SVP・古脊椎動物学会2014 in ベルリン
2014年11月22日 / SVP2014・ベルリン, SVP・古脊椎動物学会
11月5〜8日にドイツ・ベルリンで開催された
SVP・古脊椎動物学会に参加してきました。
私は今回で9回目の参加です。
●11月4日
学会前日にベルリン自然史博物館を見学。
約4年半ぶり二度目の訪問で、古生物展示室は閉鎖中でしたが、
見事な剥製、魅力的な建物等等で見飽きません。
また、今回はドイツ人の友人のMarkus Bühlerさんとも合流。
Bühlerさんにはドイツに来る度に博物館を案内して貰っていますが、
ベルリンでも一緒に博物館を回れるとは思いませんでした。
ただ、古生物展示室の展示に使われている Bühlerさん製作の模型を
一緒に見られなかったのは残念。
Bühlerさんと記念撮影。
古生物・現生動物に関しては相変わらずの博識ぶり。
ついでに未確認動物マニアでもあり
話の流れで(どんな流れだ)
「ミゴーって知ってる? パプアニューギニアのモササウルスの生き残り、
って言われてるヤツ」と聞くと
「あぁ、日本のテレビ番組で探しにいったやつでしょ!」と即答。
なんでそんな事、知ってんだよ。
展示の
を見ながら「ジェニ〜ハニヴァ〜!」とか盛り上がってる様は、
端から見ればただのイタい奴でしょうが、それがもうバカで楽しい。
彼には初対面の時に金属製のツチノコフィギュアを貰ったのですが、
今では「世界広しと言えど、ドイツ人にツチノコ貰った日本人は
自分しかいない、、、ハズ!」というのは、持ちネタになっています。
その後、SVPとは別件でドイツに来られていた
ロバート・ジェンキンズさんと博物館でバッタリ。
思わぬ遭遇に2人で驚いていた所に、知り合いで
この博物館の研究者でもあるHeinrich Mallisonさんに
バックヤード見学に誘われ、ブラキオサウルス
(今はギラッファティタンですが)の実物化石を見て来ました。
そのバックヤードへの扉をくぐる皆さん。
バックヤード内の画像はブログにはアップ出来ませんので。
その後、Bühlerさんさんとは別れ、学会会場のホテルへ。
とりあえず、早速ビールだ。
そして日本人参加者と合流し、夕食へ。
●11月5〜8日
SVP本番です。
朝8時〜午後4時までは3つの会場で口頭発表が行われ、
午後4時〜6時まではポスター発表の質疑応答タイム。
4日間で恐らく700以上の発表が行われます。
SVP1日目の夜は、ベルリン自然史博物館でウェルカムパーティ。
館内が学会参加者に解放され、館内には飲み物(アルコール含む)や食べ物の
ブースもあり、飲食OK。
始祖鳥・ベルリン標本を見るための行列。
逆に一般見学の時間にこんあ行列が出来るのは見た事が無いので、
これも学会のパーティだからこその現象(?)
・・・・・・
学会会場で見かけた肩乗り(?)羽毛恐竜ヌイグルミ。この方のお手製だそうです。
同じ方のアンモナイトバッグ。これもお手製。チャックの位置が良いのです。
3日目夜は恒例のオークション。
まずはサイレント・オークション。
机に並べられた出品物に希望額を書き入れて、最後に最高額を書いた人が勝ち。
私は今回、私が原型を担当したスミロドン、マンモス、アノマロカリス、
タンバティタニス(丹波竜)のフィギュアを出品。
どれも定価を結構上回る値段がついたのですが、
その中でもブッチギリで一番人気はアノマロカリス。
古脊椎動物の学会なのに無脊椎が一番強いって、、、、。
オークションに出品のロシア語の古脊椎動物学(爬虫類〜単弓類)の教科書。
他ではなかなか見ないロシアな図版所々にあり、私も入札。
でも、お世話になっている先生、業界の大御所も入札参加で勝てませんでした。
そんな方々が欲しがるんだから、やっぱり良い(というか面白い?)本だったんだろうなぁ。
毎年恒例。ライブオークションでのオークショニアの衣装はキャバレーがモチーフ。
例年は映画ネタのコスプレが多いんですが、
流石に大掛かりな衣装をドイツに持って来るのは大変だったかな?
