カテゴリー「造形・イラスト作品」の記事

プラテオ&メイ

2009年6月17日 / 造形・イラスト作品

・プラテオサウルス
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後はシッポのみ。
プラテオはずっと造りたかった恐竜だったんですが、
なかなかタイミングが合わず、そのまま10年近く。
でも、結果的にはその10年の間に04年の恐竜博で
全身骨格を初めて見れましたし、意外に復元に関係する
新学説も多く出ていて(あまりちゃんと把握してないけれど)、
ある意味良い熟成期間でもあったのかな、と。

こんな本まで出ましたし。
プラテオサウルスやメラノロサウルスのような
三畳紀の初期竜脚形亜目の専門書。
かなりガッチリの専門書なんで、なかなか歯が立ちませんが。
肩や肘の可動についての考察(とおぼしき記事)が
興味深いのですが、如何せん英語が、、、、。
・メイ
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学名はメイ ロン(Mei long)。
メイというと、あの丸まりポーズで発見された化石が印象的で
復元もその状態のものが多いですが、私は通常ポーズで。
「羽毛があって小さい恐竜の模型があると嬉しいな」
という天からの声が聞こえたので製作する事に。
羽毛恐竜に関しては、そろそろ試作段階ではなく、
それなりのクオリティで仕上げられるようになりたいところ。
難しいけれど。
7,8月は、あまりじっくりと作品を造る時間が取れそうにないので、
今の間に出来る限り集中して作業を進めておきたいです。

続・カメニアラズ

2009年5月31日 / 造形・イラスト作品

なんとか5月中に完成しました。
ヘノドゥスです。

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ヘノドゥスは、先日紹介したプセフォデルマと同じ板歯類。

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お腹は、亀とは違い、皮膚の下に骨質の
板が並んでいるという復元にしました。
この作品、ドレパノサウルスに続く根付風ストラップ用に造形。
ドレパノサウルスは、結構古生物に詳しい人でも
すぐには判らない方が多く、リアクションも
「こんなネタまで造ってるんだ!」よりも
「へぇ~、こんなの居たんだねぇ~」的なのが多かったり。
んじゃ、次は誰もが判るネタで勝負してみよう!
と、ヘノドゥスに決定。
でも、造っているうちに「こんな有名どころのネームバリューに
頼ってて良いのか?」という悪魔の囁きが、、、。
という事で、同時代同地域に生息していたと
考えられる大型両棲類・メトポサウルスの頭骨を
アクセントに加えることに。後肢&尻尾部分の
強度を補う役目にもなっています。
でも、ヘノドゥスは海水棲ですし、
メトポサウルスは淡水棲。
ちょっとこの組み合わせは無理があるかも。
メトポサウルスの頭骨が洪水か何かで
海まで流されて来た、って事で。
ツッコまれたら、そこから話が広がるでしょうしね。

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折角なので記念写真。
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カメニアラズ

2009年5月21日 / 造形・イラスト作品

プセフォデルマ、造形終了です。

Psephoderma1
Psephoderma2
Psephoderma3
尻尾の表現は、前回紹介記事へのSpookさんのコメントでの
予想通りというか希望通り?(笑)。
腹面は、あまり腹肋骨は強調しない、かつ腹甲は無しで。
ちなみにプセフォデルマは板歯類と呼ばれる爬虫類の一種。
板歯類にはプラコドゥスのようにウミイグアナに似た姿のものや
プラコケリスのようにウミガメに似た姿をしたものがいますが、
カメやイグアナよりもプレシオサウルス類(俗に言う
首長竜)に近縁のグループ。

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で、次回作の検討用雛形。

ランベオ塗装 その2

2009年5月12日 / 造形・イラスト作品

模様にホワイトを追加
ランベオサウルス3
「逆光は勝利!」
「世はなべて3分の1」
そして「筆ムラも模様のウチ!」の心積もりで。

ランベオサウルス1
さらに細々と色を重ねたり、眼や爪など細部を仕上げて完成。

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頭部アップ。
5月のノルマの1つは無事達成。

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もう一つのノルマも間に合いそうです。
未だにお腹側をどう表現しようか迷ってますが。

ランベオ塗装 その1

2009年5月11日 / 造形・イラスト作品

塗装前状態
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今まで造ったハドロサウルス類と色が被らないように、
というだけが目標。

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とりえあず、えいや、っと塗ってしまう。
今回はモデルとなる現生動物も決めていなくて、
この段階でもほぼノープラン。

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色を重ねて、ちょっと青みを強く。

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思いつきで模様を入れてみる。
続く

製作状況

2009年4月30日 / 造形・イラスト作品

作品展や依頼の仕事の製作に時間を
取られるので、こちらで報告出来る物が少なくて。

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1/20 ランベオサウルス
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板歯類・プセフォデルマ。
作品の下にあるのは、去年のSVPで手に入れた
プセフォデルマのモノグラフ(要は論文)。
イタリア語なので、内容は全くわかりませんが
図版がバッチリです。でも、お腹側が良く判らない、、、。
この2点は個人作品なのですが、5月中には
完成させなければなりません。

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先日の作品展で展示したティクタアリク(青)を
改めて撮影。

「絶滅哺乳類大会」、締め切りまであと一ヶ月です。
私のほうは、すでに2点完成。さすがにもう1点は無理。
造りたいネタはあったんですけどね~。
参加希望の皆さん、頑張ってください!

