姫路科学館
2013年6月9日 / 博物館・特別展見学
●6月7日
姫路科学館へ。
古生物展示のメインはアロサウルス&ステゴサウルスかと
思いますが、、、、
個人的にはコレです。
ショサンベツカイギュウの実物化石。
沼田化石館の仕事で化石種カイギュウの模型を
制作した折に、ショサンベツカイギュウの研究報告も
資料にしたので、興味深い展示です。
繋がった脊椎に肋骨が見えています。
まだ研究が進んでいない標本との事なので、
クリーニング作業などを行い、すでに報告されている
ショサンベツカイギュウの研究や標本と合わせれば
面白い展開になりそうなのです。
と、常設展示は駆け足で見学。
今回のメインは収蔵庫。
この科学館には、知る人ぞ知る小林平一コレクションが
収蔵されており、今回それを見学させて頂ける事になったのです。
まず、そのコレクションの代表と言って良い鳥類剥製。
(収蔵庫画像は、許可を頂いた上で掲載しています)
私は現生鳥類には詳しくないのですが、案内して下さった
学芸員さんの解説を聞くと、その内容のトンでもない事に
鳥肌が立ちます。
また、このコレクションの収蔵状態を再構築・再整理されたという
学芸員さんの手腕が見事。
丁寧に、かつセンス良く剥製が並べられたこの収蔵状態が
一つの作品とも言えます。
フウチョウの尾羽のフワフワ感が良いです。
こちらは仮剥製。
本剥製・仮剥製あわせた標本点数は、
2位以下に圧倒的な差で日本一の山階鳥類研究所、
2位の兵庫県立人と自然の博物館に次いで国内3番目だとか。
昆虫標本も膨大な量。
図鑑(右側)に載っているものと同じ個体があります
(標本箱・上段中央)。
トリバネアゲハ属に関しては、所蔵標本数だけなら
世界一だとか。
これは、ヤンバルテナガコガネのパラタイプ標本!
標本に何かあっては怖いので、ちょっと離れたところから撮影。
小林コレクションの一部は常設展示もされています。
昆虫標本コレクション・4万点分の画像を
並べたもの。
もう一つ、この科学館で驚いたのが
自然系ジュニア学芸員という取り組み。
小学高学年~中学生を対象に、自然科学の研究や
博物館の仕事を実践してもらう、という内容ですが、
その雰囲気や活動方針は部活というより大学院の研究室。
ここまでやる学芸員さんも凄いですが、それに付いていく
参加メンバーも凄い。新聞に載るような発見をした
メンバーもいます。
今回、姫路科学館を訪れる事になったきっかけになったのが、
案内して下さった学芸員・相楽さんと知り合った事です。
他の施設の学芸員さんからも相楽さんの名前は伺っており、
是非一度、お話を聞いてみたいと思っていたのですが、
そこに姫路科学館の絶句もののコレクションに、相楽さんが
始められた自然系ジュニア学芸員の話し等も加わり、
驚くことばかりの見学でした。