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SVP2010 inピッツバーグ 戦利品編その2&まとめ

2010年10月27日 / SVP・古脊椎動物学会, SVP2010・ピッツバーグ

SVPに於いて古生物アーティストに与えられる
ランツェンドルフ賞。
今年は、歴代受賞作品と今年の応募作品が
場内のモニターで見る事が出来ました。

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という事で、今年の私の応募作も。
もちろん、小田さんの作品もありました。
これのお陰で、会場では何度も「アレ、見たよ~」と
声を掛けて貰えました。初めての方と知り合う
切っ掛けにもなったり。
博物館展示用でかつ大作(模型なら実物大とか)が
受賞するのが基本なので、私の作品のような小さいモノでは
最初から勝負にならないのは分っているのですが、
そこはお祭りですから毎年出品しています。
すると、今回のような配慮もあったりするのですから、
いろいろとやってみるものです。
で、今回の目玉戦利品、
3日目夜のサイレントオークションで、、、、、
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コティロリンクス頭骨レプリカ落札!
こんな物が出品されるんですから、流石SVP。
全体的に安めの金額になるオークションとは言え、
これはそこそこの額まで上がるだろうな~、でも欲しい!
と悩んでいると、日本人研究者さんからは
「しっかりした物だから持っていて損はないよ」とアドバイスされ、
私のコティロリンクス模型を知っている海外の研究者さんからは
「アレは君が持っておくべき!」と言われ。
オマケに、このレプリカの出品者が知り合い&
それだけに物に間違いがないのも判る。
という事で覚悟決めて落札に挑戦する事に。
序盤から私ともう一人の2人での競り合いになり、
結果的に金額もそれなりに。
ただ、仮に海外にレプリカを発注をした場合の
輸送費等を考えるとすると、それほど高いという値段でもない、
そんな額です。そもそもコティロリンクスのレプリカ自体が
かなり珍しいかと。後で欲しいと思っても、
簡単には手に入りそうにないし。
ちなみに、オークションの売り上げはSVPへの寄付になります。

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コティロリンクス頭骨レプリカ出品者の
オクラホマ州立サム・ノーブル自然史博物館、
カイル・デービスさんと。
このレプリカを製作したのもデービスさん。
去年のSVPのオークションに出品されていたデービスさん製作の
レプリカ(ペルム紀の両生類の頭骨だったかな?)を
落札出来なかったので、今回はそれのリベンジでもあったのです。

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で、帰国後、部屋の一角に並べて飾っています。
コティロリンクス頭骨レプリカと、今回古書業者さんで購入した
コティロリンクス論文(平山廉さんが見つけて下さったのです)、
そして私のコティロリンクス
自慢しようにも、これを羨ましいと思う人もあまりいないだろうけど、
とにかく私は嬉しいのです! 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今年で5回目のSVPとなりましたが、またもや沢山の研究者さん、
学生さんには大変お世話になりました。
近くを通りがかった日本からの参加者さんに
突然通訳頼んだり、面白そうな口頭発表の解説を
してもらったり、食事の時にはご一緒させて貰ったり。
今回は、一人での現地入り、博物館見学、
SVPオプションツアー参加と、初めての事も多かったのですが、
どれも良い経験になりましたし、楽しかったです。
海外の方にも結構知り合いが増えて、近況を聞かれたり、
それぞれの研究の話を聞かせて下さったり。
とても嬉しい半面、英語力の足りなさも切実に。
話す方も相変わらずのカタコト英語ですが、
それ以上に聞き取りがダメなのが問題。
貴重な情報や私の作品の感想を熱心話して下さる皆さんに
申し訳ないのです。
また来年に向けて作品造って、英語も勉強しましょう!
、、、、、で、来年はラスベガスって!

