ゼンケンベルグ自然史博物館
2011年4月11日 / 2011年 ドイツ
朝、シュトゥットガルトから列車で1時間40分ほどのフランクフルトへ移動。今回の最終目的地です。
ゼンケンベルグ自然史博物館。
ここには、特に来てみたい理由が。
このディプロドクスを直接見てみたかったのです。
子供の頃、本で見るディプロドクスやアパトサウルス、ブラキオサウルス等の竜脚類の全身骨格は、ほとんどが今でいう旧復元、シッポが下がったものでした。その中で、たまに本で見るこのディプロドクスの独特のスタイルは子供の私にとって非常に印象が強かったのです。子供の頃からの憧れの存在的な骨格。とは言え、ここまで来ちゃうような酔狂な人間になるとは、我ながらビックリだ。
さて、博物館到着早々、この博物館の研究者・Gerald Mayr氏と合流。もちろん初対面。というか、メールで連絡したのもドイツへの出発1週間前。最初はゼンケンベルグは見学のみの予定だったのですが、たまたま見返していたJVP(古脊椎動物学会誌)の骨質歯鳥類の論文の著者がこの博物館のMayr氏である事に気付き、骨質歯鳥類は以前私も仕事で製作しているので、出来れば話を伺いたいとメールした所、快諾して下さったのです。Mayr氏のオフィスで様々な資料を見せて頂き、簡単にバックヤードも見学し、
博物館のレストランで昼食をご馳走になってしまいました。ここの料理、美味しいです。
バックヤードの標本の収納方法が、それだけでカッコイイ、っていうかもうドイツ!って感じだったんですが、画像をお見せ出来ないのが残念。
Mayr氏と、氏が論文を書かれたPelagornisの復元骨格。
Pelagornis、別角度で。
mayr氏との会話中「テュービンゲンやシュトウットガルトで板歯類沢山見れてビックリしました」と言うと「この博物館にもプラコドゥスとかありますよ」。「プラコドゥスももう他ので見ました」と答えると、「ここのプラコドゥスは、副模式標本、つまり実物化石の展示なんですよ」「ええっ!?」
うわー!
で、ヘノドゥス4体目(笑)。もうヘノドゥスでは驚かないぜ!
と思ったら、背中の装甲のはがれ具合が他の展示と違う。
これもプラコドゥス。1つの標本の産状を左右両面で展示(多分)。板歯類業界のウィンク、というかザ・ピーナッツ?
(怪獣&80~90年代の人なもんでな)。
ゼンケンベルグと言えば恐竜の骨格が沢山ある&メッセルの展示が充実、というのが売りと聞いてたんですが、海棲爬虫類もなかなか凄い!
ん? 普通にワニ?と最初、その地味さに驚く。
いや、頭の形が違う、そして、、、
シッポ曲がってる!メトリオリンクスだ!
テュービンゲンに立体骨格があるのは知っていましたが、
ここにもある、しかも上面から見れるとは!!
こんな展示、誰が喜ぶんだよ!? って俺か。
テュービンゲンのは下から&ちょっと展示物まで距離があったので、
こちらの展示と合わせるとちょうど良い具合の資料になります。
恐竜ホール。
カウディプテリクス。これのポーズ違いはシュトゥットガルトにも。
哺乳類ホール。
空間の使い方が贅沢すぎ。
ゴンフォテリウム。ゴンフォテリウムは地域や種類によってプロポーションが違うようですが、これは足が長いタイプですね。
メッセル産化石展示室。
こちらは現生のカバとセイウチ。
肉付き状態のシルエットとの組み合わせが面白い。
剥製。特に鳥類が充実してます。
剥製ジオラマコーナー
そういえば、Buhler氏も「日本と言えば、タカアシガニが面白いですね~」って言ってたなぁ。
ジオラマ内のワニ。水面の表現が良い。スイスイ。
尻尾に繊維質状の痕があるプシッタコサウルス標本(恐らく実物)。
プシッタコサウルス復元模型。
今回ドイツで見た復元模型の中では、一番のお気に入り。
「異議あり!!」
という事で、ドイツ編、次回は戦利品編。
オマケ。
ゼンケンベルグのミュージアムショップで
この春はゼンケンベルグアイテムがお洒落!
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