カテゴリー「2007年 オクラホマ・シカゴ」の記事

アメリカ4日目 その3

2007年5月27日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

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タイラーさんの愛犬達。
きっちりしつけられてて、私たちが
訪問している間、一度も吠えるどころか、
軽く鳴きもしませんでした。

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夫妻の結婚記念に恐竜復元画界の
重鎮マーク・ハレット氏が描いて下さったという作品。
いいな~~~~~。

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タイラーさん製作中、ガメラ骨格(『ガメラ2』版)
骨格だけでもしっかりあのガメラ。
タイラーさんの蔵書を見ていると、
『The Making of the Dark Crystal』発見!
『ダーク・クリスタル』のメイキング本で
資料的価値バッチリの写真テンコ盛り!!
こんな本、あったんや~~~!
SHAGGYさん曰く
「あの時のふらぎさんのテンションは異常でしたよ」
その様子を見たカリさん、
 「その本、こっちで探して送ってあげるわよ」
私「! うわ、めっちゃありがとうです!
  コノ本なら何冊でも欲しいです!」
カリさん
 「そう! そうなの!私、ジム・ヘンソンのファンで、
  彼に関する本のコレクターなの。
  (奥から本を持って来て)この本なんて結構高いんだけど
  2冊買っちゃった」
その後、タイラーさんも加わって
 「『ダークリ』、続編作るらしいすよ」
 「ええっ!? それはマペットで?」
 「わかんないです。でも、ジム・ヘンソンスタジオって 
  CGもやってるよね、最近」
 「『ダークリ』でCGはダメよ!」「俺もそう思う!」
夕食はカリさんオススメのインドカレー屋。
真面目な復元の話から馬鹿話(馬鹿話は
英語が得意なSHAGGYさんが全開でしたが)。
ここで判明したのが、先ほどのカリさんの
「『ダークリ』本、探しておくから」という言葉が
私の聞き取りミスで、実は「もう注文したから、
届いたら送るわね」だったという事。
一体、いつの間にそんな事を。
最後はホテルまで送って頂き、ここでお別れ。
タイラー夫妻には本当に言葉では表現出来ないくらい
お世話になりました。
次の日は、SHAGGYさんは早朝の便、
私は正午過ぎの便でそれぞれ帰国。
SHAGGYさんにも本当にお世話になりました。
SHAGGYさんとタイラーさんの会話って、ほぼ私にも
聞き取れたんですが、それは私のヒアリングが上達したの
ではなく、例え私が会話に入っていなくても
私にも聞き取れるように2人共、
ずっと言葉を選んでくれていたんですよね。
その他、ブログに書かなかった部分で
お会いした方も含め、皆さん良い方ばかりで、
旅行中、一瞬も嫌な思いはしませんでした。
ホント楽しかった!!
、、、、、もっと英語の勉強しなきゃな、、、。
*サムノーブル博物館とフィールド博物館の
記事に画像を追加しましたので。
**今度の旅行で撮った骨格標本画像は約450枚。
  印刷&整理をするのが大変ですが、これがまた
  楽しい時間だったりします。

アメリカ4日目 その2

2007年5月26日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

ちょっと気持を落ち着かせて
タイラーさんの仕事場へ。
それほど広くは無いものの、復元模型製作のための
スペースがしっかり確保されています。
ここで、タイラーさんが製作中の
某獣脚類の頭骨復元模型を見せて頂いたのですが、
これが見事な出来。
「こんなもの見ちゃったら、
 これが正式に発表されるまで、この恐竜は造れないよ~」
と私が嘆くと、
「既存のあの標本やあの論文参考にした、って
 説明したら良いよ。そうすれば同じ結論に
 なるはずなんだから」
と言い訳の方法まで教えてくれるタイラーさん。
古生物の化石というのは
完全な形で見つかる事はまず無く、様々な部分が
欠けた状態なのが基本です。まず、その化石を
岩石中から取り出した後、欠けた部分を人為的に
補足・修正して、あの博物館等で展示されている
骨格になる訳です。足りない部分は、同じ種類の
動物の他の化石や近縁種を参考にします。
つまり、修復作業を行う人物の知識や技術・
参考にする資料によっては、
同じ化石を使っても大きく形が異なるものに
仕上がってしまうという事なのです。
タイラーさんの上司である古生物学者
ポール・セレノ博士は大学にはおられたものの、
会議中という事でお会い出来ませんでした。
まぁ、私のような半端造形家の為に無理にお時間を
取らせる訳にはいきません。
アメリカ最後の夜はタイラーさん夫妻と夕食のため、
まずはタイラーさんのお宅へ。
続く