SVP2010 inピッツバーグ 戦利品編

2010年10月22日 / SVP・古脊椎動物学会, SVP2010・ピッツバーグ

まずは初日にも紹介した、カーネギー自然史博物館で
購入のリクガメパペットを改めて。

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パペットなので、手で動かせます。

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前後脚、頭引っ込みます。
カーネギー博物館を一緒に見学した、
化石カメ研究の平山廉さんもご購入の一品。
このメーカーの商品は、日本でも通販
受け付けしているようなので、
興味のあるかたは連絡してみては?>公式サイト
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カーネギー自然史博物館発行の恐竜本。
展示リニューアル前に製作・発行されているようで、
写真は旧展示の物、尻尾を引きずった「ゴジラ立ち」の
ティラノ等が見れます。今となっては、これはこれで
古生物学の歴史の一部として魅力的な内容なのです。

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こちらも紹介済みですが、ウィリアム・スタウト氏
直筆イラスト&サイン入りで頂いた「Dinosaur Discoveries」(ブログ更新当初、本の紹介・リンク先が間違っていました。
修正前に見られた方は再度ご確認ください)。

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こんな感じで、見開きにつき1種類ずつ紹介。
全部で約60種類が掲載。

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「Dinosaur, Mammoths,and Cavemen」
20世紀前半に活躍した恐竜・古生物復元画家
チャールズ R・ナイトの画集。
個人的には、20世紀前半の古生物画家の中では
ナイトの画が一番好きなので、作品をカラーで
多数収録している本が欲しかったんです。

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フィールド博物館等に描かれた恐竜の復元画が有名ですが、
哺乳類も良いです。表情が柔らかいんですよね。

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ニューメキシコ科学自然史博物館発行の
三畳紀の爬虫類・ドレパノサウルス形類本。
ドレパノサウルスの仲間では、ドレパノサウルス、
メガランコサウルスくらいしか良く知らないんですが、
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他にもいるんですね&資料が結構載ってます。
そういえば、カーネギー自然史博物館にも
ドレパノサウルス類のドラブロサウルスの
展示があって(尻尾だけですが)驚いたり。
ニューメキシコ科学自然史博のアーティスト、
マット・セレスキー氏
「ドレパノやメガランコの資料はあなたのサイトで
 十分に紹介されているけど、やっぱり本も欲しいし買ったよ」
と報告すると「あれはいろいろ他も載ってるし、持っておくのは
良い事だよ」と。

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こちらもニューメキシコ科学自然史博物館発行の
三畳紀後期のアメリカ南西部産の四足動物本。

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アエトサウルス類の情報が充実。

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カリコテリウム本。
発見された化石も図版で掲載されています。

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記述も膨大で、凄い情報量、、、、と思います。
ドイツ語だから全く内容の見当つかない(泣)。
カリコテリウムは古生物好きの間では有名な絶滅哺乳類ですが、
復元全身骨格の画像がネット上や一般書にほとんど無いので、
ドイツ語とは言え、この本は貴重な資料です。
この本の隣に同じカリコテリウム類のモロプスの
資料本もあったんですが、結構なお値段だったのと、
モロプスは日本でも国立科学博物館等で全身骨格を見られるので、
購入は見送り。
カリコテリウム本とモロプス本を書棚に並べたい
誘惑にも駆られましたが(笑)。

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今回、知り合ったヘレン・チュウさんから名刺代わりに頂いたカード。
直筆のオヴィラプトル入り。
連絡先だけで十分なのに、イラストまで描いてくれちゃうのが
嬉しい。アーティスト同士ならではのやり取り、でしょうか。

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で、今回購入した資料類。
古書業者で購入した物の中には、
実は博物館等の機関がデジタル化し、
ネットでダウンロード出来る物も多いのですが、
本を見つけて初めてそういう資料があることを
認識したものばかりですし、それだけの情報源になっている
業者さんにはそれなりの見返り・報酬も
あるべきだとも思うのです。
研究者さんが「○×についての本ってあるかな?」と聞くと、
サッと該当の本を持ってきたりと、
流石は名物古書業者!、な方達。
それとやはり印刷物の魅力というものもありますしね。
それでも、値段が凄い&本自体が重かったりで、
購入を見送ったものもありますが、、、、。
絵ハガキは、カーネギー自然史博物館の壁画に使われている
絵を使用したもの。
壁画の原画製作を担当されたウォルターズ&キッシンジャー
テス・キッシンジャーさんがアーティスト・ディナーの時
参加者に配られた物です。
次回も戦利品編。

SVP2010inピッツバーグ 4

2010年10月20日 / SVP・古脊椎動物学会, SVP2010・ピッツバーグ

ホテルからの街並みの眺め
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最終日の昼食
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左から、小田隆さん、仲谷英夫さん(鹿児島大学)、
冨田幸光さん(国立科学博物館)。
バイキング形式の中華料理。隣のテーブルもSVP組で、顔見知りも。
SVP会期中、街のレストランでは良くある光景。
最終日は、夕方までの研究発表の後、
授賞式と打ち上げパーティー。
授賞式までの間に夕食を。

