■アメリカ自然史博物館・2016訪問その2
2016年11月11日 / 2016年 ニューヨーク・ソルトレイク, 博物館・特別展見学, 海外
アメリカ自然史博物館・2016訪問その1からの続きです。
22日は昼すぎにニューヨーク在住の友人と合流。
まずは昼食を、という事で、博物館近くのいい雰囲気のイタリア料理屋へ。
私一人だと、こういうお店に入る度胸は無いので嬉しいのです。
まずは昼食を食べながら「シン・ゴジラ」の感想話。
昼食後は博物館に戻り2人で常設展示を見学。
アメリカ自然史博物館には何十年も通っている方と一緒なので、
「この展示は昔からある」「これは大規模リニューアルの時に増えた」等の情報・解説付きなのが楽しい。
アパトサウルス
ティラノサウルス
この2体は約20年前の展示リニューアルの時にそれまでの尻尾を
引きずっていた復元から、尻尾を上げた復元に組立直されました。
ですが、他の恐竜骨格のほとんどは以前のまま、所謂旧復元です。
トラコドンというかアナトサウルスというかアナトティタンというかエドモントサウルス
このステゴサウルスのレプリカが大阪市立自然史博物館にあります。
日本で最初のステゴサウルス展示というだけでなく、日本で最初の恐竜レプリカ展示。
またアメリカ自然史博物館としても、他の博物館用に展示中の骨格のレプリカを製作した
という最初の事例だそうです。
日米の恐竜展示の歴史の重要な出来事の一つかと思います。(>参考記事)
狭くは無い展示ホールに、ぎっちり展示が詰め込まれています。
これは壁際の魚類化石。これに気付かない人も多いのでは。
壁との間は私一人通るのがやっとくらいなのです。
コモドオオトカゲ。獲物のイノシシに蠅がたかっているのが細かい。
ハマダラカ75倍体模型。
「今から90年前に作られた」とあるものの、一緒に見学した友人のアメリカ人と
「そもそもこの解説文が何年前製作なんだろう?」と(もしかして最近の物かも知れないけど)。
この博物館の恐竜・古生物・剥製(あと多分人文系も)展示物は数十年前製作がほとんど、
中には100年近く前のものも。私が子供の頃に本で見たままのものも多いのです。
そして、それらが今も色褪せてはいません。
アロサウルス等の恐竜骨格も、部分的な正確性や尻尾を引きずっている
復元等で古くなっている部分もありますが、組立て自体は非常に丁寧で自然に繋がっています。
このアロサウルスは100年近く前の組立てのようです。
アメリカ自然史博物館は、まずはその規模と標本の見事さに圧倒されますが、
一方で数十年以上の鑑賞に耐えうる物を作った当時の研究者・技術者・関係者の
熱意&本気を感じる事も出来る場所でもあるんだな、と。
入場料は、複数の特別展全て見れるチケットは大人で35ドル(約3600円)。
それでも週末とはいえ開館前には結構長い行列、恐竜ホール等はなかなかの混雑。
「古い」と思う物に、人はあれだけ来ないはず。
流石に展示ケース等、「がわ(側)」が古めかしい感もありますが、それはそれで味ですし、
そこに注目して展示を見るのも楽しそうです。
今回は約1日半を掛けて見学し、古生物・動物関連で前回見逃した&時間が足りなかった、
という部分は随分カバー出来たのですが、それでも人類学関係は展示室を通り抜けた程度。
あれもじっくり見るとかなり面白そうだったのですが、今回は時間もですが
体力的そして集中力が続かずでした。
これまで訪れた他の博物館・学会参加の様子は「世界の恐竜博物館見聞記」で紹介しています。
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