アメリカ3日目~4日目

2007年5月25日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

夕食はディナーショー形式のお店。
1920年代の禁酒法時代のシカゴを
題材にしたショーが行われます。
店内もその頃の様子を再現。
このお店では、タイラーさんの奥さん・カリさんが
その舞台に出演しているのです。

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ショーの様子。画像右から2人目がカリさん
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で、こちらはショーが終わって
お客さんも帰った後。
左がカリさん、中央はショーの司会進行兼役者の方。
私たちが日本人という事で、
この2人が日本の特撮ヒーロー番組
「スペクトルマン」の英語版主題歌をコーラス。
ばっちりハモってて、メチャクチャカッコイイ!!
以上でシカゴ1日目は終了。
シカゴ2日目
朝食を食べ終わった頃、
バッチリのタイミングでタイラーさんがホテルに。
まずはコミック専門店や、タイラーさんが最初に
仕事で造った造形作品を納品したお店に
行ったのですが、どこもまだ開店しておらず。
次の予定まで時間が空いてしまったので、動物園へ。
この動物園、入場料は無料。
しかし、園内は広く、綺麗で、各動物も
かなり広い場所で飼育されており、
とても気持の良い施設。

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ライオン
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クロサイ
タイラーさん曰く、
「僕たちがクロサイ見てるとき、高校生くらいの
 奴が友達に「サイって恐竜の生き残りなんだぜ」と
 真面目に言っててさ。そしたらその友達が
「それは変だ。だって象が生き残ってるじゃないか」って。」
ボケ・ツッコミとしては良く出来てますが、
本人たちは本気だったようです。
大丈夫か?、シカゴの理科教育。
昼食はジョン・ランツェンドルフ氏とご一緒する事に。
ランツェンドルフ氏といえば、古生物アートの蒐集家で、
そのコレクションを紹介した「Dinosaur Imagery」を出版。
SVP・古脊椎動物学会にて古生物アーティストに
贈られる「ジョン・ランツェンドルフ賞」は、
もちろんこの方の名前を冠した賞なのです。
話の中に出て来るのは、私も名前や作品を
知っている人物ばかり。
ランツェンドルフ氏と別れ、タイラーさんの職場である
シカゴ大学へ。

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化石のクリーニングや、タイラーさんの
作業場のあるラボを見学。
ただし、写真・スケッチは禁止という条件。
で、中に入って見ると、、、、、、、、、、、
なんじゃこりゃあ!!!!!! 
そりゃ写真・スケッチ禁止にもなるわ!
っていうか、こんなもん研究者相手ならともかく、
俺たちに見せちゃアカンやろ!
当然、ここで見聞きした事も書けません。
思わせぶりな書き方で申し訳ありませんが、
これくらいは書かずにいれないほど
凄い物があったのです。
と、驚く一方で、世界中の研究施設に
これレベルの物がきっとゴロゴロしてるん
だろうな~、とも。
サムノーブル博物館やフィールド博物館の
バックヤードを少し見せて頂いただけでも、
予想外の物が必ずありましたし。
続く

アメリカ3日目 その2

2007年5月24日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

無事、帰国しました。
何一つトラブルが無く、飛行機もほとんど
すべて定刻通りの運行でした。
シカゴ1日目。
午前8時、シカゴ・オヘア空港到着。
まずここでシカゴ大学で古生物復元模型を
製作しているタイラーさんと、
次に予約したホテルに前日から宿泊している
SHAGGYさんと合流。
SHAGGYさんは、カナダ・アルバータ大学留学中。
古生物学に関しては、日本語よりも英語のほうが
得意という事で、通訳として
今回のシカゴ行きにあたり無理矢理召還したのです。
SHAGGYさんとは、以前から一緒にフィールド博物館に
行きたいね、と話していたので、今回ようやくそれが実現。
これから2日間は、タイラーさんのガイドで
シカゴ巡りをする事に。
タイラーさんオススメのお店で朝食後、
モンスター・ホラー映画グッズ専門店へ。
日本の商品も結構置いてあり、その中には
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私も原型を担当した「ゴジラ特撮大百科」。
このシリーズは箱にも参加原型師名が表記されているので、
こういう時には自慢しやすい。