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左下から時計周りに、
鍔本武久さん(林原自然科学博物館・日本産のBrachyodusについて発表)
池田忠広さん、仲谷英夫さん、2人飛んで
西岡佑一郎さん、小田隆さん、
池上直樹さん(御船町恐竜博物館
御船の地層と化石についての発表(で良いのかな?))
今回のSVPも締め括り、という事で会期中の情報交換等で
盛り上がります。

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握り寿司もメニューにあるシーフードメインのレストランですが、
ポークを注文。アメリカでは肉頼んでおけばとりあえず
大きな外れは無いような
(帰国後、がっちり体重増えてましたが(泣))。

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夕食のレストランで化石魚類研究の権威
ジョン・A・ロング氏(ロサンゼルス郡立自然史博物館)と。
ジョン・ロング氏と言えば、非常に状態の良い魚類化石が
産出するオーストラリア・ゴゴ層の研究が有名で、
「The Rise of Fisehs」や「Swimming in Stone」等の化石魚類の
著作に加え、オーストラリアの恐竜についての著作もあります。
特に「The Rise of Fishes」は、化石魚類に興味のある方には
必ずお勧めしている本。今回のSVPで始めてロング氏の発表を聴き、
挨拶もする事が出来ました。
授賞式。
今回も日本人から受賞者が。
学生によるポスター発表の中から選ばれるコルバート賞を
冨田武照さんが受賞!
化石サメ類の摂食方法についての発表です。
コルバート賞は、これで日本人が3年連続で受賞という快挙!!
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受賞の様子、、、、ですが、
全然良い画像が撮れませんでした。すいません、、、。

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コルバート賞歴代受賞者3人が集まるタイミングが
あったので記念撮影。
左から、平沢達矢さん(理化学研究所・
今回は獣脚類の呼吸についての口頭発表)
木村由莉さん、冨田武照さん。
冨田さんが受賞、と木村さんから聴いて、
「それじゃ、是非受賞者3人で記念撮影したいな~」と話していたら、
ちょうどそこに平沢さんが通りがかったという(笑)。
最後は、これも毎回恒例打ち上げパーティー。
午後10時開始で、午前2時になってもまだ続いてました。

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ダンスフロア・まだ盛り上がっていない時間帯。
ちょっと遅れて会場に行くと、入り口でブラドリー・スコットさん
(アルバータ大学)とバッタリ。
スコットさんは、私のケファラスピスを見て
「尻尾の形状がちゃんと合ってる!」と去年のSVPで
声を掛けて下さってからの知り合い。
今回も甲冑魚の尻尾についての発表をされていました。
で、「今来たんですか?飲み物は持ってる?」と聞かれ
「飲み物まだっす!」と答えると、ビール奢ってくれました。
こんな経験も出来るなんて、ケファラスピスの尻尾は偉大だ、、。

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締め括りの記念撮影
左から
ゲイリー・スターブさんタイラー・ケイラーさん
池田忠広さん、私。
ケイラーさんからは「小田さんは?」と聞かれたんですが、
SVPへ出発前からのハードスケジュールの疲れ&夕食のビールで
ダウン。打ち上げにはかなり遅れて参加になってしまい、
この撮影の時に間に合わなかったんですよね。残念。
打ち上げパーティーでは、会期中に使っていたネームカードを
他の参加者と交換するのが習わし(?)。複数回交換もアリで、
最後には自分の全く知らない方のネームカードになってしまう事も。
今回、私はWatanabe Akinobuさん(フロリダ州立大学)と交換。
Watanabeさんの発表は毎年、復元をする人間には
興味深いものばかりで、お話を伺うのが楽しみな方です
(日本語OKだし)。
翌日、午前中に帰国。ピッツバーグの空港へ。
朝食に入ったカフェで甲能直樹さん(国立科学博物館)と
一緒になったり、ピッツバーグから成田までの飛行機でも
SVP見学に来られていた学生さんと一緒になったりと、
最後まで古生物学を満喫した旅でした。
次回は戦利品編。

SVP2010inピッツバーグ 3

2010年10月16日 / SVP・古脊椎動物学会, SVP2010・ピッツバーグ

昼食に入った、ホテルのすぐ前のレストランで。

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鹿児島大学大学院・中谷さん(左)と、理化学研究所・
武智さん(中央) が注文した
「サムライ・ハンバーガー」を皆で撮影中。
何がサムライかは謎でしたが。