(というか、毎年大変だよなぁ)
何かとお世話になっているHeinrich Mallisonさんに
タンバティタニス(丹波竜)フィギュアをプレゼント。
それをネタにディスカッションをするさんと平山廉さん。
「ここがちゃんと最新の説になってるのが良いね」等の
感想が貰えたり、作品をネタに研究者の話が盛り上がるのは
原型担当冥利に尽きます。
最終日夜は、授賞式ディナー。
なのですが、私は申し込みを忘れたので参加出来ず。
その分、部屋でゆっくり休んで授賞式後の打ち上げパーティへ。
・・・・・・・・
今回は、私が製作に関わったフェバリット社・ダンクレオステウスを
会場に持って来ました。
「獲ったど〜!」ポーズって、英語で何て言ったら良いのかなぁ、と
考えていたんですが、モノを見せたら直ぐに向うから
「こういうポーズだろ」と言われて、問題解決という。
去年のドレパノサウルスの時ほどではありませんが、
多くの方に”獲ったど”画像に協力して貰いました>画像はこちら。
というか、Facebookでの「今年コレ持って来ました」という記事を
見た方や、「今年は何か持って来た?」と声を掛けて下さった方をメインに
撮影させて貰いました。
こういう遊びが出来るのは立体作品だからこそ、でもあり
「この仕事やってて良かったな〜」と、しみじみする瞬間でもあります。
・・・・・・
ベルリン自然史博物館での記念の一枚。
ディクラエオサウルスと乾杯!
ディクラエオサウルスは子供の頃に本で見て以来、
ずっと「ブラキオの側にいる、ちょっと気になるあの娘(オスメス知りませんが)」
だったんですが、今回こうして一緒に乾杯(?)出来て感無量です。
見る事は何とか出来ても、乾杯は無理ですからね
(本当に口先までビールを持って行った訳では無いですが)。
SVPに参加したからこそ、の画像です。
まさかこんな画像を撮れるとは、子供の時には思いもよりませんでした
というか、その頃はこの博物館は東ドイツ側&フンボルト大学付属だったし、
ブラキオサウルスもディクラエオサウルスもシッポ引きずってました。
撮影は、京都大学・丸山さんが撮ってくれました。
日頃からの知り合いだけに、アングル等、いろいろ細かい指示を
お願いする事が出来、お陰で満足の画像になりました。
・・・・・・・・・・・・
今年も沢山の方にお世話になり、助けて頂いたSVPでした。
SVP前日に夕食を調達しようと入ったケバブ屋で、
ドイツ語だけのメニューで呆然としていると、偶然店内に居た
知り合いの研究者さんに助けてもらったり、
次々に研究者さんや同業者を紹介して貰ったり、
朝食をごちそうして頂いたり、通訳して貰ったり。
普段はアメリカでの開催がほとんどなのですが、
今回はドイツ開催という事で、これまでよりも
ヨーロッパの研究者さんとお話する機会も多く、
「ここが知りたかった!」という点が幾つもスッキリしたのも
嬉しかったです。
学会2日目から、ドイツ都市部主要2路線のうちの
1路線がストライキに入ったりもありましたが
(私個人は影響なかったのですが)、
いろいろと念願の叶う事が多かったドイツ滞在でした。
またドイツを再訪出来れば、と思いますが、
出来ればそれが仕事絡みであれば、という野望も。
先日の台湾ツアーのような、博物館・動物園巡り企画でも良いし
(そういう要望もありましたし)。
と、公言しとくと、意外に実現したり、、、かな?
という淡い期待をこめて。