インドリコ&マラウィ

2009年2月20日 / 造形・イラスト作品

インドリコテリウム、塗装前です。

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耳はもう少し小さくても良かったかな?
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こちらは少し前に完成したマラウィサウルスです。
背中のトゲは、ティタノサウルス類という事で付けて
みましたが、全くの想像です。
マラウィは、ラペトサウルスと並んで比較的保存状態の
良い化石が発見されているティタノサウルス類という事で、
丹波竜の復元を考える際には外せない恐竜。
といっても、現段階では丹波竜はティタノサウルス形類ではないかと
考えられているので、復元の可能性の幅はもっと広い事になります。
ティタノサウルス形類だと、ブラキオサウルスも入っちゃいますからね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
現在イチ押しアニメ、、、、他をほとんど知らんのですが。
一度に全部観ちゃうと勿体ないので、ちょっとずつ観てます。
今、皇帝ペンギン2号のところ。

サイモドキ&ダチョウモドキ

2009年2月7日 / 造形・イラスト作品

インドリコ製作途中
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インドリコを含め、哺乳類ばかり造ってます。
哺乳類に関してはそれほど資料を多く持っていなかったので、
ここ最近、本や資料が増える増える。
先日の学会でも、ある学生さんに相談したら
ドバーっと資料提供してくれたり、
研究者の方からもアドバイスが頂けて、それで
ある程度復元の方針が見え来た一方で、追加資料が
必要になってきたり。
でも、こうやって資料に埋もれていく感覚は
嫌いじゃない、っていうか好きなので。
問題は自分の頭の情報処理能力だなぁ~。

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ちょっと前に完成していたストルシオミムス。
ダチョウは鳥類、これは恐竜、特に類縁関係はないのです、念のため。

ネッシー始めました

2008年11月20日 / 造形・イラスト作品

『未確認生物学!』 これの表紙のネッシーの立体模型を製作しました。
水棲系UMA(ってのは和製英語(?)ですが)マニア、
好きなUMAは、目撃談の設定の胡散臭さ&ディテール、
そして目撃再現図の魅力がアツい「ハイール湖の怪物」
の私としては、依頼があった時は二つ返事で
「やります! 資料もすでにバッチリです!」。
迫力を考慮して、頭部を大きめに造るなど、
立体イラストレーション的な部分もあって、
なかなか面白い仕事でした。
最初は模型の製作だけ、の依頼でしたが、
ネッシーを造形するにあたっての考察も少し
説明させて貰ったら、というアドバイスがあり、
またそれをお願いしてみたところ編集者の方が
快く受け入れて下さり記事にして頂きました。
なので、そこの所も是非読んでやって下さい。
本編も、UMAの存在を頭から否定するのではなく、
好奇心と冷静さ・客観性のバランスが絶妙で、
まさに「未確認生物学」の入門編と言える内容です。
次は是非、「ハイール湖の怪物」の仕事を、、、、

コティロリンクス顛末記

2008年10月24日 / 造形・イラスト作品

話は去年のテキサス・オースチンのSVPまで遡ります。
打ち上げパーティーで、古生物イラストレーターの
ラッセル・ハウレイ氏に作品ファイルを
見せていたところ、私のコティロリンクスを見て
「コイツの復元模型造ったのは、多分お前が世界で最初だぞ!
 知り合いのコイツの研究者がココに来てるから、ちょっと
 捜してくる」と言って、会場を捜す事数分。
しかし見つけられず
「すまない、ちょっと今は居ないみたいなんだ」。
その後、他の方と話をしていると、ハウレイ氏が駆け寄って来て
「今、作品ファイル持ってるか? 例の研究者見つけたから
 紹介するよ!」と、無事対面。
コティロリンクスやエステメノスクスを見せると
「ペルム紀の動物は他に造ってないの?」と言われて
「今、友人達とペルム紀の動物を造っているんですよ。
 ブログが完成したらアドレスお送りしますよ。
 日本語のブログですけど」。
で、こちらは名刺を渡したのですが、向うは名刺が無く
またメモする物もお互い持っていなかったので、
メールアドレスもお名前も伺う事が出来ませんでした。
また、その後連絡も無く、どうしたものかと思っていたのですが、、、
今回のSVP会場で発見!
「あの~、私の事覚えてます?」
「ええ! コティロリンクスの人!
 今回はちゃんとメールアドレス教えますよ」
やっと名前が判明、
カルガリー大・ヒラリー・マディンさん
今回のSVPではペルム紀初期の両生類の
ブレインケースについての口頭発表をされたようです。
実は、ここまで実績のある方とは帰国してから
気付いたのです。知っていれば、ちょっと質問したい
事もあったんだけどなぁ。
そして、今回のSVP。
私のポスター発表の記事でも書きましたが、
とにかくコティロリンクスが研究者のツボを
突いてくれたようです。
ポスター発表以外でも、作品ファイルを見せると
ほとんどの方がコティロリンクスで手が止まり笑顔に。
そして、いろいろと感想を話してくれるのです。
今回のSVPでは、本当にこの作品の御陰で多くの方と
話をする事ができました。中には「日本に行く事があったら、
あなたの家までコレを見に行っていいか?」とまで
言い出す方も。そこまでくると、一体ヤツのどこに
そんな魅力があるのか見当がつかなくなってきますが(笑)。
ただし、流石にそろそろコティロリンクスに頼るのは
止めたいところ。何かコティロリンクスを上回る
インパクトのネタを捜さなければ。
次回はSVP関連最後。
クリーブランド自然史博物館の展示物紹介です。

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