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ジム・カークランド氏、ケネス・カーペンター氏と。
(左から私、カークランド氏、カーペンター氏、小田隆さん)。
記念撮影をお願いしたところ、
「それじゃ、自分のポスター発表の前で撮影しましょう」と。
画像のブログ上での使用も許可を頂いているので、掲載。
カーペンター氏とカークランド氏と言えば、お二人とも
ヨロイ竜の研究で著名な方。ナショナルジオグラフィックや
ディスカバリーチャンネルの恐竜番組では頻繁に登場されます。
カーペンター氏は、多くの恐竜書籍の編集・執筆に加え、
大のゴジラ好きとしても知られ、とある恐竜にゴジラサウルス
命名したり(スペルがGodzillaではなくGojiraなのもポイント)、
ゴジラに関する論文風の記事を書いたりしておられます。
カーペンター氏には、以前より資料や論文等を送って頂いており、
今回も先日頂いた某恐竜の新復元の資料のお礼を。

ウィリアム・スタウト氏にも挨拶。
スタウト氏は、去年のブリストル開催以外では
毎年SVPで会っていて、その度に注目の発表を教えて下さったり、
新作を見せて下さったり。
氏の「The New Dinosaurs」は、恐竜アートのイメージに
大きな影響を与えた歴史的な一冊に間違い無く、
発行から約20年以上経った今でも色あせない魅力があります。
今回、私の作品のポストカードと根付風ストラップを
差し上げた所、「それじゃ、こちらからもプレゼント
させて貰っていいかな?」と出て来たのは
去年出版された氏の著作!
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しかも、その場で描いて下さったイラスト付き!
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イラストを描いている姿がまたカッコイイんだ!
今回頂いた「Dinosaur Discoveries」は、
この約二十数年間に発見された恐竜がイラストと共に
紹介されています。「Prehistoric Life」
並んで和訳が出て欲しい本です。

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この日の夜はオークション。
それまでの間にホテルのシーフードレストランで夕食。

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右から、仲谷さん(鹿児島大学)、
2人とんで荻野さん(霊長類研)、
西岡さん(京都大学大学院・霊長類研
今回は後期中新世のミャンマーのヤマアラシの発表)、
小田隆さん。
ワインで乾杯です。
オークション会場。

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まずはサイレントオークション。

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参加者が持ち寄った様々な物が机に並べられ、
添えられた用紙に金額と名前を書き込みます。
最終的に一番高い値段を書き込んだ人が購入。
売り上げは学会に寄付。
画像の机の列が約5列ほど並んでいました。

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私の出品物。
「ほんとのおおきさ恐竜博」とリカエノプス・ストラップ。
サイレントオークションの後はライブオークション。
こちらを仕切るスタッフのコスプレが毎年の楽しみですが、
今年は今までありそうで無かったスタートレック。

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ライブオークションの様子。

タイラー・ケイラーさん製作のアリオラムス頭部模型が
競られている所。ちょっと欲しかったんですが、結構な
額まで上がってしまったのと、サイレントのほうで
大物を落としてしまっていたので断念。
何を落としたかは、また後日。
小田隆さんのイラストもライブオークションに採用。
で、去年に続き、フィールド博物館のプレパレーター・
新谷明子さんが落札。新谷さんは、私の出品物も
落としていますし、これまでも私と小田さんの作品を
落としていて、今や立派なコレクター(笑)。
新谷さんのように積極的に落札に参加してくれる方が
居られるのが判っていると、こちらも出品しがいがあるので
楽しいのです。

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最後に記念撮影会。
ピッツバーグ編 続く

SVP2010inピッツバーグ 2

2010年10月16日 / SVP・古脊椎動物学会, SVP2010・ピッツバーグ

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エキシビション会場
化石クリーニング用具や、先日見学したPFPのような
展示業者・グッズや書籍販売ブースが並びます。

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こちらは古脊椎動物専門の古書業者。
一般書だけでなく論文・研究書等が
販売されています。ちゃんと、魚類から哺乳類まで
カテゴリーに分けてあるので、お目当ての物が捜しやすい。
今回もここで相当な買い物をしてしまいました。

