マチカネワニ・シンポジウム その2

2006年12月13日 / 恐竜・古生物


2日目
この日は、現生・化石種のワニの骨格を
スケッチして、それをマチカネワニの骨格と
比較・検討してみよう、という内容。
講師は小林快次先生と桂嘉志浩先生。
この御二人の専門家を迎えて、約20人の参加者で2時間の
ワークショップって結構贅沢な事ではないかと。
スケッチ開始前に、小林先生より
「人間は物を見てるようで見ていない。 
 今回、骨をスケッチして貰う事で
 骨についての理解が格段に深まり、
 これから博物館で骨格を見る時に、
 観察の仕方が随分変わるはずです」
という主旨の事を言われたのですが、実際その通り。
スケッチ中や終了後の小林・桂両先生の解説の時には、
これまでおよそ骨の知識がそれほど無かったであろう
参加者の方からするどい質問が出ていました。
マチカネワニと同種と考えられていた
キシワダワニの復元模型を、
標本を所蔵するきしわだ自然資料館の皆さん
話を伺いながら製作していたのですが、
今回の小林先生の論文&講演で、マチカネワニの復元が
大きく変わる可能性が示唆されたため、
マチカネワニとキシワダワニの関係の再検証も含め、
振り出しに戻った状態に。
つい先日完成した模型もボツとなりそうな訳ですが、
これこそが古生物復元の醍醐味かも知れません。
新発見や学説で生物の姿がどんどん変わるのは、
古生物ならではの楽しさです。
キシワダワニの模型を小林先生に見て頂いた所、
マチカネワニの特徴を絵を描きながら
丁寧に説明して頂いたので、
これはもう一度最初から造らなければ、と。
桂先生の所属される岐阜県博物館のサイト
恐竜の骨格標本が結構充実しています>所蔵標本リストより。
機会があれば是非行ってみたいですね。

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