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右(オレンジ色)は、友人・大山竜さん原型作品、
左はSHINZENさん原型作品。

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私たちが店にいる間にも、いかにもマニアな
感じの人から、お母さんに連れられてやってきた
子供まで、途切れる事無くお客さんが。
そしていよいよフィールド博物館へ。

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中央ホール。
奥にティラノサウルス「スー」展示されています。
タイラーさんの紹介で、フィールド博物館の
プレパレーター・新谷明子さんと合流。
博物館を案内して頂く事に、、、、、
のはずなんですが、古生物展示室入るなり、
私もSHAGGYさんも画像を撮る事に夢中。
新谷さん・タイラーさんとはほとんど会話する
余裕無し。おまけに、途中でデジカメの電池が切れて
「売店で電池、売ってます?」と尋ねた私に
「私の仕事部屋に電池ありますから、それをどうぞ」
とまで!
電池を頂いた上に、バックヤード見学となったのです。
現在「恐竜 太古の化石・新しい発見」という特別展も
開催中と、恐竜好きにはたまらない展開。
初めてのフィールド博物館で
こんな贅沢な思いをして良い物かと。
日曜にも関わらず出て来て下さった新谷さん、
その新谷さんを紹介してくれたタイラーさんには
感謝感謝なのです。

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閉館時間近くになると、中央ホールで
パーティの準備が。
使用料を払えば、この場所をパーティー会場に
使えるのだそうです。
続く

アメリカ3日目・フィールド博物館

2007年5月22日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

バスは無事に来ました。
午前3時半、フロントでチェックアウトをすると、
夜のうちにRobertaさんが預けて行ったという
贈り物と手書きのメッセージが。。
おまけにホテル代の半分は博物館が払ってくれると。
飛行機で2時間、次の目的地・シカゴに到着。
いろんな出来事は後にして、
まずは見て頂きましょう。

シカゴ・フィールド博物館です。

フィールド博物館正面


パラウロロフス


ラペトサウルス(後ろはアパトサウルス)
  


トリケラトプス


デイノニクス
    

Buitreraptor ブイトゥレラプトル




ヘレラサウルス(骨格&ツェルカス氏製作復元模型)
       



ダスプレトサウルス



アウラケファロドン
 

オフィアコドン
組み立て骨格は珍しい。



バラノプス
     

カセア


エダフォサウルス
  

カコプス



ブラディサウルス


Andalgalornis(アンダルガロルニス?)
      


グリプトドン



マストドン



絶滅ワニ・マハジャンガスクス


白亜紀の陸生ワニ・シモスクス




20世紀前半に活躍した古生物画家
チャールズ・R・ナイトによる壁画の一部。




最後はやはりティラノサウルス、スー。




>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

授賞式

2007年5月20日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

授賞式前に、私を含む海外からの参加者(計6人)は
バックヤード(収蔵庫・研究室)へ。
まず、前夜お世話になったRoberta Pailesさんのオフィスへ。
そこで見つけたのが、、、。

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海洋堂、スゴい
チョコラザウルス第3段はアメリカでも発売されたので、
特に入手困難では無いのですが、こういう所で出くわすと
ちょっと嬉しいですね。
博物館の古生物学者・Kyle L. Davies氏の案内で
バックヤード見学。
そこでで見聞きした事は書けませんが、
「これの標本って、こんなトコにあったんや!」と、
日頃の勉強不足が故に余計に驚ける事も。

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授賞式開始直前の様子。
この後、作品返却になるという事もあって、
結構、人が多いです。

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トルコから参加の女の子2人。
特別賞という事で、ちゃんと英語でスピーチしました。
エラいなぁ。
一番右が、ずっとお世話になったRoberta Pailesさん。
ただ見学に行っただけのつもりだったんですが、
海外からの参加という事で、喋りはしないものの
挨拶はさせられるし、プロフェッショナル部門2位の
corvoさんの代わりに壇上で記念品受け取る事にも。
おかげで、授賞式後も博物館歩いてると、
「ウチの娘が日本のアニメが大好きで」
(俺、一応今日は恐竜の人なんだけど)とか、
声かけられたり。
作品展示の様子
corvoさんの作品
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って、これは佳作のほう。
肝心の2位のほう撮り忘れてるし。
すんません!!
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こちらは私の作品。
なんだか、いかにもヤラセっぽいシーンですが、
人に演技を頼めるような英語力はありません。
私の隣に展示されている作品、女子高生の作品で
賞も獲っているのですが、本人自身も綺麗な上に、
これがまた色っぽいドレスでばっちり決めてたんで、
何か口実をつけて画像撮りたかったんですが、
語学力の前に屈しました。
ここからは個人的に気に入った作品を幾つか。