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こちらも古書業者。こっちでも結構な冊数を購入。

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で、ここの店には、随分前ですが私が原型を担当した
アルバートサウルスのフィギュアが。
ちょうどタイラー・ケイラーさんが通りかかったので、
記念撮影。
その後、このフィギュアを囲んで話し込んでいる一団を
発見。ダメ出しでもされているかも、と、ドキドキしながら
「それ、俺が原型やったんだけど、、、」と声を掛けると、
「そうなのか! 最近の作品見せてくれるか?
 ウェブサイト持ってるか?」と数人に囲まれたり。
この古書業者には、非常に状態の良い
「恐竜学最前線」がかなりの数揃っていました。
最後まで迷いましたが、他の本を買いすぎて断念。
結局、タイラー・ケイラーさんが全部購入していましたが。

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その「恐竜学最前線」の読者投稿に掲載されている、
若かりし頃の私の作品を発見。
それを去年のSVPでコルバート賞を穫った
木村さんに音読される罰ゲーム的展開。
隣は、先日のツイッター企画にゲスト参加して下さった
荻野さん(今回はAgriotherium の新標本についてポスター発表)。
私がこの作品を投稿した時には、将来こんな形、
こんな場所で研究者さんに弄られる事になろうとは、
夢にも思いませんでした。
、、、、多分、これも今まで頑張った
ご褒美なんだろう、きっと(笑)
2日目の夜は、古生物アーティストの食事会が開催。
結局、研究者にも声を掛けて参加者を募ったので、
アーティストの食事会、という主旨からは少し外れましたが、
それでもアーティスト比率は高いのです。

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この食事会の主催者マイケル・ハビブ氏による挨拶。
Habib氏は今回、翼竜の飛行能力についてポスター発表を
されていました。

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私たちの隣のテーブルの皆さんと記念撮影。
私のすぐ隣が、あのグレゴリー・ポール氏
その右がヘレン・チュウさん、その後ろがトレイシー・フォード氏
一番右が小田隆さんです(私のすぐ後ろの方は名前を確認するのを
忘れていましました)。

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小田さんの作品を見るニック・ガードナー氏(今回のSVPでは、双弓類のヨウンギナの脳について発表)。
ガードナー氏は、クリーブランドでのSVPで知り合って以来、
メールのやりとりがあり、また彼のブログでの
論文紹介は恐竜以外の古生物ネタが多いので、
良い情報源になっています。
この会場では、ロウレンス・ウィトマー氏
挨拶出来たのが嬉しかったですね。
恐竜の生体時の鼻孔の位置の研究
著名な論文が多く、テレビ出演も多い
スター研究者の一人と言って
良い存在かと思います。
ウィトマー氏くらい有名な研究者になると、
SVP会場では常に誰かとお話されていて、なかなか
話しかけるタイミングが持てないのです。
ピッツバーグ編 続く
タイラー・ケイラー氏 作品掲載書籍

グレゴリー・ポール氏著作

これより帰国

2010年10月14日 / SVP2010・ピッツバーグ

ただ今、ピッツバーグ空港。
これより帰国です。
SVPレポート更新は帰宅後に。

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画像が無いのも寂しいので。
サイン中のウィリアム・スタウト氏
この詳細も、また後日。

SVP2010inピッツバーグ 1

2010年10月13日 / SVP2010・ピッツバーグ

ここで改めて解説。
SVPは正確には、
The Society of Vertebrate Paleontology
つまり古脊椎動物学会。私が毎年参加しているのは、
そのAnnual Meeting つまり年次総会です。
古脊椎という事で、扱うのは魚類、両生類、爬虫類、哺乳類、
そして恐竜等。
世界中から集まった研究者による口頭・ポスター発表合わせ
700以上の発表が4日間に渡り行われます。
また、集まるのは研究者だけでなはく、博物館関係者に
展示業者、道具業者、出版社に専門古書業者、それに
私のような模型やイラストを製作しているアーティストも
数多く集まり、まさに情報集積地となります。
一方で、学会と言っても古脊椎動物研究者による年に一度の
お祭り、という面もあり、私のような研究者でない人間も
受け入れてくれる、決して堅苦しいだけでなはい
雰囲気なのです。
さて、ちょっと日付は戻りますが、、、、
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ピッツバーグ空港でSVP参加者を出迎えるティラノサウルス全身骨格。

