犬の近縁の動物(らしい)。

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ユーリノデルフィス。
長く延びた上顎吻部が特徴の化石種クジラ。
魚竜でもユーリノサウルスが同じような吻部を持っています。
日本でも瑞浪で近縁種の化石が出ていたかと。

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いろいろあります。というか、哺乳類はほぼ全般何かしらの形でカバーしているはず。
そして!
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頭が高い!モスコプス様である!
哺乳類の祖先の系統にある獣弓類の一種。
全身骨格がここ以外に何処にあるか判りませんが、とにかく珍しいのです。
個人的には今回一番の目玉。

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こうして、モスコプス様の後ろ姿を見られる日が来るとは!ありがたや、、、。
古生物以外の展示も少し。

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これ、子供の頃に本で見ました。剥製も結構古いものも多いですが、
逆に数十年前にこれだけの物が造られている事に驚く。

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鳥のジオラマ部屋。この辺から「行っても行っても終わらねぇ!」と唖然としてました。

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爬虫類・両生類部屋 
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凛々しいコモドオオトカゲ。

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霊長類部屋
画像は古脊椎動物化石関係だけは何とかほぼ撮影。
その他、剥製等の現生動物関係は駆け足で見学、撮影もちょこっと。キャプションなんてほとんど読んでない。人文、天文等に至っては移動(というか迷った)の時に一部を通っただけで、見ていない場所多数。2日間で10時間はいたんだけどなぁ。
その1でも紹介しましたが、ミュージアムショップが館内に何カ所か。

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恐竜展示室のショップ
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これはカエルの特別展のショップ。

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こちらはピンボケですが、恐竜特別展用のショップ
でまた、この辺のショップの品ぞろえがメインのショップと結構違うのです。グッズをチェックするだけで大変。

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私が原型製作したフィギュアの画像がパッケージに使われた商品発見。多分、中身とは関係ないはず。
さて、博物館見学2日目は10月31日、
つまりハロウィンだったのです。

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入場券売り場の皆さんも仮装
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ミュージアムショップもハロウィン仕様。

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午後4時頃から、仮装した子供が館内に増え始める。と、共に、館内の各部屋にテーブルが置かれ、子供達へのワークショップコーナー等が始まる。開館時間も延長。夜の時間の入場にはハロウィンチケットが必要。

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こんな方々まで現れる。展示物が見えなくなる事とか、お構い無し。 この頃になると、仮装していないほうが肩身が狭くなる状態。館内にはちっこい蜘蛛男や、コウモリ男、アダマンチウム男がうろちょろ。最近の映画版の今風な姿ではなく、アダマンチウム男は黄色、コウモリ男は全身タイツスタイルで和む。

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荒バロと謎のモンスター達(元ネタが分らん)。
午後5時過ぎに一端ホテルへ。ホテルのフロントもハロウィン仕様。 遠慮なく入ってくる子供達にお菓子ばら撒いてました。
一休み後、流石に博物館見学だけで終わるのも何なので、街に出る事に。 折角なので地下鉄使ってみようと。で、地下鉄の切符買ってホームに入った所でガイドブック忘れてきた事に気づく。まぁ、目的地の場所はうっすら覚えてるし、何とかなるだろう、と、そのまま出発。
最寄駅に着くと、出口の広場は人で一杯&仮装の人も一杯。街中ハロウィン。

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ちょっと道迷ったけど、無事到着。
18マイル分の本、の謳い文句で有名な大型古書店、ストランド書店。在庫は100万冊とも200万冊とも。古書店の本等を読んでいると何度も出てくる書店で、一度どんなところか見てみたかったんですよね。前日、お宅に伺った知り合いから、恐竜関係は地下1階だよ、と教えて貰っていたのでチェックしましたが、結局コレという本はありませんでした。でも、この書店に来れただけで満足。記念にオリジナルトートバックは買いました。

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途中、地下鉄乗り換え駅でもあったので、タイムズスクウェアにも寄り道。
キャプテン・アメリカやマイケル・ジャクソンがウロウロしてました。
翌日、予約していたシャトルバスでニューアーク空港へ。
NYの朝の渋滞も堪能しました。
・・・・・
アメリカ自然史博物館の感想ですが、
デカイ!とにかくデカイ!
に尽きます。と、それだと何だか大味な印象がありますが、もちろん展示の質が高いのは前提です。とはいえ、恐竜の組み立て骨格の復元は古いままのものが多かったり、他の博物館にもっと精度が高いものもあったり、質の面で他の追随を許さない、というほどでは無いかも知れません。日本の大型博物館でも結構良い勝負出来るんじゃない、という印象も。ただ、そこに規模、そしてこの博物館で蓄積されてきた研究の歴史、という要素が入ると、話が違ってきます。研究史を変えたアレ、恐竜のイメージに多大な影響を与えたアレ、というのがゴロゴロしています。比較するにも、他の博物館とは展示物の数が違いすぎて、比べて語るのも何だかな~、という気も。あと、個人的には恐竜以外の古脊椎動物展示に恐竜の展示以上の魅力を感じました。特に哺乳類の充実度は凄いです。一方で、この博物館を見た事で、日本の国立科学博物館の化石哺乳類展示の凄さを改めて実感したり。
もし、アメリカ自然史博物館全体をじっくり楽しむ気であれば丸1日は必須。そこに画像撮影等の目的があれば、2日は用意しておいたほうが良いです。逆に半日程度で駆け足で見るのは勿体無いです。

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各フロアと展示室の案内板。今回のレポートでは紹介出来たのは、この1/3くらい。
ちなみに、館内で配布されている日本語パンフレットによると、「アメリカ自然史博物館は、入場料、会費および寄付によって運営されている民間の非営利教育団体です。ニューヨーク市が博物館の建物と土地を所有し、その運営・維持費の資金提供を行っています」との事。

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博物館前で。
SVP2011ラスベガス編に続く。
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