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シンプルな作風ですが、雰囲気がいいです。

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なぜにステゴケラス?
でも、復元としても良く出来てますし、
優しい感じがステゴケラスに合ってます。

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これ、凄く良いんですよ。
どこから観ても構図がカッコイイ!
11歳の作品ですが、なんだか天賦の才を感じます。
欲しかったな、これ。
夕食は、Kyle L. Davies氏、Roberta Pailesさん、
トルコ組と一緒にイタリアンレストランへ。
Davies氏とは、最初はこちらの英語力の拙さのせいで、
なかなか会話が上手く噛み合なかったのですが、
昼食、夕食とずっと隣の席という事で、
そのうちなんとなく会話が成立するように。
勿論向こうが随分こちらに合わせてくれた訳ですが。
最後はホテルまで送って頂き、
10月のSVPでの再会を約束してお別れ。
あとは、電話で予約した送迎バスが
ちゃんと来てくれれば、オクラホマ1人旅は終了。
バス、ちゃんと来てくれるかな~。

サム・ノーブル自然史博物館

2007年5月20日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

オクラホマ州立大学サム・ノーブル自然史博物館
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サウロファガナクス(後ろにいるのはアパトサウルス)
  

デイノニクスvsテノントサウルス
 

デイノニクス(テノントの子供喰ってます)
  

テノントサウルス



コティロリンクス
 

エリオプス


ディメトロドン
 



ディプロカウルス 


Trimerorhachis(トリメロラチス?)


始祖鳥(小型哺乳類追っかけてます)
  



ペンタケラトプス
    


プラテカルプス(上)&クシファクティヌス(下)


もちろん、これで全部じゃないですが、
こんな感じで如何でしょうか?
バックヤードも案内して頂きましたが、
研究中の物もあるという事で、
画像を紹介しても良いのかどうか、
素人の判断では分からないので。



>「世界の恐竜博物館見聞記」ホームへ

到着しました

2007年5月19日 / 2007年 オクラホマ・シカゴ

で、唐突ですが、ただ今オクラホマです。
本当に辿り着けるか、全く自信がなかったので
前フリしなかったのです。
なんとか飛行機が遅れる事なく、荷物も行方不明になる事なく
無事到着したのでした。
ちなみに、オクラホマ行きの経緯についてはこちら
出発前日夜は、
先日のレプリカント「フィギュア日和。」でお世話になった作者北条さん、編集のF井さん、
そして飛車さんこと久正人さんと食事。
それだけでももう十分楽しかったんだけど、
本番はその後。
今回は成田>ダラス>オクラホマシティ
というルート。
その後の移動も含めて、ずっとアメリカン航空なのですが、
ダラスへの便は非常に快適でした。
帰りも同じ感じだったら良いなぁ。
ダラス到着。
乗り換えのため荷物を預けに行くと、
チケット見せてないのに、顔を見るなり
「オクラホマだろ? 荷物はイチバン(窓口)
 であずけなさい、イチバンだぞ!」
と、「イチバン」を日本語で連呼しつつ誘導。
っていうか、このタイミングで
ダラスで乗り換えるアジア人、俺だけって事か?
手荷物検査では、係の兄ちゃんの「Hello!」が
エラく訛ってて分かんないし。
「????」な反応してたら、
「ああ! Hello! コンニチワ!(日本語)」と。
オクラホマシティ着。
空港でRoberta Pailesさんと合流。
Pailesさんは今回のコンテスト会場・
サムノーブル博物館のスタッフで、
事前に「コンテストの授賞式観に行くから、宜しく」と
メールしたところ、今滞在中のホテル(オクラホマ州大学の
ビジター用施設)を紹介してくれた上に、空港まで
迎えに来てくれたのでした。
ボケ&ツッコミ、ゴジラネタが通用しないのがキツい!。
向こうが気を使ってくれているだけに
思うように応えられないのが余計に辛いです。
英語、あんまり上達してないっぽいぞ、俺。
という事で続く。
アメリカ行き前とはいえ、オタク心は忘れません。

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アキバのゲーセンで見つけた「原始島」。どこかで見た顔です。

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