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手にはSVP参加を歓迎するの旗が!
今回の会場は私たちが泊まっているホテルすぐ横の
コンベンションセンター。

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会場からの眺め。

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会場の様子。
発表の合間のブレークタイムにロビーに人が
集まっている所。
初日の午前中には単弓類の発表が集中。
平山廉さんと共に聴講、発表の合間に解説をして
頂けるのが嬉しい。
午後からは、平山さんと一緒に再びカーネギー自然史博物館へ。
画像は前回来た時に十分に撮っているので、今回は
平山さんの解説付きの見学に集中出来ます。

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本日の「恐竜と先生」
博物館前のディプロドクスには、
「顔の角度が惜しいよね~」とツッコミつつも
出来の良さにご満悦の平山さん。
午後4時からは、平山さんがポスター発表の質疑応答の
時間なので、それに間に合うように会場へ。
いつもなら発表の様子を画像で紹介する所ですが、
今回は前記の通り撮影禁止という事で出来ません。
前回紹介した、池田さんの発表もこの日でした。
夜はカーネギー博物館でウェルカムパーティー。
ここで小田隆さんも合流。

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左から理化学研究所・神戸・武智さん
早稲田大学・平山廉さん
京都大学大学院・霊長類研究所・西岡さん
小田隆さん
博物館の展示会場内で食事やお酒を楽しみつつ、会話が盛り上がります。
画像で紹介出来ないのが、本当に残念。
本やテレビで見た有名な研究者や、今まさに最前線で研究している
若手研究者、アーティスト達が素晴らしい展示を前に
あーだこーだと話しているのです。
恐竜・古生物好きにとっては、側で見ているだけでも
夢のような空間。
しかも、その気になれば
(というか、度胸と英語力があれば)その会話に
加わる事さえ出来るのです。
私はここでサルコスクス実物大全身復元模型等を
手がけ、後述のランツェンドルフ賞を過去4回受賞、
『恐竜の復元』(学研)にも参加した
ゲイリー・スターヴ氏と初対面。
スターヴ氏の作品は、カーネギー博物館の展示にも
使われています。
ところで、毎年のSVPレポートでは、研究発表の詳細に関しては
紹介していません。これは、学会発表は論文になる前の段階のものも
あり、扱いがデリケートな場合がある事、それに私の英語力では
しっかりと理解出来ていない恐れがあるからです。
これまでもポスター発表の画像を掲載する場合は、発表者本人に
了解を受けた上で、ポスターの詳細が画像では判らないように
配慮していました。
ですが、今年はポスター発表の画像が禁止、と会場に掲示されているので、
このレポートでも画像は原則載せない事にしています。
例年に比べ画像が少ないレポートになりますが、ご了承下さい。
ピッツバーグ編 続く

SVP2010inピッツバーグ前日

2010年10月11日 / SVP2010・ピッツバーグ

7日の深夜、兵庫県立・人と自然の博物館・池田さんが
ホテルに到着、合流。
池田さんは今回、あの丹波竜と同じ場所で見つかった、
世界でも珍しい保存状態のカエル化石の報告のためSVP参加。
長旅でお疲れな所、話に付き合って頂いているうちに
明け方に。次の日はSVP前日で朝からの発表も無いので、
昼前まで熟睡。
ベッドメーキングのドアをノックする音で起床。

