お正月特別編・「ゴジラ1973」

2017年1月3日 / その他


今回は私の知人の作品紹介です。

「ゴジラ対メガロ」版ゴジラ
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以前紹介したインドミナス改造作品を製作されたmorinao氏による作品です。
ビリケン「メカゴジラの逆襲」版ゴジラソフビからの改造。

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元々、「メカゴジラの逆襲」のゴジラのキグルミは、「ゴジラ対メガロ」のものをベースに
「ゴジラ対メカゴジラ」を経て使用されたものなので、今回の作品の
「メカゴジラの逆襲版をメガロ版に改造する」というのは、その逆になります。
この元になったソフビの原型師・須合氏の作風が好きで、今も部屋に飾ってもいます。
最初に「ビリケンのソフビの改造だよ」と言われた時も
「ああ、なるほどね〜。アレ、良いですよね。キグルミもベースは一緒ですもんね。」
なんて判ったような事を言っていましたが、後日送って頂いた改造前&後の
2体をならべた画像を見て、実際はそんな生易しいものでは無い大改造である事に驚きました。
もっと現場でその辺の凄さも判っておくべきでした・・・・。

私にとっては、この数年内に見た立体作品の中でも、特に気に入った作品の一つ。
作品を見た時に「笑った」&「楽しかった」作品では間違いなく一番です。
「可笑しいから」でも「凄いから」でもなく、何せ幸せそうな作品で、
思わずニヤニヤし、またそれを真剣かつ愛情たっぷり(そしてその愛情のベクトルの
向きも不思議)に語るmorinao氏の静かな熱気に、もう言葉が無く笑うしか無かったのです。
しかも、笑いつつも「まさかメガロゴジラで、こんなに感動するとは!」
という自分の中の戸惑いと、その魅力を製作者と共有してしまっている、
ある種の「やっちまった」的共犯感。

イチからの造形でなく、既製品からの改造作品にこれほどまで
心揺さぶられるとは思いませんでした。
「ここまで出来るならイチから作った方が早いのに」というくらいの手の込み様なのですが、
個人一人の想いが煮詰まったフルスクラッチ作品ではなく、既製品という他人の個性、商品としての
作りの上に明後日方向の愛情を加えた結果の上品なカオス感が、
morinao氏の改造作品ならではの魅力なのかも知れません。

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絶妙な顔つき。凛々しいだか優しいんだかカワイイんだか、判らない。

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良い横顔。こちらも何とも言えない顔つき。
敢えて言うなら「真剣にのほほん」顔。

本当に素敵な作品なのですが、不思議と「欲しい」とは思わないんですよね。
この作品は製作者本人の手元にあってこそ、という気がします。

販売が目的でも無く、人に見せる事や評価される事が第一でもなく、
とにかく自分のためだけに自分の欲しいもの・見たいものを作るという、
物を作る事の楽しさの大切な一面を改めて教えてくれた作品です。
この作品を見たときはニヤニヤしながらも、その製作動機の自由さが羨ましく、また悔しくもあり。
そこでこの作品への私なりの返答として、「自分という客」のためだけに作ったのが
「恐竜100万年版アロサウルス」です。
顎を開閉選択式にしたのは、恐らくmorinao氏の可動を重視する
作風の影響かと思います(一箇所くらい動かないと、「負け」のような気もしましたし)。


ちなみに、morinao氏は業界では「知る人ぞ知る」の方。
最近は某模型雑誌にバンダイ「怪獣王・シンゴジラ」改造作例記事が掲載されています。

・・・・

「ゴジラ対メガロ」の公開年は1973年。
私の生まれ年でもあります。なので「俺、メガロ年生まれかぁ」と
他の年生まれの方がちょっと羨ましく思ったりもしていましたが、
この改造作品を見てそのあたりがスッキリと憑き物が墜ちたような気がします。






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