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昼食をホテルの前のサンドイッチ店で調達。
昼食後は池田さんと別行動、SVPのオプションの
PhilFraleyProductions見学ツアーに参加。
PhilFraleyProductions(PFP)は、前日訪れた
カーネギー自然史博物館のリニューアル展示の設計、
骨格組み立てを担当した会社。
あの素晴らしい組み立て骨格の製作現場を見られるのですから、
参加しない訳には行きません。
というか、このオプションツアーとカーネギー博物館
見学のために、例年よりも2日早い現地入りにしたのです。
今回のSVPのメインホテル前で迎えのバスに乗車。
と、オクラホマ・サムノーブル博物館でお世話になった
カイル・デービスさんが居られ、成り行きで席も隣に。
お互いの近況報告。「最近のお仕事は?」と聞くと
「○×の□△状態の全身骨格を復元してるよ」と。
近いうちに、また興味深い復元骨格が見られるようで
楽しみです。
バスで20分ほどでPFPに到着。
中に入ると、、、、、、、
まぁ、当たり前ですが、撮影は禁止。
サイトを見れば判る通り、PFPは骨格の組み立て
だけでなく、復元模型・イラスト、展示案まで
一手に引き受けている会社。
当日も、それぞれの担当者が見学者の質問に対応。
製作中だった某骨格にちゃんと最新学説が反映
されているように思えたので、担当とおぼしき方
2人に聞いてみると、やはり様々な論文の存在を認識し、
内容も理解していました。
論文の著者の名前もちゃんと覚えていたのも驚き、というか
それくらいにちゃんと資料に当たっている、という事でしょう。
復元模型担当の方ともお話出来ましたが、
そこは同業者同士(?)、材料の話や、造形手法の話に。
結論としては、材料や参考にする学説は違えど、基本的な
造形手法や情報収集の重要性の認識等は
ほぼ一緒でした。
まぁ、本物の骨格から取ったレプリカに直接肉付けなんていう、
形状に関しては間違えようが無い手法は、真似したくても
出来ません。
見学ツアーから帰り、池田さんと夕食に行こうと
ロビーに降りると、
ちょうど他の日本人研究者組も夕食に行く所。
そこに合流して、中華料理店へ。

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ご飯物、と思って炒飯を注文したにも関わらず、
白ご飯が各テーブルに。白ご飯は必ず付いてくるようです。
ホテルに戻った所で、同じ部屋に宿泊する事になっていた
早稲田大学・平山廉さんも合流。
いよいよ明日からSVPです。
ピッツバーグ編 続く
 

本日の気温・平均72度

2010年10月9日 / SVP2010・ピッツバーグ

遠出の前には、一度部屋をしっかり片付ける事に
しているのです。
今年もSVP・古脊椎動物学会・年次総会見学のため、
華氏つまりファーレンハイトの国・アメリカはピッツバーグに
来ております。
SVPについては、去年までの記事を。
SVP自体は10日からの開催なのですが、
7日の深夜にピッツバーグに到着。
これまで毎年一緒に行動していたcorvoさんこと、小田隆さん
予定が合わず後日現地で合流。
なので、今回は出発から現地での1日間は単独行動。
翌8日。ピッツバーグといえば、かのカーネギー自然史博物館です!
SVP中にちょっと抜け出して見学、では絶対に時間が足りないと思い、
そのためにわざわざピッツバーグ入りを早くしたのです。
画像も撮りまくって、例年のようにブログにアップするぞ!
と意気込んだのですが、、、、、
画像の撮影は自由だけど、ネット上へのアップはダメだってさ。
3年前に中生代ホールがリニューアル
ティラノの全身骨格が2体、獲物を奪い合うように
並んでいたり、アパトサウルス、ディプロドクス、
アロサウルス、ステゴサウルス等が
が新復元、しかも
相当に精度の高い復元で組み立てられていたり、
フィトサウルス類のレドンダサウルスの全身骨格・背中の
装甲板付き(これはニューメキシコのと同じかな?)や
恐竜ほどスペースは広く無いものの、海棲爬虫類や魚類、
哺乳類の展示もしっかり(ダイノヒュウスDinohyusの全身骨格や、
科博等の展示とは違ったポーズのモロプス等等)。
その他、現生動物の剥製もポーズや見せ方の随所に工夫が凝らされていたり、
流石はカーネギー博物館!
ディプロドクス・カーネギーや、アパトサウルス・ルイザエなんて、
種小名なんてものが何の事か良く判ってない子供の頃から、
その名付けの逸話で知ってたもんなぁ、、、、、
(カーネギーは、発掘の援助をした鉄鋼王アンドリュー・カーネギーへの献名、
 ルイザエは、カーネギー夫人ルイーズにちなんで)。
ここで画像と一緒に紹介出来ないのが残念。
本番のSVPがまだ始まってないのに、もうお腹も頭も満杯状態。
時差ボケもちょっとしんどい。
画像が何もないのも寂しいので
sRIMG1758.jpg
カーネギー博物館のミュージアプショプで購入。
リクガメパペット。

sRIMG1756.jpg
ちゃんと頭と手足が引っ込むのです!
・・・・・・・・
ちなみに、ピッツバーグに着いた夜は、
「で、ファーレンハイトってどんな奴だったっけ?」で検索して、
銀英伝の物語を一通り復習してしまいました。
半端な知識が、また一ページ。
という事で、ピッツバーグ編続く。

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